はじめに
マックフライポテトが一時販売休止になるというニュースが流れていますが、マクドナルドのメニューの中でも欠かせない人気アイテムのマックフライポテト。
ポテトがないならマックには行かないという人もいるかもしれません。今までもマクドナルドでは提供できなくなったメニューが過去にありましたが、それでもフードビジネス業界の中では打たれ強い存在なのはどうしてなのでしょうか。
そこで今回は、皆が大好きなマクドナルドの売上推移など、お金の事情について気になるポイントをご説明していきましょう。
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マックフライポテトの販売休止について
「マクドナルドのメニューならポテトが一番好き」という人も多い人気アイテム。マックフライポテトを提供する日本マクドナルドは、北米からのポテトの輸入遅延のために、全国の店舗でMとLサイズのマックフライポテトの一時的な販売休止とすると発表しました。
対象になるのは12月24日~30日の間で、この間はSサイズのみを販売するとのこと。ポテトはカナダのバンクーバーを経由して船便で日本に到着するのですが、バンクーバー港近郊で起こった水害のために物流網に影響が出ている様子です。
通常販売に戻るのは大晦日の予定。バリューセットなどに本来ついてくるポテトは、MサイズをSサイズに変えて割引、夜マックのポテナゲ大とポケナゲ特大は販売休止。
日本マクドナルドでマックフライポテトのサイズ制限をして販売するのは2014年以来で、なんと7年ぶりとのことです。ポテトに関してはマクドナルドだけでなく、日本KFCホールディングスでもすでに輸入遅延により一部店舗で10月にフライドポテトの販売休止を行っています。
マクドナルドで売れるものは?
マックフライポテトの販売休止は、ファンにとっては少し辛いニュースですが、サイズにこだわらなければ入手は可能なので、マクドナルドの売上低迷にはすぐにつながらないと専門家は見ているようです。
日本マクドナルドは創業50周年を迎え、厳しい状況を乗り越えながらも、日本各地にあるお馴染みのハンバーガーチェーン。利用者の投票によるとマクドナルドで一番人気があるメニューはビックマックが1位、続いてダブルチーズバーガー、3位がてりやきマックバーガー。
今回販売休止になったマックフライポテトは、売上の多い店舗でMサイズに換算すると1日550個販売するといわれる人気商品なのです。
セット購入ならまだしも、マックフライポテトを単品で購入するとサイズによっては300円近くするメニュー。原価率は3.7~7.4%というデータがありますので、フライドポテトだけでもかなりの売上になることは想像できますね。
マクドナルドの売上推移について
マックフライポテトの一時販売休止でもへこたれない日本マクドナルドホールディンクスは、2021年11月に発表した決算では、21年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は、前年の同時期と比較すると10.2%増。5年平均の進捗率75.5%を上回る84.4%と増収。
経常利益も記録を更新中で、時代背景の変化により痛手を受けている飲食店とは正反対ともいえるでしょう。閉店している店舗もありますが、2021年度は新たに開店した店舗数のほうがトータル的には多く、日本マクドナルドは全く衰えを見せていません。
飲食店が大打撃を受けている中でも、マクドナルドは最高益を記録しているのは、外出自粛でテイクアウトとドライブスルーが伸びたことが好調の理由。
マックデリバリーや出前館、ウーバーイーツとの連携により、店内飲食が減少している反面、自宅や店外に飲食がシフトして、あらゆるサービス効果が発揮されています。
マクドナルドが成功し続けている理由とは?
日本マクドナルドではクーポン券を配布したり、お得なセットメニューを展開したりするなど、利用者にとってはとてもコスパのよい外食産業という位置づけになっています。
その値段で果たして儲けはあるのか、少し心配になるくらいのお得なメニューも存在しますよね。マクドナルドのビジネスモデルで注目したいのは、ハンバーガーの原価。
意外と原価は高く、人気のチーズバーガだと原価は5割超え。他のハンバーガーも原価3割以上のものがほとんどなので、ハンバーガーが売れるほど日本マクドナルドの儲け率は低くなると想定されます。
しかしどのような危機でも乗り越えてきたマック。実はマックフライポテトとドリンクが稼ぎ頭になっていることは知らない人も多いでしょう。
マックフライポテトの販売休止は一時的ではありますが、Sサイズだけで提供するのは、原価率のよさも関係しているかもしれません。ドリンクは販売価格100円のうち、原価はたった10円ともいわれていますので、ハンバーガーになくてはならないポテトとドリンクがマクドナルドを存続させている理由なのでしょう。
まとめ
マックフライポテトの販売休止は一時的なダメージになるかもしれませんが、マクドナルドは不動産関連の収益もあるため、とても根強いビジネスであることは間違いありません。
小腹が空いた時に食べたくなるポテト。MサイズとLサイズの販売が再開された時に、また爆発的に売上が期待されるのでしょうか。