トヨタ自動車社長死去…トヨタ自動車の次の社長は? 

2023年2月14日、トヨタ自動車の元社長(豊田章一郎氏)が心不全により亡くなりました(※1)。日本でも大きな影響力を与えた経営者であり、彼を目標としていた方も多いでしょう。

 

ここでは、豊田章一郎氏の功績やトヨタ自動車の今後について解説します。加えて、次期社長はどのように企業を変えていくかも見ていきましょう。自動車産業に投資をしている方も、これらのニュースはしっかりと押さえてください。

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トヨタ自動車社長死去...豊田章一郎さんってどんな人?

豊田章一郎氏は、1925年(大正14年)に誕生します(※2)。トヨタ自動車に大きな変化をもたらし、退任後もさまざまな方面で活躍しました。

 

豊田章一郎氏は、学生時代の頃からどのような人生を歩んできたのでしょうか。時系列でまとめつつ、他企業の経営陣などによる評価も紹介します。

学業が優秀で名門校出身で有名

豊田章一郎氏は学業が優秀で、数々の名門校を卒業した人物です。太平洋戦争中の1942年、彼は現在の東京大学教養学部にあたる「旧制第一高等学校」へ進学しました(※3)。しかし、戦争の影響で集中して学業に取り組めませんでした。

 

そのため、父の豊田喜一郎氏の提案で東北大学大学院(工学研究部)に入学します(1947年)(※4)。この経験を生かし、1955年に名古屋大学で工学博士として学位を取得します(※5)。

父(豊田喜一郎氏)の死によりトヨタ自動車の取締役に

1952年、父の豊田喜一郎氏が亡くなりトヨタ自動車の取締役として就任しました(※6)。そこから、数々の企業で重席として活躍します。

 

  • 日本電装株式会社取締役副社長就任(1972年)(※7)
  • トヨタ自動車社長就任(1982年)(※8)
  • 海陽学園初代理事長就任(2006年)(※9)

 

さらに、1994年〜1998年の間で経団連会長も務めました(※10)。トヨタ自動車の取締役に就任後も、さまざまな業界で名を馳せた人物です。

温和な性格だが息子に厳しい一面も(※11)

豊田喜一郎氏は、温和な性格として評価されています。清掃員にも一人ひとりに声をかけ、現場の従業員に差し入れを買うなどの気遣いができる人とのことです。

 

一方で、息子である豊田章男氏(トヨタ自動車社長(2009〜2023年4月予定))には厳しかったともいわれています。このような謙虚かつ誠実な性格が長所です。各業界の経営者からの信頼も厚いといえます。

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トヨタ自動車にどんなことをもたらした人?

 

豊田章一郎氏について「功績」の観点から紹介します。トヨタ自動車のみならず、日本全体に大きな影響を与えました。ここでは、特に有名な出来事を3点紹介しましょう。

トヨタ自動車を業績ランキング1位に育てた

まず、豊田章一郎氏の功績はトヨタ自動車の育成に貢献したことです。ここで、各自動車産業の業績をまとめます。

 

「2021年-2022年自動車業界売上高ランキング(※12)」

順位 自動車企業 売上額
1位 トヨタ自動車 313億7,950万円
2位 ホンダ 91億4,740万円
3位 日産自動車 84億2,450万円

 

無論、日本一の業績を記録できたのは多くの方々の力があったからでしょう。しかしながら後述の日米貿易摩擦の解消からもわかるとおり、トヨタ自動車の存在を世界中に広めたのは彼ならではの功績といえます。

日米貿易摩擦の解消に尽力した(※13)

豊田章一郎氏は、日米貿易摩擦の解消にも貢献したといわれています。日本がアメリカとの貿易で黒字を出したことにより、両国との間で衝突が生じました。

 

この最中、豊田章一郎氏が率いるトヨタ自動車はケンタッキー州に工場を設立します。アメリカにおける自動車の現地生産を促進させる狙いです。

 

日米との貿易に関する交渉では、トヨタ自動車も積極的に購入計画を取りまとめました。このような取り組みが、少しずつ問題の解消に繋がったと考えられています。

経団連会長として企業全体の柱となった(※14)

豊田章一郎氏はトヨタ自動車の社長を退任した後、経団連会長としても活動しました。1994〜1998年はバブルが崩壊し、日本国内で長期的な経済停滞が懸念されていた時期です。このような厳しい状況を打開すべく、「経団連ビジョン」の作成にあたります。

 

経団連ビジョンのスローガンは、「変革・創造・信頼」です。景気回復と構造改革に力を入れ、日本企業を牽引しました。特に税制改革と規制改革において大きく貢献したと評価されています。

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トヨタ自動車の次期社長は?(※15)

トヨタ自動車は、2023年4月1日から佐藤恒治氏が次期社長として就任する予定です。豊田章男氏と交代する形になります。1992年に早稲田大学を卒業後、長年にわたってトヨタ自動車を支えてきました。

 

今後の取り組みとして、EV車(電気自動車)の普及に力を入れると公表しています。ただし、あらゆる選択肢を提供することも前提にすると掲げました。

 

このことからEVの取り組みに固執するのではなく、柔軟に自動車産業を成長させる見込みだと推測できます。トヨタ自動車や競合となる企業に投資をしている方は、このような動きも株などの売買に生かすといいでしょう。

http://research-online.jp/all/economy/15820/

http://research-online.jp/all/economy/15680/

http://research-online.jp/all/economy/12994/

まとめ

 

今回は、豊田章一郎氏の功績とこれからのトヨタ自動車について紹介しました。豊田章一郎氏は、日本の企業を支えるために幅広く活動した方です。自動車産業のみならず、あらゆる業界を支えた第一人者といえるでしょう。

 

次期社長の佐藤恒治氏は、EV車を中心に多くの顧客へさまざまなサービスを提供すると公表しています。今後の株価においても、大きな変化をもたらすかもしれません。リサーチ・オンラインでは、投資や資産運用についてご相談を受け付けています。投資に興味がある方は、ぜひご相談ください。

 

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