投資をするときの口座は特定口座と一般口座のどっちがおすすめ?

株式投資や投資信託など、世の中にはさまざまな資産運用があります。証券会社で口座開設をするときは、一般口座と特定口座のいずれかを選ばなければなりません。 

 

ただし、投資の初心者の中には双方の違いがよく分かっていない方もいるでしょう。ここではそれぞれの口座の仕組みを解説するとともに、どちらを開設すべきかについて紹介します。自分に当てはまる条件を確認して口座を開設しましょう。

 

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特定口座とは

特定口座とは、金融機関側で年間取引報告書を作成してもらえる種類の口座(※1)です。大きく分けて2つのタイプがあります。

  • 源泉徴収あり
  • 源泉徴収なし

これらの違いを詳しく取り上げます。

確定申告が不要または簡単になる

年間取引報告書を作成してもらえる特定口座は確定申告が不要、もしくは簡単になることが特徴です。年間取引報告書には、1月から12月までに有価証券(株式や債権など)がどのように取引されたかを記載します(※2)。

 

単純な譲渡(売買)のみならず、保有することで得られる分配金や配当金も報告しなければなりません。特定口座は、このような複雑な書類を代わりに作成してもらえます。知識をあまり有していない初心者に向いているでしょう。

源泉徴収あり

上述したとおり、特定口座には2つのタイプがあります。一般的に利用されているものは、源泉徴収ありです。日本証券業協会のデータによると、約93%の利用者が源泉徴収ありで口座を開設しています(※3)。

 

こちらのタイプで開設するメリットは、確定申告が原則不要になることです(※4)。自動的に納める税金や手元に戻ってくる還付金の額を計算してもらえます。

 

一方で、収益が20万円に満たないなど確定申告が必要ない方(※5)も源泉徴収される点がデメリットです。どの程度の規模で取引するかを決めた上で開設するといいかもしれません。

源泉徴収なし

源泉徴収なしは、別名で簡易申告口座とも呼ばれています。投資で利益を出しても源泉徴収はされないため、自分で確定申告をしなければなりません。ただし、年間取引報告書の作成は不要です(※6)。そのため、確定申告の提出にかかる負担は著しく軽減します。

 

当該タイプのメリットは、確定申告が不要な方は源泉徴収されない点です。しかし、配偶者控除や扶養控除は自ら計算しないといけない点がデメリットといえます。利益が少ない方におすすめな制度です。

 

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一般口座とは

一般口座は、年間取引報告書を自分で作成しなければならないタイプです。株取引が普及した当初は、一般口座のみ開設できる仕組みでした。2003年1月に特定口座がスタートしたことで、利用者数も口座開設数全体から見て1割程度となりました(※7)。

 

こちらのメリットは、証券取引所に上場していない株(未公開株)を取引できる点です(※8)。とはいえ、通常の株取引や投資信託で運用する方にはそこまで関係ありません。複雑な書類作成が増えるため、一般的にはデメリットの方が多いでしょう。

 

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特定口座と一般口座の違い

 

特定口座と一般口座の違いをわかりやすく表にまとめます。これらの特徴をしっかりと押さえ、手続きするときの参考にしてください。

口座の種類 確定申告(該当者のみ) 年間取引報告書の作成
特定口座(源泉徴収あり) 不要 不要
特定口座(源泉徴収なし) 必要 不要
一般口座 必要 必要

 

確定申告については、自分でしっかりと利益を計算して必要か否かを判断しましょう。

 

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おすすめ口座はこっち!

ここまでの説明を踏まえ、どの口座を開設すべきかについてまとめます。手続きする際には、今後の資産運用の計画をしっかりと立てた方が賢明です。自分の状況や目標に合ったタイプを選んでください。

税金が発生する場合は特定口座(源泉徴収あり)

税金が発生するのであれば、源泉徴収ありの特定口座を選ぶといいでしょう。原則として確定申告は必要なくなるため、負担がかからずに取引を行えます。

 

さらにサラリーマンや公務員の方は、源泉徴収のみで税の管理をしているはずです。慣れない手続きに悩まされると、資産運用が煩わしく感じるかもしれません。気軽に運用したい方にはおすすめです。

利益が少ない方は特定口座(源泉徴収なし)

資産運用は、必ずしも大きな利益が得られるとは限りません。運用次第では、マイナスに転じるケースもあります。年間で20万円の所得を得る予定のない方は、源泉徴収なしの特定口座の開設も検討した方が賢明です。

 

しかし、投資は想定外の利益が得られる可能性もあります。確定申告が必須となるケースもあるため、ルールを改めて確認しておきましょう。 

未公開株を購入したい人は一般口座

基本的に一般口座の開設は不要です。特定口座の源泉徴収ありと源泉徴収なしのいずれかを選んだ方が、余計な負担をかけずに投資を行えます。

 

上述したとおり、一般口座は特定口座では買えない未公開株を購入できるメリットがあります。とはいえ、公開株式や投資信託で取引する方にはほとんど関係ありません。未公開株は購入自体が難しく、場合によっては詐欺の被害に遭うケースもあるため注意が必要です(※9)。

まとめ

今回は、投資における一般口座と特定口座の違いを解説しました。おすすめしたい種類を条件ごとに整理しました。  

条件 おすすめする口座
投資で年間20万円以上の所得を得る 特定口座(源泉徴収あり)
投資で得た所得が年間20万円に満たない 特定口座(源泉徴収なし)
未公開株を積極的に取引したい 一般口座

 

自分の条件に当てはまる口座を開設して、投資を行ってみましょう。また、投資や資産運用で資産を増やしたい方は、リサーチ・オンラインへお問い合わせください。

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