この記事の目次
はじめに
大学へ入学するためのテストといえば、センター試験を連想する方が多いのではないでしょうか。
実は今年2021年から、センター試験が「大学入学共通テスト」と名前を変え、新たに誕生するのです。
そこでこの記事では、センター試験と大学入学共通テストの違い、初年度の共通テスト受験者に与えられるちょっとした配慮について、共通テスト時の持ち物や追試験について説明していきます。
今年、共通テストを受験する方、来年以降に共通テストを受験する方、お子さんが共通テストの受験を控えている親御さん必見です。
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大学入学共通テストとは?
2021年から開始される大学入学共通テスト。
これまでのセンター試験との大きな違いは、表現力・思考力・判断力の3つの力をはかるテストになっているということ。
時代の変化と共に、大学志願者に求められるスキルも変わっているということです。
共通テストの実施により、大学側はより高い能力やスキルを持った学生を集めることができるというメリットがあります。
しかし、大学志願者にとっては、前例のない新たな試験。苦戦を強いられるものになることは明らかです。
したがって、センター試験と比較すると、平均点が10点ほど下がると予想されており、正答率に換算すると50%程度の試験になると言われています。
【全教科共通】センター試験との違い
センター試験から共通テストに変更されるのにあたり、全科目共通での変更事項が以下の通り2つあります。
・選択肢の中に正解がない場合は、マークシートのゼロ欄をマークする
・回答として当てはまるものすべてにマークする必要がある
これまでのセンター試験は、「4択のうち1択が正解、残りの3択は不正解」というとてもわかりやすいものでした。
要は、たとえ回答がわからなかったとしても、運さえ良ければ正解を回答できてしまったのです。
これでは、受験者の本当の実力が見えませんよね。
このセンター試験の弱点を改善したのが、共通テストなのです。
本当の正解を知らないと点数に繋がらない。
しっかり勉強した人だけが、高得点を獲得できるというわけです。
【教科別】大学センター試験で変わることは?
大学入学共通テストでは、各教科の出題形式にも変更点があります。
国語・数学・英語についてそれぞれ具体的に説明します。
【国語】実用文からの出題が多くなる
国語に関しては、実用文いわゆる日常的に使っている文章からの出題が多くなる見通しです。
また、問題の文章が5ページを超える長文になる可能性が予想されています。
とはいえ、試験時間はセンター試験時代と変わらぬ80分予定なので、速読を身に着ける必要があるといえるでしょう。
さらに、写真付きの文章が出ることも発表されているので、著作権などもしっかり理解する必要があります。
【数学】試験時間が10分延びる
数学の試験時間は、センター試験では60分でした。
それが、共通テストでは10分延長され70分になります。
その分、「問題文を読んで、その問題の意図をくみ取る」という作業が多くなる予想がされています。
要は、問題がより複雑化するということです。
数学でありながら、文章の読解力も必要となってくるので、国語力を身に着ける必要があるでしょう。
【英語】大学入学共通テストで変わること
英語に関しては、共通テストで変わることが複数あります。
・話す・読む・聞く・書くの4つの技能は外部試験を導入する方向で検討が進んでいる
・発音・アクセントの2つの技能は今後試験問題に反映されない見通し
・問題文もすべてが英語表記になる
・リスニングテストで問題文が聞けるのは1回と2回の2構成になる
・リーディングの配点が200点→100点になる
・リスニングの配点が50点→100点になる
グローバル化が進む中、英語教育に力を入れたい文科省の思惑が分かりますね。
ちなみに、2021年に行われる共通テストに関しては、外部試験の導入は見送られました。
しかし、今後数年の間に実施が見込まれているのは事実ですので、今後共通テストの受験を考えている方は、英語力を強化していく必要があるといえるでしょう。
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新しい大学入試になるにあたって2021年の受験生に考慮される点は?
まったく新しい大学入学共通テスト。
人生を左右する大学入試のテストですから、絶対に合格する!という強い意気込みで試験に臨む方がほとんどでしょう。
とはいえ、いわゆる「例年通り」がない真新しい試験なので、不安を覚えている受験生も多いはずです。
しかし、2021年は2021年なりの対策が取られると予想されているのです。
受験生に嬉しい対策とは、どういったものがあるのでしょうか。
国立大学では推薦入学者を例年より多く受け入れる予定
2021年の大学入試。過去問を使っての対策が意味を成さない可能性もあり、苦戦を強いられる方も多いのではないでしょうか。
だからこそ、共通テストを受験せずに大学に入学する「推薦」を視野に入れている学生も多いとされています。
現に、国立大学協会は、国立大学への推薦入学者を例年よりも増やすことを公式に発表しています。
したがって、例年よりも推薦の倍率が高くなることは必至です。
推薦だからといって気を抜くことはないよう、勉強はしっかりしておきましょう。
共通テスト1年目だからこそ易しい問題が並ぶ可能性も
共通テストの実施が初めてだからこそ、2021年の共通テストは比較的容易なものになるのでは?という見方もあります。
2021年に大学を受験する方にとって、過去とは異なる試験内容に戸惑いを隠せない方も多いでしょう。
しかし、文科省や大学入試センターもそこまで悪ではありません。
2021年は2021年なりに、受験者に不利益が出ないよう、しっかりと対策をしてくれるはずです。
というのも、1990(平成2)年からスタートしたセンター試験も、始まりの年の内容は比較的容易だったという記録が残っているからです。
とはいえ、形式の変化に対応できない受験生が多く集まれば、それだけ正答率が下がり、「やっぱり難しい試験だった」という結果になってしまいます。
受験生一人ひとりがしっかり試験対策をし、どのような問題が来ても対処できる術を身に着けておく必要があるといえるでしょう。
【要チェック】共通テストの持ち物確認リスト!
いくら試験対策をしっかりしたとしても、当日のちょっとしたミスで本領発揮ができなくなってしまっては大変です。
あらかじめしっかり持ち物チェックをしておきましょう。
持ち物および、試験中に卓上に置いてもOKなものは以下の通りです。
・受験票(写真票と同一の写真を貼る)
・写真票(受験票と同一の写真を貼る)
・成績請求票
・無地の黒鉛筆(濃さはH・HB・Fに限定)
・プラスチック製の消しゴム
・鉛筆削り(電動式・大型のもの・ナイフ類は不可)
・時計(辞書、電卓、端末等の機能があるもの・秒針音のするもの・キッチンタイマーはNG)
・眼鏡
・ハンカチ
・目薬
・ティッシュペーパー(袋や箱から中身だけ取り出したもの)
これらは、普段使いしていないものでも、念のため用意しておくことをおすすめします。
また、絶対に確認をして頂きたいのは、「音の出る製品の電源を落とす」ことです。
特に、多くの方が試験会場に持っていくであろうスマートフォン。
マナーモードでもサイレントモードでもなく、きちんと電源を落としてカバンにしまうようにしてくださいね。
万が一、試験中に音が鳴ってしまった場合は、不正行為とみなされて試験が無効になる可能性があります。
注意してください。
万が一の場合は追試験も視野に入れて!
共通テストには、センター試験同様に「追試験」という制度があります。
追試験を受験できる条件は以下の通りです。
・感染症や風邪により受験できない方
・負傷により受験できない方
・試験場に向かう途中での事故により受験できない方
・やむを得ない理由により受験できない方(親族の危篤等)
このような条件に当てはまってしまう場合は、無理をせず、追試験を受験できるよう申請手続きを進めましょう。
ちなみに、追試験を受験したからといって、試験内容や配点に関するペナルティーはありません。
安心して追試験に臨んでくださいね。
大学入学共通テストがいよいよスタート!入念な下準備を忘れずに!
2021年から始まる大学入学共通テスト。
前例がないだけに、受験生は戸惑いを隠せないでしょう。
しかし、過去のセンター試験とそこまで大きな差はない試験になる模様です。
しっかり勉強をしていれば、出題形式や回答方法が変わったとしても、問題は解けるはずです。
試験日まで残り数日となりましたが、しっかり対策を取って、準備万端で本番に臨んでくださいね。
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