外貨建て保険とは?そもそもどんな保険?円安の影響は?

2022年9月7日、1ドル=144円台の円安となりました。この状況で、外貨のことを考えるようになった人は多いでしょう。

保険の中に、外貨建て保険と言うのがあるのをご存じでしょうか。原則として、払い込んだ保険料を外貨で運用し、保険金や解約返戻金を外貨で受け取れるものです。生命保険として利用するだけでなく、個人年金保険として活用し、将来の資産運用の1つに組み込んでいる人も少なくありません。

本記事では外貨建て保険について詳しく解説します。円安の今、外貨建て保険について興味を持った方は参考にしてください。

外貨建て保険とは

外貨建て保険とは、払い込んだ保険料を、米ドルなどの外貨で運用する保険です。保険金や解約保険料は原則として外貨で受け取ります。外貨建て保険には、例えば次の種類があります。

  • 個人年金保険
  • 終身保険
  • 養老保険

それぞれについて詳しくみていきましょう。

個人年金保険

個人年金保険は老後の資産運用として活用できる保険です。公的年金と合わせて受け取れるよう、加入している人は少なくありません。

保険料の払い込みは月払い・年払い、契約時に一括支払いなどさまざまなタイプがあります。保険の受け取り期間も、一定期間受け取るものや一生涯受け取れるものなどさまざまです。

外貨保険は日本円と比較した場合、運用利回りが高い状態で運用ができるため、将来の備えとして効果的といえるでしょう。ただし、為替リスクが生じる点は考慮しておきましょう。

終身保険

加入している限り一生涯にわたり、一定額の死亡保険や高度障害保障の続く保険です。保険料は一生涯払い込みを続ける「終身払込タイプ」と、契約時から一定年齢まで払い続ける「有期払込タイプ」のものがあります。

保険会社により選択できるタイプは異なる場合がありますので、注意しましょう。

養老保険

養老保険とは、保険期間が一定期間であり満期の決まっている保険です。満期で受け取れる保険金と死亡保険金は同額です。そのため、期間中の生死にかかわらず同額の保険が受け取れます。

以前は、養老保険は預貯金で貯めるよりも利回りの高いものが多かったため人気が高い保険でした。保険料が自動で引き落とされるため、預貯金が苦手な人にもおすすめの保険です。ただし、今は国内の養老保険は預貯金で貯めるより不利になるものも多く見受けられます。

しかし、外貨建て保険は国内の保険と比較して運用利回りが高めなので興味のある方は養老保険を検討しても良いでしょう。

メリット・デメリット

外貨建て保険のメリット・デメリットについてみていきましょう。

メリット

日本は低金利状態が続いています。外貨建て保険であれば、海外の高い金利で運用されるため、外貨建て資産としての成長が期待できる点がメリットです。利回りの高い保険を探している方は、外貨建て保険を検討しても良いでしょう。

また、全ての資産を円で持っていると今のように円安になった場合、手持ちの資産価値が目減りしてしまいますが、円だけでなく外貨資産を持つと、為替の値動きに左右されずに資産全体のバランスを保つことが可能となります。

デメリット

外貨建て保険は原則として外貨での受け取りです。そのため、日本円に両替する場合、為替相場の変動による為替リスクが生じます。

また、円で保険料を払い込むため、為替手数料がかかる点も把握しておきましょう。受け取りを円で行う場合はそちらも為替手数料が生じます。

保険会社によっては、日本円での保険料の払い込みなどの特約を付加できる商品があるため、契約時にしっかり確認しておきましょう。

いま円安の影響はどうなの?

保険料を一括で支払う場合は、為替相場の影響を強く受けます。そのため、今のような円安時ではなく、円高時に加入した方が支払う保険料が安く済みます。

しかし、保険料を毎月支払う場合は、この限りではありません。保険期間が長くなると為替変動の影響は平準化されていく傾向にあります。そのため、毎月保険料を支払おうと考えている方は、今、外貨建て保険への加入を検討してもよいでしょう。

また、現在の円安はアメリカの高金利と日本の低金利の金利差により生じたものです。そのため、この機会に利回りの高い外貨建て保険への加入を検討する人も少なくありません。

一般的に日本の保険と比較した場合、運用利回りの高い傾向にある外貨保険に興味を持った方は、保険金と為替とのバランスを見極めて、加入を検討してみましょう。

まとめ

外貨建て保険とは、外貨で運用される保険のことです。為替リスクなどが生じる一方、日本の保険と比較した場合金利が高いところで運用されるので、高利回りの商品が多い傾向にある点はメリットです。

外貨建て保険の加入を検討する際は、保険金を日本円で受け取れるのか、為替手数料はいくらかかるのかなど、気になるところをしっかり把握しておきましょう。

円安の今、外貨建て保険だけでは不安と考える人もいるでしょう。リサーチオンラインでは、年金対策や税金対策についての相談も承っています。詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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