この記事の目次
はじめに
年金保険料は免除してもらえるのか、収入が突然減った時などはとても不安になりますよね。
国民年金保険料は、そんな時のために対処方法がいくつかあります。
このような時代背景の影響で、年金保険料の納付が困難になった人は増えているもの。
今回はもしもの場合の年金保険料の免除や手続きなど、知っておきたいことを詳しくご解説していきましょう。
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年金保険料を払わないとどうなるか
年金制度は老後の生活を支えるための制度で、年金を受け取るためには、保険料の納付を継続しなければなりません。
年金は公的年金と私的年金の二種類があり、私的年金はあくまでも個人の意思で、公的年金をさらに厚くするためのもの。
公的年金は、日本に在住する20歳~60歳未満の人が対象になり、会社員の場合は厚生年金として給料から天引きされているでしょう。
しかし実際は収入が少なく、年金保険料が納付できない人、単に払いたくない人を含めると、未納率は全体の30%ともいわれ、さらに年金システムが上手くいかない要因になっているようです。
老後に年金をもらうには、保険料を10年以上支払っていることが必要。
未納期間は年金額を計算する期間から除外されますので、受け取る金額が変わってしまいます。
さらに意図的に未納が続く場合は、特別催告状が送られて、それでも無視していると、財産の差し押さえになるケースもあるので注意が必要です。
自分で納付するのは第1号被保険者
年金保険料の免除が関係してくるのは、自分で納める「第1号被保険者」が対象。
国民年金の保険料は自営業者などの第1号被保険者と、会社などの勤務先が納付してくる会社員や公務員などの第2号被保険者、そして専業主婦などの第3号被保険者に分けられます。
会社員は勤務先が給与から天引きしているので、滞納や未納をすることはなく、主婦の場合は配偶者が加入先に支払っているので自分で払うことはありません。
第1号被保険者が払う保険料は、収入などに関係なく、定額で2021年度は月額16,610円。
収入によってはかなり経済的な負担を招く金額なので、納付できないこともあるのは仕方ないでしょう。
払えない時は免除が可能
年金保険料が払えない時は、免除してもらうことが可能です。
納付責任がある第1号被保険者は、一定の条件を満たす場合だけ、保険料が免除される制度があります。
免除された期間は、納付済み期間として評価されるため、免除期間を納付期間と合計して10年以上あれば年金を受給できるのです。
免除期間が10年以上あれば、無年金を防げるということ。
また第1号被保険者の本人の責任だけでなく、保険料が納められない場合も免除制度の対象になる場合があります。
申請すると審査が必要になりますので、必ず免除されるとは限りませんが、未納状態で放置しないよう注意しましょう。
免除制度の対象になる人
年金保険料の免除は、本人が申請することで免除が可能になりますので、もしもの場合は早めにアクションを起こすこと。
対象になるのは、第1号被保険者が障害年金を受給中、または生活保護を受けている時は「法廷免除」になります。
給与が少ないなど、本人が申請して所得に応じた保険料が免除される「所得に応じた免除」は、免除された以外の金額は納付が必要。全額免除の場合の納付は不要です。
また「学生納付特例」は、大学などの学生を対象にした免除制度で、学生本人の所得で保険料が全額免除に。
「納付猶予制度」の場合は、50歳未満の第1号被保険者が対象で、所得に応じて全額免除されます。
他にも「産前産後免除」は、第1号被保険者が出産した場合に、出産月の前月から翌々月まで4ヶ月間の保険料が全額免除される制度もあります。
時代の影響で納付できない場合
このような時代の中、国民年金保険料の納付が困難となった場合の臨時特例免除申請の受付手続きが、令和2年5月1日よりスタートしています。
対象になるのは、時代背景のために減収した人、所得の見込みが免除に該当する水準になる見込みがある人。
免除対象になるのは、令和2年2月分以降の年金保険料です。
手続き方法は通常の免除制度も同様に、住民登録している市町村の年金事務所に連絡して、申請書などを提出してくださいね。
年金か貯金か?
年金保険料を払わない人の中には、貯蓄したほうが老後の備えになると考えているケースも少なくありません。
年金保険料の値上げ、将来の受け取り額の減少など、毎月負担してもその分返ってこないのではないかと不安になりますよね。
国民年金保険料は毎年見直しされ、計算では支払う2倍以上を受け取れることになっています。
貯蓄はもちろん大切ですが、年金のサポートとして考えることが重要かもしれません。
滞納や未納が続くと、財産の差し押さえという最悪のケースになるリスクもあるため、貯蓄に年金保険料を回してしまうのは避けたいですね。
まとめ
年金保険料は免除制度がありますので、もしもの場合は早めに年金事務所に相談してみましょう。
年金保険料を納付するために生活が困窮するのは困りますが、そのためにも自分の所得に合った免除制度や対策をきちんと判断することが大切ですね。