日本株市場動向:2024年3月11日取引概況-東京市場、混乱の一日
2024年3月11日、東京の株式市場は大きく揺れました。米国市場の下落と円の急激な高騰により、日経平均は急反落しました。この日、特に注目されたのは、日銀の金融政策正常化に向けた動きとその影響である円高が進行したことです。これにより、半導体をはじめとするハイテク関連株や輸出セクターの株価が大きく下落しました。本記事では、この波乱含みの市場環境の中で、東京エレクトロン(8035)、三菱重工業(7011)、三菱商事(8058)、商船三井(9104)、そしてトヨタ自動車(7203)の株式市場動向に焦点を当てていきます。
株式市場で見る日本経済:主要企業のパフォーマンス
  • 東京エレクトロン:

    半導体製造装置市場における日本を代表する企業であり、グローバル市場での競争力を持つ。この業界は技術革新が急速であり、日本経済にとって重要な成長エンジンの一つです。

  • トヨタ自動車:

    トヨタは世界最大級の自動車メーカーであり、日本の製造業の中核をなす存在。自動車産業は日本の輸出に大きく寄与しており、その動向は経済全体に影響を及ぼす。

  • 三菱重工業:

    航空宇宙からエネルギー、輸送機器まで、幅広い事業を手掛ける総合重工業企業。日本の製造業の技術力を世界に示す象徴的な企業であり、高度な技術開発が求められる産業の代表です。

  • 三菱商事:

    日本を代表する総合商社であり、資源、食品、産業機械など多岐にわたる分野で事業を展開。グローバルな視点から日本経済の「窓口」としての役割を果たしています。

  • 商船三井:

    海運業は国際貿易における基盤産業であり、商船三井はその中でも日本を代表する企業の一つ。エネルギー輸送やコンテナ輸送を通じて、グローバルな物流の要として機能しています。

  • 出来高

    証券取引所での売買数量。例: 買い注文100株と売り注文100株が成立すると、出来高は100株となります。

  • 時価総額

    上場企業の株価と発行済み株式数の積。企業価値の一指標として用いられます。

  • PER(株価収益率)

    1株当たり利益に対する株価の比率。他社比較や株価の割安・割高判断に使用される指標です。

  • PBR(株価純資産倍率)

    1株当たり純資産に対する株価の比率。帳簿上の純資産に対する市場評価の高さを示します。

  • 配当利回り

    年間配当金額を株価で割った比率。インカムゲインを評価する際に参照される指標です。

  • 日経平均株価

    日本経済新聞社が算出する、東京証券取引所プライム市場の225銘柄を基にした株価指数。

  • TOPIX

    東京証券取引所プライム市場の株式を対象に、日本取引所グループが算出する株価指数。

東京エレクトロン(8035)株価、配当利回り1.0%への転落―2024年3月11日の市場動向

2024年3月11日の市場は、日経平均株価が2.19%減少し、同様にTOPIXも2.2%の落ち込みを記録しました。この日、特に注目を集めたのは電気機器セクターに属する東京エレクトロン(8035)のパフォーマンスです。その詳細を、一つ一つ丁寧に見ていきましょう。


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東京エレクトロンの最新株式市場情報

2024年3月11日、東京エレクトロンの株価は、開場の鐘と共に36,030円からスタート。その日の取引では、最高値である37,170円と、最低値36,020円の間を fluctuation し、最終的に37,150円でクローズしました。これは前日比で3.2%の下落を意味します。

取引された総株数は4,616,600株に達し、企業の時価総額は17兆5211億5600万円、総売買金額は約1698億6000万円にも及びました。また、株式のPER(株価収益率)は50.8倍、PBR(株価純資産倍率)は11.0倍と評価されています。配当利回りは1.0%で、最低購入金額は3715万円となっています。

この動きは、全体の市場の動きと相まって、東京エレクトロンにとって厳しい一日であったことを示しています。配当利回りが1.0%に留まったのも、この日の市場の波乱によるものです。

三菱重工業(7011)株、配当利回り1.3%に―2024年3月11日の株式市場レビュー

同じく2024年3月11日、市場全体が低調な中、機械セクターに属する三菱重工業(7011)の動きにも注目が集まりました。ここでは、その詳細を掘り下げていきます。

三菱重工業の市場動向

三菱重工業の株は、12,335円で開場し、その日の最高値12,350円、最低値11,905円という範囲で取引されました。終値は12,145円で、これは前日比で3.9%の下落となります。

取引量は4,906,900株、時価総額は約4兆9729億500万円でした。売買金額は約5947億円、PER(予想)は21.5倍、PBR(実績)は2.1倍に。配当利回りは1.3%、最低投資額は1214万5000円となっています。

この結果から、三菱重工業の株価もまた、市場全体の下落の波に飲まれた形となり、配当利回りが1.3%まで下がったことが明らかになりました。

三菱商事(8058)株価下降、配当利回り2.2%―2024年3月11日の取引状況

三菱商事の株式市場概況

三菱商事の株は、3,273円の開始価格から、3,275円の高値と3,190円の安値を経て、3,235円で取引が終了しました。これは前日と比べて2.3%の下落です。

取引量は16,583,600株で、企業の時価総額は約13兆5191億2400万円。売買金額は約5360億7000万円に上り、PERは14.3倍、PBRは1.5倍でした。配当利回りは2.2%、最低投資額は323万5000円となっています。

このデータから、三菱商事もまた、市場の不安定な動きの中で価値を失い、配当利回りが2.2%に落ち込んだことが分かります。

商船三井(9104)株価減少、配当利回り4.2%―2024年3月11日の市場レポート

商船三井の最新株式市場データ

商船三井は、4,867円で取引を開始し、最高値と同じ4,867円、最低値4,747円の間を fluctuation し、4,789円でクローズしました。これは前日比2.5%の下落です。

出来高は4,959,700株、時価総額は約1兆7341億6500万円。売買代金は約2378億9000万円、PERは7.4倍、PBRは0.8倍でした。配当利回りは4.2%、最低購入代金は478万9000円と計算されます。

このデータは、商船三井が市場の荒波の中でどのように動いたかを示しており、配当利回りが4.2%に達したことを明らかにしています。

トヨタ自動車(7203)の株式市場動向―2024年3月11日

2024年3月11日の取引日におけるトヨタ自動車の株価は、始値3,500円からスタートし、その日の取引で最高値3,530円、最低値3,443円を記録しました。終値は3,498円で、これは前日比で112円(-3.10%)の下落となります。この日の市場動向を詳しく分析してみましょう。

トヨタ自動車の市場データ

トヨタ自動車の取引量は34,641,400株に上り、売買代金は約1207億2200万円でした。この日のVWAP(出来高加重平均取引価格)は3,484.916円、約定回数は29,261回でした。また、最低購入代金は349,800円、単元株数は100株です。時価総額は約57兆698億円、発行済株式数は16,314,987,460株に達しています。

評価指標としては、PER(株価収益率)は10.5倍、PBR(株価純資産倍率)は1.45倍、予想配当利回りは1.77%、信用倍率は2.34倍となっています。

トヨタ自動車の強さと今後の展望

トヨタ自動車のPBRは、他の銘柄と比較しても低く、このことはトヨタが市場において非常に優秀な企業であることを示しています。年初からの株価の上昇にもかかわらず、この低いPBRは、トヨタの株価が適正であり、さらなる成長が期待できることを示唆しています。

トヨタ自動車は、為替レートや政治的な変動の影響を受ける可能性がありますが、その堅調な販売台数と想定される過去最高益の可能性により、長期投資の観点から見ても、強固な投資先であることがうかがえます。想定為替レートは141円で、近年の円高進行はトヨタの業績にとって想定外のものですが、2024年3月期は過去最高益を更新する可能性が高いとされています。

株価の最近の上昇は、業績の好調さ、新NISAの導入、海外からの投資の増加に支えられています。これらの要因を踏まえると、トヨタ自動車の株価は今後4,000円を超える可能性が高いと見られています。これからも長期的な視点で、トヨタ自動車に注目していく価値があるでしょう。トヨタは、確かに強い企業です。

 

まとめ:2024年3月11日、試練の市場で見せる企業たちの力強さ

2024年3月11日の市場は、多くの試練を企業たちにもたらしました。日経平均の大幅な下落と、全体的なリスクオフのムードの中で、特定のセクターと企業がその日の市場を如何に乗り越えたかを見ることができます。東京エレクトロン、三菱重工業、三菱商事、商船三井、そしてトヨタ自動車は、それぞれ異なる挑戦に直面しながらも、その強固な基盤と将来への見通しを示しました。特にトヨタ自動車の場合、低いPBRと強固な業績は、不安定な市場の中でも成長の余地があることを示しています。今後、これらの企業がどのように変動する市場環境に適応し、成長を続けていくかは、投資家にとって注目のポイントでしょう。2024年3月11日は、日本の株式市場にとって厳しい一日でしたが、この試練を乗り越えた企業の力強さが、明日への信頼を新たにしています。


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