この記事の目次
はじめに
株式投資を始めると、「国債がどうだ、金利がどうだ〜」なんてセリフを聞いたりしませんか?
現在、金融緩和により、株式市場は盛り上がりを見せています。
2020年のコロナバブルにおいても株式投資で億り人になった方もいらっしゃいます。
そんな中で、株価と切っても切り離せない関係にあるのが”金利”です。
株式投資をおこなっている人でも、「金利って一体何なんだろう?」とか「ローン組む際のアレでしょ?」という認識の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
金利と株価の関係の理解がないまま株式投資をおこなえば、近い将来に大きな損失を計上してしまうかもしれません。
今回は、その最悪の事態を避けるために、金利に対する理解を深めていきたいと思います。
金利に対して、理解が乏しいという方はもちろんのこと、十分に理解しているという方でも再確認のために金利に対して考えていきましょう。
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そもそも金利とは
金利は2種類に分かれます。
長期金利と短期金利です。まずはこの2つの金利についてのポイントをまとめていきます。
長期金利とは
・期間が1年以上の金融資産の利回りのことです。
・新聞やテレビなどで聞く長期金利は、だいたいは10年物国債利回りのことです。
・インフレ率(物価)の変動や短期金利の推移など長期的な予想で変動します。
短期金利とは
・取引期間が1年未満の金融資産の利回りのことです。
・金融機関同士が短期の資金の融通を行う市場の借入の金利のことです。
・流動性が高くなっています。
以上が金利についての説明です。
不動産をローンで購入した際の金利ってどっち?
「不動産を購入する際に聞く”変動金利”っていうのは短期・長期の金利のどっちなんだろうか?」と考えたことはありませんか?
答えは、”長期金利”になります。
ですので後で述べますが、「長期金利がどのようにして動くのか」を考えた上で
“変動金利”にするのか、”固定金利”にするのかを選ばなくてはいけません。
なぜ金利は動くのか?
金利はお金の需要と供給の関係、また景気の良し悪しによって変動します。
金利が上がる場合
景気が良い場合は金利が上がります。景気が良いと、物がよく売れるため、企業は物を売るための投資をおこないます。それに伴い、企業の業績も上がります。
また、企業の業績が良くなるとボーナスや給料の上昇が起こり、個人消費も高くなります。そのため、お金の需要が増えます。
このようにお金に対しての需要がある場合は、金利が上がります。
金利が下がる場合
景気が悪い場合には金利が下がります。景気が悪いと、物やサービスが売れにくくなってしまいます。
さらに企業の動きも悪くなり、設備投資を控えるようになります。
当然、企業の業績が良くないとボーナスも少なくなり、給料の低下が起こり、個人消費も落ち込みます。
このことから、お金の需要が減り、金利が下がります。
金利が動くと株価はどうなる?
理論株価を簡単な数式で表すと、
利益÷(金利-企業の成長率)という計算式で表すことができます。
今回は利益と企業の成長率が一定である場合の株価の動きに注目していきたいと思います。
金利が上がった場合の株価の動き
金利が上がった場合、分母の数字が大きくなるため、株価が下がることになります。
利益(10)÷{金利(10)-企業の成長率(5)}=株価(2)
金利が下がった場合の株価の動き
金利が下がった場合、分母が小さくなるため、株価が上がることになります。
利益(10)÷{金利(7)-企業の成長率(5)}=株価(5)
今回はわかりやすいように小さな数字で計算式を建てました。
しかし、金利が上がった場合、下がった場合での株価の動きについてイメージすることができたと思います。
金利の上下動がもたらす人々の動き
金利が上がった場合には「金利が上がるのであれば長期国債を買えばいいのでは?」と考える人も増えます。そのため、株式投資に対する需要が減り、株価が下がってしまうこともあります。
逆も然りです。金利が低下すれば「株式投資をしよう。」と考える人が増えるため、株式投資に対する需要が増えて、株価が上がります。
日本の株式市場の現状について
現状、日本の長期金利は上がりつつあります。その状況下で日本の株式市場の動きを表す指数である日経225が上昇を続けています。一時は30,000円台を突破したこともありました。長期金利が上がっていく中で、いかに、今の相場が相場が異常であるかがわかります。
まとめ
記事の最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この記事では「金利の動きが株価に与える影響について」
・そもそも金利とは
・なぜ金利は動くのか?
・金利が動くと株価はどうなる?
について解説いたしました。
今後も、老後のための資産形成をする手段として、株式投資に注目が集まっていくことが予想されます。
株式投資を行う際に、株価の動きだけに囚われるだけではいけません。
その裏で「金利はどういう動きをしているのかな?」と頭の片隅に入れておくと、より相場の動きが把握できると思います。