つみたてNISAでの投資を検討している方の中には、毎日積立と毎月積立のどちらにしようかと悩んでいる方も多いでしょう。せっかく積立NISAで投資をするのなら、自分にとってメリットが多い積立方法で行いたいですよね。
そこで今回は、つみたてNISAの毎日積立について詳しく解説します。毎日積立と毎月積立の比較もしてきたので、ぜひご覧ください。
毎日積立の設定方法
つみたてNISAの毎日積立を行う際は、以下の流れで設定しましょう。
- つみたてNISAの対象ファンドをつみたてNISAの設定画面に追加する
- 積立設定金額を指定する
- 目論見書補完書類を含めた目論見書の確認をする
- 設定内容の確認を完了すれば毎日積立の設定が完了する
また、つみたてNISAの毎日積立の設定変更や設定解除をしたい場合は、以下の流れで手続きしてください。
- 積立設定の一覧画面から「つみたてNISA設定画面」を開く
- つみたてNISAの変更内容の入力や削除の指定を行う
- 目論見書補完書類を含めた目論見書の確認をする
- 設定内容を確認すれば、変更や解除が終了している
初めてつみたてNISAで毎日積立をする場合は、ぜひ上記を参考にしてください。(※1)
毎日積立のメリット
つみたてNISAで毎日積立を選択するメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- 小額から投資ができる
- 合理的な投資が行える
毎日積立は、小額からの投資ができる傾向にあります。証券会社によっては数百円から投資できる場合もあり、人によっては月に3万円一気に投資するよりも、毎日数百円投資したほうが心理的な負担を感じずに済む場合もあります。
そのため、一気にお金を使うことに心理的負担がある方にとっては、毎日積立で小額からの投資が行えることはメリットの一つといえるでしょう。また、毎日積立を行う場合は自動的に買い付けを行うので、株価の価格に一喜一憂する必要がなく合理的な投資が行えます。
このように毎日積立は毎月積立と比較して心理的に投資しやすい傾向があるので、おすすめです。
毎日積立のデメリット
先ほど毎日積立のメリットについて詳しく解説しましたが、デメリットも存在します。毎日積立のデメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- 残高が積みあがるまでの収益が小さい
- 上限枠まで使いきれない可能性が高い
毎日積立のデメリットとして、残高が積みあがるまでの収益が小さい点が挙げられるでしょう。理論上では、年の初めに一括で投資する方が利益を得られやすい傾向があります。例えば、1万円投資をした場合の1年後の平均収益が1,000円の商品があります。
それを年初に投資すれば、1万1,000円となることを期待できるでしょう。ただ、毎日積立で積立完了の時期がずれ込んでしまって投資期間や投資している資産が少なるため、結果的に得られる収益が小さくなってしまうのです。
もちろん年の初めに投資をした場合の方が得られる収益が少なくなる可能性があるため、一概に毎月積立の方が収益が小さいとは言えません。とはいえ、理論上では毎月積立の方が収益が小さくなる傾向があるので、そのデメリットもあらかじめ把握しておきましょう。
また、NISA口座を用いて毎日積立をするのであれば、金額次第では上限枠まで使いきれない可能性があります。NISA口座の非課税枠上限は40万となっているのですが、12で割り切れないため完全には使いきれません。
そのため、NISA口座の非課税枠上限を使い切るのであれば、投資金額を調整することが大切です。このように毎日積立を選ぶと損をする可能性があります。
毎日積立と毎月積立の比較
ここでは、毎日積立と毎日積立を比較してどちらがお得であるかを見ていきましょう。実際の例として、2000年6月1日~2020年5月31日の間に「S&P500」というアメリカの銘柄と日本の銘柄の「TOPIX」の株価指数に対して積み立てた場合の収益率は以下になります。(※2)
株価指数 | 積立期間 | 累計収益率 | ||
毎日積立 | 毎月積立 | 毎日積立-毎月積立 | ||
S&P 500 | 5年 | 18.64% | 18.25% | +0.39% |
10年 | 83.35% | 82.43% | +0.92% | |
20年 | 121.64% | 121.45% | +0.19% | |
TOPIX | 5年 | 0.43% | 0.26% | +0.17% |
10年 | 31.52% | 30.78% | +0.74% | |
20年 | 34.18% | 33.91% | +0.27% |
結論から申し上げますと、上記の表を見れば分かるように毎日積立も毎月積立もほとんど差がありません。そのため、どちらの積立方法の方が自分は管理しやすいかで積立方法を選ぶとよいでしょう。
http://research-online.jp/all/asset/15259/
http://research-online.jp/all/asset/13931/
http://research-online.jp/all/asset/4346/
まとめ
毎日積立を行うと小額から投資が行えたり、合理的な投資が行いやすくなったりとさまざまなメリットが得られます。
その一方で、毎月積立には残高が積みあがるまでの収益が小さい点や非課税枠の上限まで使いきれない点などのデメリットもあるでしょう。
毎日積立と毎月積立には、ほとんど差がありません。そのため、本記事で解説した毎日積立のメリット・デメリットを判断材料にするとよいでしょう。
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