不動産投資は割に合わないと言われる理由|損をする人の特徴とリスク軽減方法

値動きが少なく、初心者でも取り組みやすいという印象から注目される不動産投資。一方で「儲からない」「おいしい投資ではない」といった声も聞かれます。不動産投資で損をする場合はどのような原因が想定されるのか、どのようなリスクがあるのか、といったポイントを探りながら、リスクを軽減する方法や損をしやすい人の特徴もご紹介します。不動産投資のメリットやデメリット、適性を判断する材料にしてみて下さい。

不動産投資が割に合わないと言われる理由

アパートやマンションの貸し出しなどで安定収入を得られる仕組みの不動産投資ですが、「割に合わない」というイメージも根強いです。以下が「不動産投資は儲からない」「損」と考えられる要因として挙げられます。

l  大きな利益は出しにくい

l  空室リスクがある

l  失敗すると多額の負債になる

l  税金や管理コストがかかる

これらのリスクから、不動産投資に二の足を踏む人が多くなるのです。

大きな利益は出しにくい

不動産投資は長期的に運用するため、売却とは違い一度に大きな利益が見込めるわけではありません。特にアパートやマンションの経営に関しては、利回り率が5%未満というケースも珍しくないと言われています。

また不動産の取得時にローンを組んでいる場合は返済しなければいけないし、管理費や修繕費も考慮するとやはり一度に高額な利益が出る状況は期待しにくいです。安定した利益を生み出せるまで、堅実で息の長い運用を手掛ける心構えが肝要になります。

空室リスクがある

せっかくのアパート・マンションも入居者が確保できず空室が出てしまうと、その分の家賃収入は見込めなくなります。収入が下がると当然利益も小さくなるため、空室が多い状態が長年続くと「割に合わない」運営状況に陥ります。ローンを組んで不動産投資をしている場合、「家賃収入よりもローン返済額の方が大きい」という状況にもなりかねません。

また家賃滞納や騒音などをめぐる住民同士のトラブル、災害や事件など予期せぬリスクをきっかけに空室が発生する可能性もあります。慎重に入居者を審査したり、急に空室が発生した時でも対応できるように資金を貯めておくなど備えを万全にしておくことが重要になります。

失敗すると多額の負債になる

不動産投資を失敗して高額な負債を抱え、自己破産に追い込まれるケースも、なかには見受けられます。特に不動産の売却による利益を見込む場合、不動産価格が下落すると取得時の購入金額よりも売却額の方が低くなり、結果負債を抱え込む事態にもなりかねません。

ほかにも災害や火災などにより不動産を消失してしまったり、十分な利益が出せないまま維持するための経費をねん出していくうちに資金不足に陥ったりするリスクも否定できません。堅実に収支の見通しを立て、場合によっては運営の見直しも行うなど、リスクを避ける努力を怠らない心掛けが重要になります。

税金や管理コストがかかる

不動産投資で得られる収入はすべてが儲けになるわけではなく、税金やコストが発生します。不動産を取得したり運営する上で固定資産税や不動産取得税、都市計画税といった税金を支払わなければいけないし、管理会社への委託料がかさむケースも少なくありません。

家賃収入が十分確保できない場合でも何かと経費がかかったりすると、経営を圧迫する事態にもつながりかねません。税金や管理コストの概算は予め把握できるので、不動産運営の収支の見通しを立てる上で確実に計算しておくようにしましょう。

不動産投資で損をする人の特徴

不動産投資に向かない人の特徴として、以下が挙げられます。

l  投資の勉強をしない人

l  判断を他人に丸投げしてしまう人

l  収入や資産が少ない人

このような人が不動産投資に手を出した場合、損をする可能性が高くおすすめできません。

投資の勉強をしない人

どのようなリスクがあり損をしないためにどのような対策を取るべきか、しっかりと情報を集めて研究できない人は、不動産投資には不向きです。投資にリスクは付きものですし、不動産投資も前述した通り失敗や十分な利益を上げられないケースもあるため、成功・失敗両方の事例を調べ、キャッシュフローを適切な状態で回す努力が不可欠です。

投資の特徴や収益の出し方、リスクだけでなく経営や税などの知識も吸収する必要があります。幅広く勉強していく覚悟がないと、儲けのない投資案件を見抜けなかったり購入物件の判断を誤り損を被ってしまう可能性が高くなります。

判断を他人に丸投げしてしまう人

優良物件を購入したり売却のタイミングを図るなど、不動産投資では決断を求められる場面も少なくありません。専門知識のある人の意見を仰ぐことは有効な手段でもありますが、判断そのものを他者に丸投げし自分で決断できない人は不動産投資に向いていません。

不動産投資は投資会社のサポートを受けながら進めるケースも多いですが、「悪質な投資会社に騙されて実体のない物件に投資させられた」といった被害も聞かれます。投資会社や他者から言われるままに高額な物件を購入したり経営を任せてしまったりすると、損をする、負債を抱えるなどのリスクも高くなります。自分で分析や判断をした上で運営する心構えを保てない場合、不動産投資は続けない方が良いかもしれません。

 収入や資産が少ない人

不動産を取得する際にはローンを組むケースが多いですが、収入や資産が少ないとローンの審査に通りづらく、物件購入の段階から難局に直面することになります。また物件を取得できても、思うように空室が埋まらず家賃収入だけではローンを返済できない場合、自己資金から返済することになります。さらに中古物件の場合、多額な修繕費が必要になるなどコストが増大するリスクもあります。

そのため収入や資産が少ないと不動産購入が難しくなったり、不測の支出があった場合に対応し切れず負債を抱えてしまう可能性も否定できません。ちなみに不動産投資の融資を受ける際に有利な条件としては、500万円以上の年収がある、物件購入額の3割程度の頭金が用意できる、などが目安として挙げられます。

不動産投資のリスク軽減方法

リスク管理が大きなカギを握る不動産投資ですが、リスクを軽減させる手段もあります。以下のポイントを心掛けて実行していれば、不動産投資でリスクが発生しても程度を軽く済ませられる可能性が広がります。

l  最新情報を常にチェックする

l  低リスクの投資から始める

l  失敗事例を把握し分析する

l  身の丈に合った投資をする

地道な内容が多いですが、いずれも堅実な運営につなげる手段になります。

 最新情報を常にチェックする

不動産投資でのリスクを軽減するのにまずポイントとなるのは、関連情報に対して常にアンテナを張り最新の情勢などをチェックすることです。書籍や投資会社の開くセミナーなどを通して運営を安定化させるための情報を収集し続けていれば、リスクも回避しやすくなります。また不動産価格の変動や入居者を獲得しやすい物件を見極めるため、政治経済や地域情報についても幅広く把握しておくことが重要です。

低リスクの投資から始める

はじめから規模の大きいハイリスクな投資には手を出さず、リスクの低い不動産投資から始めていくことも有効です。ワンルームタイプの貸し出しから始めれば、比較的リスク規模も小さく抑えられます。

ほかにも不動産投資法人が発行する投資証券を購入したり投資家同士で不動産を共同所有して家賃収入や売却益の分配を得る「J-REIT(不動産投資信託)」、不動産小口化商品といった選択肢もあります。いずれも不動産関連のプロが運用・管理を担当している点から、低リスクの投資と言えます。

失敗事例を把握し分析する

失敗のリスクを避けるためには、実際にどのような失敗例があったのかを把握する必要があります。それぞれの事例における失敗の原因も分析すれば、自身が進める投資のリスクも予測できるし失敗そのものも避けやすくなります。不動産投資に関する情報を集める際には、失敗事例についても積極的に学ぶようにしましょう。

身の丈に合った投資をする

リスク軽減につながる考え方として、自身の資産や収入を考慮した上で無理のない範囲で進めることも挙げられます。物件の貸し出しであれば戸建てやマンション・アパート一棟よりも、ワンルームの経営から着手すれば投資額も抑えられます。また先に挙げた「J-REIT」も10万円程度のような少額の投資額でも始められるため、堅実に続けやすい方法と言えます。

http://research-online.jp/all/property/13158/
http://research-online.jp/all/property/13695/

まとめ

不動産投資で利益を挙げるには物件の規模や投資の種類を吟味してリスクを低く抑えたり、十分な家賃収入が得られるように入居者に響く条件などを探究し続ける努力が必要です。長期的に運用して少しずつ利益を積み上げる流れが想定されるため、忍耐力も求められます。行き詰まりを感じたり分からない点、不安要素が出てきたら各セミナーで相談したり書籍などで情報収集するなど行動を起こすことも重要です。

リサーチオンラインでは不動産投資をスムーズに運用するお手伝いとして、個別の疑問点や相談を受け付ける「お問い合わせのページ」を用意しています。「今抱えているリスクに関する疑問を解消したい」「不動産投資を検討したい」というニーズのある方は、是非お問い合わせ下さい。

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