日本株市場動向:2024年3月8日取引概況

日本の株式市場は、8日の取引でポジティブな動きを見せました。この日、日経平均株価は前日からの米国株式市場の上昇に影響を受け、4日ぶりに反発しました。米国市場での主要株価指数の上昇は、東京市場における海外短期筋による株価指数先物への買い注文を促し、日経平均を押し上げる原動力となりました。

日経平均株価は90円23銭(0.23%)の上昇を記録し、3万9688円94銭で取引を終える

この動きは、前日の米国市場でのダウ工業株30種平均の上昇や、半導体関連株を含むハイテク株の好調が背景にあります。日本市場では特に、半導体関連銘柄に対する見直し買いが活発でした。ただし、4万円の節目を目前に控えた戻り待ちの売りや、日銀の政策修正観測を背景にした円高・ドル安への警戒など、市場には一定の不安定さも見られました。

午後には、外国為替市場での円高・ドル安が一服し、日経平均は400円に迫る上昇を見せたものの、週末を控えた持ち高調整の売りにより、その勢いは持続しませんでした。市場関係者からは、日銀の政策修正動向が明らかになるまで、上値の重い展開が続くとの見方が出ています。

一方で、TOPIXやJPXプライム150指数も反発し、前者は一時昨年来高値を上回る場面もありました。また、特別清算指数(SQ)算出に絡む売買活動が見られ、東証プライムの売買代金は6兆3949億円に達し、近期の高水準を記録しました。

※関連記事:初心者の方、これから初めてみたい方は、この記事を読むとより理解ができると思います

株式市場で見る日本経済:主要企業のパフォーマンス
  • 東京エレクトロン:

    半導体製造装置市場における日本を代表する企業であり、グローバル市場での競争力を持つ。この業界は技術革新が急速であり、日本経済にとって重要な成長エンジンの一つです。

  • トヨタ自動車:

    トヨタは世界最大級の自動車メーカーであり、日本の製造業の中核をなす存在。自動車産業は日本の輸出に大きく寄与しており、その動向は経済全体に影響を及ぼす。

  • 三菱重工業:

    航空宇宙からエネルギー、輸送機器まで、幅広い事業を手掛ける総合重工業企業。日本の製造業の技術力を世界に示す象徴的な企業であり、高度な技術開発が求められる産業の代表です。

  • 三菱商事:

    日本を代表する総合商社であり、資源、食品、産業機械など多岐にわたる分野で事業を展開。グローバルな視点から日本経済の「窓口」としての役割を果たしています。

  • 商船三井:

    海運業は国際貿易における基盤産業であり、商船三井はその中でも日本を代表する企業の一つ。エネルギー輸送やコンテナ輸送を通じて、グローバルな物流の要として機能しています。

  • 出来高

    証券取引所での売買数量。例: 買い注文100株と売り注文100株が成立すると、出来高は100株となります。

  • 時価総額

    上場企業の株価と発行済み株式数の積。企業価値の一指標として用いられます。

  • PER(株価収益率)

    1株当たり利益に対する株価の比率。他社比較や株価の割安・割高判断に使用される指標です。

  • PBR(株価純資産倍率)

    1株当たり純資産に対する株価の比率。帳簿上の純資産に対する市場評価の高さを示します。

  • 配当利回り

    年間配当金額を株価で割った比率。インカムゲインを評価する際に参照される指標です。

  • 日経平均株価

    日本経済新聞社が算出する、東京証券取引所プライム市場の225銘柄を基にした株価指数。

  • TOPIX

    東京証券取引所プライム市場の株式を対象に、日本取引所グループが算出する株価指数。

東京エレクトロン(8035)の市場動向:2024年3月8日

株価の変動

昨日の取引における東京エレクトロンの株価は、39,000円で取引を開始し、日中の最高値は39,260円、最低値は38,220円を記録し、結局38,360円で取引を終了しました。これは前日比で0.79%の上昇を意味します。

市場データ

  • 出来高:6,401,400株
  • 時価総額:18兆9,183億2,000万円
  • 売買代金:約2485億7,000万円
  • PER(予想):52.5倍
  • PBR(実績):11.4倍
  • 配当利回り:1.0%
  • 最小購入金額:3,836,000円

週間動向

過去数日間の株価変動を見ると、東京エレクトロンの株価は波動があり、特に3月4日には2.4%の上昇を見せましたが、その後の日には下降と上昇を繰り返しています。

 

三菱重工業(7011)の市場動向:2024年3月8日

株価の変動

三菱重工業の株価は、12,445円で取引がスタートし、日中の最高値は12,815円、最低値は12,400円を付け、最終的には12,635円で取引を終了しました。これは前日比で1.32%の上昇です。

市場データ

  • 出来高:3,856,300株
  • 時価総額:4兆2,626億400万円
  • 売買代金:約487億2,400万円
  • PER(予想):22.4倍
  • PBR(実績):2.2倍
  • 配当利回り:1.3%
  • 最小購入金額:1,263,500円

週間動向

過去数日の株価変動では、三菱重工業の株価は一貫して上昇傾向にあり、3月5日には3.1%の大きな上昇を記録しました。

三菱商事(8058)の市場動向:2024年3月8日

株価の変動

三菱商事の株価は、3,290円からスタートし、日中の最高値は3,351円、最低値は3,274円を記録し、3,312円で取引を終了しました。これは前日比で1.50%の上昇です。

市場データ

  • 出来高:18,832,700株
  • 時価総額:13兆8,409億800万円
  • 売買代金:約623億4,800万円
  • PER(予想):14.7倍
  • PBR(実績):1.6倍
  • 配当利回り:2.1%
  • 最小購入金額:331,200円

週間動向

三菱商事の過去数日間の株価を見ると、特に3月5日には0.9%の上昇が見られましたが、全体的には安定した上昇傾向を示しています。

商船三井(9104)の市場動向:2024年3月8日

株価の変動

商船三井の株価は、4,912円で開始し、日中の最高値は4,956円、最低値は4,855円を付け、最終的に4,913円で取引を終了しました。これは前日比で0.2%の微小な下落を意味します。

市場データ

  • 出来高:4,301,100株
  • 時価総額:1兆7,790億6,700万円
  • 売買代金:約210億8,000万円
  • PER(予想):7.6倍
  • PBR(実績):0.8倍
  • 配当利回り:4.1%
  • 最小購入金額:491,300円

週間動向

過去数日間の株価変動を見ると、商船三井は3月4日に1.8%の下降を記録しましたが、その後は比較的小さな変動が続いています。

トヨタ自動車(7203)の市場動向:2024年3月8日

株価の変動

トヨタ自動車は、最近の取引日において、3,610円で取引が終了しました。これは前日比で1.37%の減少を示しています。この動きは、市場全体の波及効果や個別の企業ニュースによるものかもしれませんが、具体的な要因については詳細な分析が必要です。

市場データ

  • 時価総額:約58兆8,971億円
  • PER(株価収益率):10.8倍
  • PBR(株価純資産倍率):1.49倍
  • 配当利回り:1.71%
  • 信用倍率:2.34倍

この数値は、トヨタ自動車が投資家にとっていかに魅力的であるか、また市場でのその位置をどのように確立しているかを示しています。特にPERとPBRは、企業の現在の株価が収益や資産に対して適正かどうかを評価する上で重要な指標です。

週間動向

最近のトヨタ自動車の株価の変動は、以下の通りです:

  • 2024年3月7日:終値3,660円、-2.9%
  • 2024年3月6日:終値3,769円、+1.1%
  • 2024年3月5日:終値3,729円、+1.8%
  • 2024年3月4日:終値3,662円、-0.5%

これらの数字から見て、トヨタ自動車の株価は短期間で複数回の変動を経験していることがわかります。株価の日々の変動は多くの要因によって引き起こされるため、投資家は市場の動向を密に監視し、適切な投資戦略を立てる必要があります。

まとめ

8日の東京株式市場

海外市場の好調な流れを受けて日経平均が反発しました。しかし、節目の4万円接近や日銀の政策修正観測など、市場には依然として不透明感が残ります。今後の動向を注視する中で、投資家は慎重な戦略を練る必要があるでしょう。売買活動の活発化や市場の反発はポジティブな兆候ですが、政策の方向性や外部要因による変動の可能性を念頭に置き、長期的な視点で市場を分析することが重要です。

今週の主要5社の市場動向を振り返り

東京エレクトロン、三菱重工業、三菱商事の株価は上昇した一方で、商船三井とトヨタ自動車はわずかながら下落しました。これらの動きは、各企業の業績や業界の特性、さらには全体的な市場環境の変化によるものであることが伺えます。投資家はこれらの情報を踏まえ、ポートフォリオの適切な調整や長期的な戦略立案に活用する必要があります。全体として、これらの企業は日本経済における重要なピースであり、その動きは引き続き注目に値します。

 

東京エレクトロン(8035)

東京エレクトロンは、週間を通して比較的波動が大きい動きを見せましたが、最終的には0.79%の上昇を達成しました。特に注目すべきは、その出来高と時価総額であり、業界内での強固な地位を反映しています。PERとPBRの数値は高いものの、技術力と市場での支持を背景に、長期的な視点では引き続き魅力的な投資先と見られています。

三菱重工業(7011)

三菱重工業は、安定した上昇を継続し、1.32%のプラスを記録しました。この安定したパフォーマンスは、企業の堅実な基盤と将来性を示唆しており、投資家にとっては安心材料となっています。

三菱商事(8058)

三菱商事は、1.50%の上昇を見せ、特に週の後半に見られた市場全体のポジティブな動きに連動しています。出来高と時価総額の大きさは、この企業が市場においていかに重要な役割を果たしているかを物語っています。

商船三井(9104)

商船三井はわずかに0.2%の下落を記録しましたが、週間動向を見ると比較的小さな変動にとどまり、全体としては安定した動きを保っています。配当利回りが4.1%と高いことは、長期的な投資家にとって特に魅力的な点です。

トヨタ自動車(7203)

トヨタ自動車は、1.37%の下落を経験しましたが、この動きは市場全体の波及効果や個別の企業ニュースに起因する可能性があります。時価総額、PER、PBR、配当利回りなど、その他の市場データは依然として同社が市場における強固な位置を維持していることを示しています。

 


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