貯金と投資、資産の増え方はどれだけ違う?

給料の振込や公共料金などの支払いに銀行口座を使っている人は多いと思います。しかし、口座を開いてそのまま何となく貯金している、という人もいるのではないでしょうか?

今回は、貯金だけを20年していた場合と投資を20年した結果の違いについて紹介します。

どれだけの差がつくのか比べてみてくださいね。

貯金だけを20年していた結果

今回は金融庁資産運用シミュレーション(※1)を利用して計算しました。ほかにも証券会社が提供しているシミュレーションなどがあるため、ぜひご自分でも挑戦してみてくださいね。

ゆうちょ・都市銀行の定期預金は0.002%

毎月5万円をゆうちょ銀行や都市銀行などと同じ定期預金0.002%の金利で20年間積み立てした場合の合計額は、12,000,239円になります。(普通預金の金利は0.001%)

5万円×12か月×20年=12,000,000円のため、20年貯金しても利息は239円と、わずかな金額にしかなりません。(実際は20%の分離課税があるため、もっと減ります。)

ネット銀行の定期預金は0.02%

利率が良いとされるネット銀行の定期預金の金利0.02%で計算した結果は12,023,932円。利息は23,932円のため、都市銀行と比較すると23,693円と増えました。しかし、20年積み立てて利息が23,932円ではやはり心もとない感じがします。

ネット銀行として代表的な銀行の金利を2つ表にまとめましたので参考にしてみてください。

銀行名普通預金定期預金
楽天銀行通常0.02%マネーブリッジ利用0.1%楽天カード引落口座設定0.04%定期預金 0.02%
住信SBIネット銀行通常0.001%SBIハイブリット預金0.01% 定期預金0.02~0.15%(預入金額や年数により変動)

投資を20年した結果

初心者が始めるのにおすすめな投資信託で、リスクに応じた運用利回りは以下のようになるとされています(※2)。

  • 3%以下:リスクが低めの安定した運用
  • 3~5%:平均的なリスクの標準的運用
  • 5~8%:リスクが高めの積極的な運用

投資を年利3%で運用、貯金との差は約440万円以上!

上記の運用に合わせて、定期預金と同じ金額の5万円を20年間運用した場合の結果は以下のようになります。()内の数字は年利0.002%の都市銀行の定期預金を20年運用した合計額と比較した差額です。

貯金と投資の運用益の差は、400〜1,700万円以上もついてしまいますね。

  • 3% 16,415,100円(+4,414,861円)
  • 5% 20,551,693円(+8,51,454円)
  • 8% 29,451,021円(+17,450,782円)

安定して運用するためにはつみたてNISAを利用しよう

初心者が5〜8%の高い運用益を出すには、難しいと思われるでしょう。たしかに利回り8%は、リスクも高いため初心者には少々ハードルが高くなります。

しかし3〜5%程度ならば平均的なリスクの範囲内に収まるため、初心者でも決して難しいということはありません。

3〜5%という運用利回りにするためには、少しずつ長期間でおこなう、つみたてNISAの投資信託で可能になります。

初めての投資、つみたてNISAがおすすめなのはなぜか?

つみたてNISAは、少額からの長期の積立を分散投資でおこなうための支援制度です。毎年の積立上限額は、40万円まで投資信託を購入可能。購入した投資信託の運用益と分配金(利息)は20年間課税されません。

つみたてNISAの対象となる商品は、金融庁の審査を通過した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、初心者やさまざまな年代の人達が投資に挑戦しやすい仕組みになっています。

貯金と投資の割合はどうしたらいい?

投資を積極的にしていこうと考えた場合、気になるのは貯金と投資の割合についてではないでしょうか?

いくら投資の利率が高いからと言っても、普段の生活に必要な資金まで投資に回しては、いざというときに引き出せずに困ってしまいます。

普段に必要な生活費と冠婚葬祭や、万が一急に必要になる家電の買換えや修理など、すぐに引き出せるように貯金で準備しておく必要があるでしょう。

自分の資産状況と支出状況を把握する

まずは現在の自分の貯金や収入などを把握し、資産としていくら持っているのか確認しておきましょう。

そのうえで使う目的や時期などで以下の3つに分けてみます。

  • 生活にすぐ必要になるお金
  • 将来使う予定のあるお金
  • 当分使う予定のないお金

上記の中で、貯金として用意しておくのは「生活にすぐ必要になるお金」です。普段の生活費や、家電の購入や万が一の医療費などで準備するお金は、貯金で準備しておく方が用意しやすいです。

「将来使う予定のあるお金」は、使う時期が2〜3年以内と近い場合には預金にしておき、もっと先の予定である場合には、投資に回すかどうか検討してみるといいでしょう。

当分使う予定のないお金は投資へ回して運用を

「当分使う予定のないお金」は動かす予定のないお金です。預金に入れたままにするのでなく投資に回しておけば、「お金が働いて利息を付けて増えてくれる」ようになります。

また生活にすぐ必要になるお金の中でも、携帯やサブスクや保険など固定費がかかりすぎていないでしょうか?不要な固定費を削減できた分はさらに投資に回せば、さらに資産は増えやすくなりますよ。

まとめ

貯金の金利は定期預金の場合は0.002%です。これでは、20年かけてもわずか数百円程度しか利息がつきません。

投資は銀行のように元本保証がないため、元本割れするリスクを抱えた金融商品です。しかしインデックス投資に代表されるように、安定して利益を出せる投資信託も沢山存在しています。

まずは、少額からでもいいのでつみたてNISAの優遇制度を利用して数百円からでもいいので始めてみましょう。

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