与党が過半数割れ—自民党は裏金問題で支持離れ
関連記事:2024年衆議院選挙:注目の情勢と自民党の未来展望
今回の衆議院選挙では、小選挙区と比例代表を合わせた465議席の配分が確定しました。
自民党は191議席、公明党は24議席の計215議席を獲得し、過半数に必要な233議席を下回る結果となりました。
与党が過半数割れとなったのは2009年の民主党政権誕生以来です。
この結果の背景には、物価高の影響やインボイス制度導入に対する国民の不満があり、加えて自民党に発覚した裏金問題が支持離れを加速させました。
「自民党にとって裏金問題は大きなダメージとなり、法を作る立場で法を犯したことに対する不満が、今回の選挙結果に反映された」と分析します。
- 与党が過半数を割り込む結果に
自民党と公明党は215議席にとどまり、過半数割れとなりました。物価高やインボイス制度導入に対する不満、加えて自民党の裏金問題が支持離れを招いたと見られています。 - 野党勢力の拡大と首相指名の行方
立憲民主党が148議席を獲得し、野党は勢力を伸ばしました。しかし、首相指名選挙では過半数に届かず、決選投票に持ち込まれる見込みです。国民民主党の中立維持により、石破首相の続投が濃厚とされていますが、僅差で政局の不安定化も予想されています。 - 各党の政策実現性と日本経済への影響
各党は賃金上昇や減税、エネルギー政策を掲げるものの、実現には財源や制度改革の課題が大きいです。特にエネルギーや財政運営は経済の安定性に直結し、与野党の協力と具体的な施策が求められます。
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この記事の目次
野党の躍進—立民、国民が議席を大幅増
対照的に、立憲民主党は98議席から148議席へと躍進し、野党勢力全体で250議席を獲得しました。
しかし、衆院の首相指名選挙で過半数を得るには他党との連携が必要となり、依然として難しい立場です。
れいわ新選組の山本太郎代表は「消費税引き下げに合意すれば野田佳彦氏(立民代表)に支持を送る」と述べる一方で、維新や国民民主党などの中道勢力は独自の立場を維持する方針です。
石破首相の続投シナリオと決選投票の行方
首相指名選挙では、自民・公明が石破茂氏(現首相、自民総裁)への支持を表明。
石破首相の基礎票は無所属を含む221票。一方、立民の野田氏が共産党や社民党と連携しても過半数には届かず、決選投票が30年ぶりに行われる見通しです。
過去、1994年には村山富市氏(社会党委員長)が同様の決選投票で首相に指名されています。
国民民主党の玉木雄一郎代表は中立を維持し、自民も立民も支持しない意向を示しており、この構図のままでは石破氏の続投が濃厚です。
しかし、僅差の状況であるため、今後の政局は不安定なままとなる可能性が高いです。
野党連携の「玉木首相」構想—実現は困難か
立民内では、国民民主党と共闘し「玉木首相」を目指す案も浮上していますが、維新の馬場伸幸代表は「自公との連携も視野に入れる」と述べ、共産党やれいわとの連携には慎重です。
このため、野党側での合意形成は難しく、現実的には石破首相の続投が決定的とされています。
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各党の公約!―経済から外交まで多岐にわたる政策対決
経済や財政、エネルギー政策から外交・安全保障、家族政策まで、各政党がそれぞれの政策ビジョンを具体的に示し、国政の課題解決に向けた独自のアプローチを提案しています。
自民党:成長と分配を目指し「デフレ脱却」へ
自民党は経済政策で「成長と分配の好循環」を掲げ、賃金の上昇や設備投資の促進、物価高対策を進める方針です。特に、デフレ脱却に向けてあらゆる政策を動員するとし、基礎年金の底上げや次世代通信基盤「Beyond 5G」の導入、地方創生のさらなる推進にも力を入れています。エネルギー政策では、2050年までのカーボンニュートラル達成に向けて、脱炭素効果の高い原子力発電を活用。さらに、安保3文書に基づく防衛力強化や自衛官の給与改善、サイバー防御の強化も公約に掲げ、総合的な安全保障体制の整備に取り組む姿勢です。
公明党の公約:衆院選2024―平和外交と生活支援を柱に
公明党は、賃金の底上げを目指し、5年以内に全国平均で最低賃金を1500円に引き上げ、中間所得層への賃上げ支援を強化するとしています。また、「年収の壁」による働き方の制約を解消する支援パッケージを進めると同時に、貸家居住者への新しい住宅手当の導入も提案しています。エネルギー分野では、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギーの導入を推進し、循環型経済への転換を図ります。外交・安全保障では、核共有に反対し、アジア地域での安全保障対話の強化を目指すとともに、専守防衛と日米同盟の抑止力向上を掲げています。
立憲民主党:「分厚い中間層」の復活で経済再生を目指す
立憲民主党は、「分厚い中間層」の復活を掲げ、最低賃金1500円の実現や賃金格差の解消、消費税の負担軽減を図る税制改革を提案しています。消費税は軽減税率の代わりに「給付付き税額控除」を導入し、逆進性の是正を目指します。また、脱炭素政策では2030年に再生可能エネルギー比率を50%に引き上げ、50年までに100%を達成する目標を掲げています。安全保障では、日米同盟を軸とした専守防衛を進めつつ、安保法制の違憲部分の廃止や米軍基地負担の軽減を目指し、外交ではASEANプラス3やQuad(クアッド)などの地域協力強化にも意欲を示しています。
日本維新の会:規制緩和で経済成長を加速、同性婚も支持
維新の会は、規制改革によって経済成長を加速させ、現役世代の賃金倍増を目指すとし、旅客運送業への参入規制緩和を代表とする既得権の撤廃に踏み込んでいます。消費税は8%に引き下げ、所得税と法人税も減税。外交・防衛では、「積極防衛能力」の強化と日米地位協定の抜本見直しを掲げ、さらに次世代原子力の活用や核融合発電など、新たなエネルギー技術の開発も重視します。同性婚や夫婦別姓の実現を掲げる家族政策も公約に盛り込んでおり、リベラルな社会政策が特徴です。
共産党:消費税廃止と平和外交で「暮らしの安心」を
共産党は消費税の廃止を最終目標に掲げ、まず税率を5%に引き下げ、インボイス制度も廃止することを公約としています。また、最低賃金を1500円に引き上げ、労働者の権利保護を強化する一方で、大企業の内部留保に課税して財源を確保。外交では、日米同盟強化に反対し、ASEANとの協力を重視した対話重視の平和外交を打ち出しています。さらに原発ゼロ政策を強く推進し、2030年度までに石炭火力も含めて脱原発を実現する目標を掲げました。
国民民主党:「手取り増」掲げ、成長産業への投資促進
国民民主党は、「手取りを増やす」をスローガンに、所得税控除の引き上げや消費税率を5%に減税する政策を提案。家計の負担軽減に加え、半導体やAIといった成長分野への投資減税による経済成長の加速を図ります。安全保障では日米地位協定の見直しや、イージス・アショアの配備再検討を進めるとし、エネルギー政策では新規原子力発電所の建設にも取り組む方針です。また、教育国債の発行を通じて教育予算の倍増と、教育費の無償化を目指す家族支援策も注目を集めています。
れいわ新選組:消費税廃止と給付金支給で生活支援
れいわ新選組は消費税の廃止を掲げ、インボイス制度の撤回も目指します。インフレ対策として季節ごとに10万円のインフレ給付金支給を提案し、最低賃金の1500円を全国一律に導入するなど、低所得者層を支援する政策が中心です。外交政策では独自の外交路線を取り、米国に追従しない日本独自の立場を目指すとしています。さらに家族政策では、同性婚の合法化と選択的夫婦別姓制度の導入、教育費の完全無償化を掲げ、社会保障の充実を訴えています。
社民党:大企業課税と「消費税ゼロ」政策で負担軽減
社民党は消費税ゼロを3年間導入し、大企業の内部留保に4%課税することで財源を確保するとしています。75歳以上の医療費負担を1割に抑え、農業所得補償制度の復活も提案。外交・安全保障では、憲法9条を守り、原発ゼロと再エネ100%の実現に向けて自然エネルギー政策を強化します。また、同性婚や選択的夫婦別姓の法制化を家族政策の柱とし、出産の保険適用や教育費の無償化などで国民生活の支援を目指します。
参政党:積極財政と自国第一主義を貫く方針
参政党は基礎的財政収支の黒字化目標を撤回し、積極財政による経済成長を目指すとしています。また、外国人労働者の流入抑制、食料自給率の向上など自国第一の政策も重視しています。教育分野では、日本の歴史や神話教育の強化を掲げ、16歳以上に選挙権を付与するなど、主権者教育の充実も目指す方針です。同時に、同性婚やLGBT法案には反対姿勢を示し、伝統的な価値観を前面に打ち出しています。
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公約は実行されるのか?経済への影響
衆院選2024における各党の公約は、経済成長から生活支援、外交・安全保障に至るまで多岐にわたりますが、果たしてその実現性はどうなのでしょうか。
そして、それらの政策は日本経済にどのような影響をもたらすのかを検証していきます。
各党が掲げる経済公約の多くは賃金上昇や減税、エネルギー転換を中心とし、国民生活の底上げと負担軽減を目指すものです。例えば、自民党と公明党は「成長と分配の好循環」を謳い、企業投資を促す施策で経済の底上げを狙いますが、こうした政策の実現には野党との連携が不可欠です。一方で、立憲民主党や共産党は消費税減税や所得控除による負担軽減を打ち出していますが、財源確保の課題を抱えています。
こうした減税策は可処分所得の増加に寄与する一方で、持続可能な財政運営の観点からすると、将来的に財政圧力を生む可能性もあります。また、エネルギー政策も各党の方向性は異なり、経済の安定性に直結します。自民党と公明党は、2050年カーボンニュートラル達成を掲げつつ、原子力と再生可能エネルギーの両立を図る政策です。維新や共産、れいわの「脱原発」方針は国民の支持を集めやすい一方で、安定供給とコストのバランスに課題があり、過渡期には国民負担が増加する懸念もあります。原発に依存せずにエネルギー自給率を高めるには、再エネの技術革新と膨大な投資が不可欠で、現行の制度やインフラでは解決が難しい課題が残ります。
さらに、「政治とカネ」の問題に対する各党の改革案も注目です。政策活動費の透明化や第三者機関による監視強化を訴える公明党や立憲民主党などは、国民の政治不信を払拭する狙いがありますが、実際に制度改革が進むかは未知数です。長年の慣習が根深い政治構造を変えるには、抵抗が予想されるため、実行可能な制度改正まで進むには時間がかかると見られます。
総じて、各党の公約は国民生活の改善や経済成長を目指していますが、法整備や財源、既得権益の問題など、実行には数多くの壁が立ちはだかっています。
実現に向けた各党の具体的なアクションや野党の協力をどう引き出すかが、政策が日本経済にポジティブな影響をもたらせるかの鍵を握るでしょう。
参議院選挙に向けた課題と展望
今回の衆院選の結果は、来年の参院選にも影響を及ぼします。
少数与党が政権運営を続ける中で、参院では自公が過半数を占めているため、仮に野党連合政権が発足しても法案成立は厳しい状況です。
今後は、与党が解散総選挙や首相交代を余儀なくされるシナリオも浮上しています。
自民四役経験者は「現状のままでは首相は参院選までに退陣か再解散の決断に迫られる可能性が高い」と述べており、政局の混迷は避けられない見通しです。
選挙結果は国民生活に大きな影響を与えるため、与野党の動向に注目が集まります。
今後の政権運営と野党の対応が日本の未来にどう影響するのか、しっかりと見守る必要があるでしょう。
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しかしながら、実際に投資を行っている人の割合は、全国20代〜70代の男女1,000人に調査した結果、約3割しかいませんでした。長年根付いてきた「お金をためるなら貯金」という概念を変えるには、正直高齢者では難しいかもしれません。若いうちから「お金をためる」ことを意識すれば、暮らしや気持ちにも余裕が持てるようになります。
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