【失われていく日本の領土】土地に対する外資規制とは

はじめに

「外資規制違反」この言葉について最近、良く耳にしませんか?
「テレビ局が外資規制違反により放送事業の認定を取り消す」というニュースはまだまだ、耳に新しいと思います。
 
このようにテレビ局に対する外資規制は話題に挙がることもあります。
しかし、「土地に対しての外資規制」も存在していることをご存知でしょうか?
 
我々が住んでいる土地、 “日本”は今、外国資本に侵されつつあります。
まともに規制が進まない中、これ以上日本の土地が海外に侵略されていく現実は見逃せません。
この記事では「土地に対する外資規制」について解説していきます。

 
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http://research-online.jp/online/economy/1895/

“外資規制”の概要について

外資規制とは

外資規制とは、国内市場における外国資本の規制について指します。
日本では、外貨法によって外国資本の出資比率が制限制限され、各業種によって特定の出資比率が制限されています。
参照:大和総研「いまさら人には聞けない 外資規制(外国人株式保有制限)のQ&A
 
近年では、中国系の企業が北海道等の土地の買収に手を進めているということは耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、それらは日本が土地に対する外資規制をかけていないため、おこなわれています。
いわば”合法的”に土地の購入をおこなっているのであり、日本の土地に対する外資規制が緩い結果です。
 

他国の外資規制について

アジア各国の土地に対する外資規制を見ていきましょう。
 
・香港・・・土地は国有であるため、所有することができなくなっています。
・フィリピン・・・資本金のうち、最低でも60%はフィリピン人が所有していないと外国資本による土地は保有できません。
・タイ・・・工業団地の土地を除き、外国資本による土地の保有は認められていません。
 
同じアジアでも他国はこれだけの規制をかけています。
 

日本に流入してくる外国資本の現状


森林についての外国資本所有状況を見ていきましょう。
海外資本等による森林所有状況は2006年から2019年の期間で223件、2,076haです。
加えて、同期間で国内の外資系企業と思われる者による森林買収は162件、4,711haです。
 
参照:農林水産省の2019年5月31日のプレスリリース「外国資本による森林買収の調査結果について」
 
これらを合わせると6,787haとなります。
これだでではパッとしないと思うので、東京ドーム何個分かに例えて表してみたいと思います。
 
“約1,444個分”です。
想像もつかない量が外国資本に流れていることになります。
 

なぜ外資規制は進まないのか?

 

「サービス貿易に関する一般協定(GATS)」

GATSとは世界貿易機関が発足した当時に設立された協定です。
今までの記事を読んでいただければ、「これだけの土地が外国資本に流れている中で、なぜ日本は何も対策をしないのか。」そう考えるのが普通ですよね。
 
しかし、日本が動けない理由があります。
それが、「サービス貿易に関する一般協定(GATS)」の中の17 条に縛られているからです。
 
「17条:内国民待遇」
この条件に縛られているため、外資規制が進みません。
 
簡単に解釈すると、加盟国(海外)のサービス提供者に対して、自国のサービス提供者に与える待遇よりも不利な待遇を与えてはいけません。という内容です。
この条約に縛られているため、日本ではなかなか外資規制が進まないのです。
 

やっと進み始めた外資規制

同GATSの中に「14条の2:安全保障のための例外」が存在します。
この条文の中に、「自国の安全保障上の重大な利益の保護のための措置は妨げることができない」という内容のものがあります。
これを利用して、「外国資本による土地の取得制限」をかけようと法律が整備されつつあります。
 

これからの土地に対する外資規制について

重要土地等調査法案について
さすがにまずいのでは?と気づいた政府は自衛隊基地や国境の離島など安全保障上で重要な土地の利用を規制する「重要土地規制法案」を2021年3月26日に閣議決定しました。
 
土地所有者に対する調査や、不正利用に対する罰則が可能になる法案です。
まだまだ規制が弱い?
今回の法案では自衛隊基地周辺や国境の離島に適用される法案であるため、日本全土の外資規制とまではいかないようです。
 
しかし、このような規制が始まっていくことは大きな意味を持つと思います。
これからの外資に対する規制を強めていくことで、外国資本から自国の領土を守れるような規制が続いてできることを期待しましょう。
 

まとめ

今回は”土地に対する外資規制”について
 
・外資規制の概要
・日本に流入してくる外国資本の現状
・なぜ外資規制は進まないのか?
・これからの土地に対する外資規制について
 
を取り上げました。
 
まだまだ日本の土地に対する外資規制については、始まったばかりです。
しかし、私たちがこの問題について関心を持つことで、日本の現状を変えることができるかもしれません。
これからの土地に対する外資規制についての動きは要注目です。
 

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