インバウンド観光と景気対策:外国人観光客がもたらす経済成長と景気回復への期待

日本でのインバウンド観光と表現をする場合とは、訪日観光客のことを指します。インバウンド観光が増加すると、日本の経済成長や景気回復に対して大きな貢献につながると推測されています。

 

しかし、具体的にどのような経済成長や景気回復がされるのかと気になっている方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、外国人観光客がもたらす経済成長と景気回復への期待について解説します。インバウンド観光と日本の景気対策について興味がある方は、本記事を参考にしてください。

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経済成長への貢献

インバウンド観光は、日本が経済成長をするうえで大きな貢献を果たしています。日本総合研究所が推測したところでは、インバウンド消費額が3兆1000億円を達成する経済効果があることを期待しています。(※1-(4)を参照)

 

つまり、インバウンド観光は今まで以上に大きく日本の経済成長へ貢献していくでしょう。インバウンド消費額が日本の経済成長へ貢献する根拠としては、以下の2つです。(※1-(1)(3)(4)を参照)

 

新型コロナウイルスの水際対策が2022年の秋に大きく緩和された ・2022年11月に日本へ訪れた外国人観光客の数は93万人とコロナ前の4割程の水準まで増加

・世界の航空需要予測を参考にした場合、2023年末には2000万人を超える水準まで回復する見通し

円安の影響で旅行消費単価が向上する ・外国人観光客一人当たりの消費額と為替レートの関係を見ると、円安が進行するほど消費額が増加傾向にあると理解できる

・新型コロナウイルスが流行する前よりも円安になっているので、多くの観光客にとって物価が割安になっている

 

もし、日本総合研究所が推測したとおりインバウンド消費額が3兆1000億円を達成した場合は、日本の経済成長に大きく貢献するでしょう。

 

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観光地の活性化と地域振興

インバウンド観光で外国人観光客が増加すれば、観光地の活性化や地域振興にもつながります。外国人観光客が増えれば、その分観光地の消費金額が上昇するからです。

 

事実、インバウンド需要の獲得に向けて多くの自治体が対策をしています。具体的にインバウンド需要に向けた自治体が実施している対策の特徴は、以下の3つです。(※2-3-(2)を参照)

 

外国人観光客を受け入れるための環境整備 外国人スタッフの採用やキャッシュレス決済の対応、Wi-Fi環境など外国人観光客が訪れやすくなるように対策をしている
「コト消費」に向けたさまざまな対策を実施している 実際に観光地でしか体験できないサービスを実施して口コミやSNSで拡散してもらえば、外国人観光客の増加につながる
スマホアプリやSNSの活用を強化する 外国人観光客が利用する傾向にあるアプリやSNSを分析して、消費者ニーズに沿ったサービス展開をしている

 

例えば、外国人観光客を受け入れるための環境整備では、自力で言語対応が難しい地元商店に対して携帯型自動翻訳機500台を無償貸与している地域もあります。

 

また「コト消費」の拡大に向けて、松江では登山などのアクティビティを体験したり、仙台では伝統文化職人との交流ができたりしています。

 

さらに、スマホアプリやSNSの活用では、地域の観光情報を発信する専用アプリの開発も実施しているのです。

 

インバウンド需要で多くの顧客を獲得するために、多くの地域がさまざまな経済対策を実施しています。

 

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景気回復への期待

2022年の観光客数は約383万人と2021年の15倍以上に急回復したことから、景気回復への期待が多く寄せられています。(※3)

 

ただ、国際線の旅客便数がコロナ感染拡大の4割以下の水準に留まっているため、遠方からの旅行需要に影響するかもしれません。

 

また、新型コロナウイルスが感染拡大する前は、中国から多くの観光客が来日していました。しかし、2019年には年間950万人もいた旅行者も2022年には、わずか18万人に留まっています。(※3)

 

中国国内では新型コロナウイルスの感染拡大傾向があるので、日本政府は水際対策を強化しているからです。

 

日本がインバウンド観光によって景気回復をする運命は、国際線の旅客便の数と中国からの観光客数が握っているといえるでしょう。

まとめ

インバウンド観光とは、訪日観光客のことを言います。インバウンド観光は2022年の秋に新型コロナウイルスの水際対策が大きく緩和されたり、円安の影響で旅行消費単価が大幅に向上したりしているため、日本の経済成長に大きく貢献すると推測されます。

 

しかし、国際線の旅客便の数とコロナ前は多かった中国からの観光客数が増加しなければ、景気回復がしない恐れがあります。

 

日本のインバウンド観光と景気対策についてより詳しく理解したい方は、本記事を参考にしてください。

 

本記事を読んでいる方の中には、日本経済の流れや自分の資産運用について知りたい方もいるでしょう。

 

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