「ある程度年齢を重ねたらマイホームを購入したい!」と考えている人もいるでしょう。しかし、購入する際には住宅ローンの仕組みを理解しなければなりません。自らの生活を脅かす恐れがあるからです。
ここでは、生活を脅かしてしまうマイホーム購入の落とし穴について解説します。この記事を参考にしつつ、慎重な決断を心がけてください。
この記事の目次
マイホームの相場
マイホームの購入は、大きく分けて2種類あります。
- 土地と建物を合わせて購入
- 建物のみを購入
土地と建物のそれぞれの費用相場を解説します。
土地と建物の双方における費用相場
土地と建物をどちらも購入したときの費用相場は次のとおりです。
(※1)
- 首都圏…5,133万円
- 近畿圏…4,658万円
- 東海圏…4,379万円
購入後は固定資産税や都市計画税の納税義務が発生します(※2)。これらの求め方は次のとおりです。
(※3)
- 固定資産税…固定資産税評価額×1.4%
- 都市計画税…固定資産税評価額×0.3%
ほかにも、仲介手数料や住宅ローン手数料などの費用がかかります。
建物のみの費用相場
建物の費用相場は、下記のとおりです。
注文住宅の場合(※4)
- 首都圏…3,899万円
- 近畿圏…3,778万円
- 東海圏…3,650万円
建物のみを購入したときも、固定資産税や都市計画税などがかかることを忘れないでください。ちなみに、中古住宅であれば金額は1,000万円近く下がります。
中古戸建の場合(※5)
- 首都圏…3,152万円
- 近畿圏…2,434万円
- 東海圏…2,252万円
それぞれの費用相場を参考にして、購入するか否かを決めるといいでしょう。
持ち家と賃貸の違い
つづいて、「住宅費の変更」の観点から持ち家と賃貸の違いを説明します。数十年と生活すれば、仕事やプライベートの環境も大きく変わるでしょう。
日本全体の景気が急激に上下するケースも十分考えられます。事情により収入が少なくなったら、住宅費を変更する必要性が出てくるかもしれません。それぞれの制度を細かく見てみましょう。
持ち家:基本一定額払い続ける
持ち家の場合は、基本的に利息も含めて支払いを続ける必要があります(※6)。返済スタイルは大きく分けて2種類です。
(※7)
- 元利均等返済…毎月の支払い(利息含めて)が一定
- 元金均等返済…元金のみを一定にして、利息分の返済を月ごとに少なくする
景気の悪化や給料の減少が起こっても、契約した金額は支払い続けなければなりません。そのため、将来の環境の変化に対応しづらいといえるでしょう。
どうしても払えないときは、ローンを組んでいる先(銀行など)に返済期限の延長する旨の相談が必要です。月々の返済額は、事情次第では少なくなるかもしれません。とはいえ、最終的に払う金額はほとんど同じです。最悪の場合、自己破産の対象にもなりうるため注意してください。
賃貸:景気や給料に合わせて変更できる
賃貸は、給料が下がったら引っ越しで解決します。家賃は住宅ローンと異なり、住むところを変えれば払い続ける必要はありません。なかには、持ち家は資産になると考える方もいます。ただし、老後になった後も引き続き住み続けるとは限りません。
身寄りのいない介護状態となり、家を売って老人ホームに移ることもあるからです。たとえ70歳でマイホームを売却した場合でも、100歳まで生きる可能性も考えられます。人にもよりますが、必ずしも資産として残り続けるわけではないと押さえてください。
生活に直結する落とし穴
マイホームの購入は、生活に直結する落とし穴がいくつか存在します。ここで取り上げるものは主に2つです。メリットだけではなく、このようなデメリットの要素もあわせて検討しましょう。
生活の制限が大きくなる
マイホームを購入すると、生活が著しく制限されます。例えば、さまざまな理由で仕事が変わるとしましょう。次の仕事を選ぶとしても、住所の関係で働く先が制限されてしまいます。引っ越したところで、住宅ローンの返済義務があるからです。
もちろん、家を誰かに貸して自分は別の住居に移る選択もできます。しかし、借り手が見つからないケースもあるでしょう。返済が終わるまでは、ある程度の制限の下で過ごさないといけません。
住めなくなってもローンは残る
日本は、自然災害が多い国です。地震や台風の影響で、家に住めなくなるリスクは十分あります。しかし、たとえ住めなくなったとしても住宅ローンの返済は免れません。ただでさえ生活が苦しいなか、引っ越し先の住居の家賃と合わせて支払うケースも起こり得ます。
30年以上先も同じ生活をしているとは限りません。マイホームの購入は、これらのリスクもすべて想定したうえで行いましょう。
http://research-online.jp/all/property/14496/
http://research-online.jp/all/property/13904/
http://research-online.jp/all/13897/
まとめ
今回は、マイホームがつくり出す生活に直結する落とし穴を解説しました。無論、マイホームの購入自体が悪い選択ではありません。しかし、何も考えずに判断すると自分の生活を脅かすリスクもあります。
また、マイホーム以外にも「投資用不動産」として年金対策するといった選択も可能です。上手くいけば、安定した家賃収入を得られます。加えて、マイホームと同じく売却もできます。賃貸に出しているため、第三者の資本で返済するのが基本です。
マイホームを購入するときは、理想だけではなく落とし穴となる部分にも目を向けましょう。 不動産の購入を考えている方、興味を持っている方はリサーチ・オンラインへご相談ください。