我々の生活にとって、保険は重要な存在です。とくに偶然の事故に備える損害保険は、加入しておくと数々のメリットが得られます。この記事では、損害保険のメリットと種類について説明します。記事を参考に、どの保険を選ぶかを吟味してください。
この記事の目次
損害保険とは?リスクから資産を守る重要な手段
損害保険とは、予期せぬ事故や事件で生じた損害に備えるための保険です。例えば自然災害の影響で、住んでいる建物の一部が損壊したとしましょう。修復する場合、保険がなければ多額の費用が発生します。
こうしたリスクに備え、資産を守る手段が損害保険です。ここでは、損害保険の具体的な仕組みについて深く説明します。
第二分野に該当する種類のひとつ
保険には、大きく分けて3つの種類があります(※1)。
- 第一分野(生命保険)
- 第二分野(損害保険)
- 第三分野(医療保険やがん保険)
損害保険は、第二分野に該当するタイプの保険です。自分自身や家族のみならず、事故で損害を与えた相手の治療費にも適用されます。
実損払いが原則になっている
損害保険の場合は、実損払いが原則となっています(※2)。実損払いとは、受けた損害以上の保険金を支払わないとする制度です。あくまで損害に対する補てんが目的のため、必要以上には出さないと決められています。
日々支払う保険料は、事故の危険度によって金額が変動します(給付・反給付の原則)(※3)。どの種類の損害保険を選ぶか、入念に検討することが大切です。
なぜ損害保険に入るべき?予期せぬ出来事に備えるメリット
不測の事態に備えるためにも、なるべく損害保険に加入したほうが賢明です。大きく分けて、2つのメリットが得られます。
- 自分や家族の資産を守れる
- 生活において幅が広がる
ここでは、損害保険のメリットについて詳しく紹介します。
自分や家族の資産を守れる
損害保険に加入すると、予期せぬ事故が発生した際に自分や家族の資産を守れます。もし事故で大きな怪我を負うと、多額の治療費を支払わなければなりません。
本来は、諸々の費用をすべて自費で払う必要があります。損害保険に加入しておけば、保険会社が支払ってくれるため多額の請求を免れます。
生活において幅が広がる
損害保険は、自らの生活の幅が広がる点もメリットのひとつです。ここで、自動車の運転を例に出します。基本的に自動車は自賠責保険が強制加入であるものの、カバーできる対象は広くありません。人身事故のみに適用され、物損事故は対象外です(※4)。
そこで、任意保険に加入すると物損事故まで保険金で対応できます。人身事故で下りる保険金の金額も上がるため、ドライバーは加入するのが基本です。
つまり、損害保険があることで自動車を運転しやすくなります。このように生活の幅を広げるうえでも、損害保険に入ってた方が得策です。
主な損害保険の種類とカバー範囲の違い
一般的な損害保険の種類とカバーできる範囲の違いを解説します。自分に必要だと思った種類を探しつつ、しっかりと取捨選択してください。
自動車任意保険:人身事故や物損事故に対応
自動車を運転する方は、自動車任意保険に加入した方が賢明です。上述したとおり、人身事故のみならず物損事故にも適用されます。人身事故においても、自賠責保険とは補償される金額が異なります。
自賠責保険と任意保険の比較(※5)
自賠責保険の上限 | 任意保険の上限 | |
死亡 | 3,000万円 | 無制限 |
後遺障害 | 4,000万円 | |
傷害 | 120万円 |
自動車の運転は何が起こるかわからないため、しっかりと任意保険にも加入してください。
火災保険:住宅のリスクに対応
火災保険は、住宅で火災があったときに下りる保険です。建物だけではなく、家財も対象となります。また、火事以外にも落雷や竜巻による被害も補償可能です(※6)。
ただし、火災保険だけでは地震が原因で生じた火事による被害は補償されません(※7)。地震にも備えたい方は、地震保険への加入が必要です。
地震保険:地震を中心とする損害に対応
地震保険は地震や津波、噴火などの損害に備える保険です。火災保険とセットで加入できる種類であり、地震保険のみの契約はできません(※8)。居住用の建物や家財が損壊した場合に保険金が下ります。
具体的な保険金額は次のとおりです(時価総額と比べたときに補償される割合)。
(※9)
- 全損(100%)
- 大破損(60%)
- 小破損(30%)
- 一部破損(5%)
地震が多い地域に暮らしている方は、特に加入するといいでしょう。
普通傷害保険:日常生活の怪我に対応
普通傷害保険は、日常生活で怪我を負ったときに補償される保険です。転倒による骨折や料理中のやけどなどが対象となります。普通傷害保険の場合、食中毒や病気は対象外です(※10)。家族型の種類を選べば、別居している未婚の子も保険金を受け取れます(※11)。
国内旅行保険:旅行中の事故に対応
国内旅行保険も、傷害保険の一種です。国内旅行中に生じた怪我を補償します。普通傷害保険とは異なり、食中毒も対象です(※12)。しかし、他の病気や地震による被害には補償されません。
なお、対象となるのは自宅を出てから帰宅するまでです。つまり、目的地へ移動する最中の事故にも補償が下ります(※13)。海外旅行の場合は、別に海外旅行保険へ加入しなければなりません(※14)。
http://research-online.jp/all/property/16650/
http://research-online.jp/all/property/16700/
http://research-online.jp/all/economy/16597/
まとめ
この記事では、損害保険の基本的な内容を紹介しました。予期せぬトラブルに対処すべく、加入を検討してください。保険料も発生するため、自身に必要と思うものを入念に選んだ方が賢明です。
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