事業概要
再生医療とバイオ医薬の拡大を背景に、微生物および細胞培養用の培地を製造販売するコージンバイオの新規上場を探る
コージンバイオ株式会社は、細胞培養用の培地を開発、製造、販売する企業です。微生物や細胞の培養に必要な「培地」を提供し、再生医療やバイオ医薬品市場の拡大に伴う需要増を背景に業績を伸ばしています。主な事業領域は、組織培養事業、微生物事業、および細胞加工事業です。また、2018年には味の素と共同で出資会社を設立し、臨床用培地の製造も行っています。東証グロース市場に2024年4月25日から5月2日の間に上場予定です。
上場情報
- 公募株数: 85万株
- 売出株数: 12万7500株
- 公開時株式数: 501万5000株
- 主幹事: 野村證券
- 想定発行価格: 1840円
- 上場日: 2024年4月25日〜5月2日のいずれか
業績動向
- 売上高: 2024年3月期は4,724百万円
- 営業利益: 537百万円(営業利益率11.4%)
- 経常利益: 560百万円(経常利益率11.9%)
- 純利益: 289百万円(純利益率6.1%)
- 1株当たり純利益: 69円43銭
- 1株当たり配当金: 14円00銭
業績と今後の展望
コージンバイオは、新型コロナによる特需の反動で2024年3月期は減益でしたが、2025年3月期には売上高を前期比3%増の4,852百万円、純利益を2.2倍の629百万円に回復させる見込みです。特に、再生医療の市場拡大が組織培養事業の成長を支えると予済まれています。
調達資金の使途
- 製品・原材料保管施設の建設:
- 新たな保管施設を建設することで、製品および原材料の保管能力を向上させ、生産効率の向上を図ります。これにより、需要増加に迅速に対応し、供給の安定化を実現します。
- 基幹情報システムの更新:
- 現行の基幹情報システムを最新の技術に更新することで、データ処理能力を高め、業務効率化を図ります。これにより、顧客管理、在庫管理、販売管理などの各種業務プロセスが最適化されます。
- 生産設備の強化:
- 生産ラインに最新の機械設備を導入し、生産能力の拡大及び効率化を図ることで、市場の拡大に対応します。特に、細胞培養事業や微生物事業での製品品質と生産量の向上が見込まれます。
- 研究開発能力の強化:
- 新たな培地製品の開発や既存製品の改良に向けた研究開発活動に投資します。これにより、再生医療やバイオ医薬品市場の需要に応える革新的な製品の開発を加速します。
これらの投資は、コージンバイオが市場での競争力を保ち、持続的な成長を遂げるための重要なステップとされています。