将来に向けて資産形成を検討した際、iDeCoとNISAが候補として思い浮かぶ方は多いのではないでしょうか。
iDeCoとNISAは耳にする機会は多いですが、実際はどのようなものなのかよく分からないといった方々が大部分を占めるかと思います。
将来に向けての資産形成という大きな枠組みで考えると、iDeCoもNISAも手段としてはそうなるのですが実際の性質などは異なる点も多くあるため注意が必要です。
この記事では、iDeCoとNISAの違いについてやそれぞれを比較して解説していきます。
iDeCoとNISAどちらを始めようかお悩みの方は、この記事を判断材料の一つとしてお役立てください。
この記事の目次
制度の目的と対象
iDeCoやNISAはどちらも資産形成の方法ではありますが、それぞれ目的や対象が異なります。
iDeCo・NISAとは?
iDeCoとNISAはどちらも資産形成の方法ではありますが、それぞれ目的や対象が異なります。
iDeCoは、毎月決まった掛け金を自分で支払って自分の退職金・年金を作る制度です。
NISAは、株式や投資信託などの運用益や配当金などが非課税になる制度です。
それぞれの特徴や目的を整理すると以下の図のようになります。
iDeCo | NISA(一般) | NISA(積立) | |
運用商品 | 投資信託、定期預金、保険商品 など | 株式、投資信託、ETF など | 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託
※金融庁への届け出が必要 |
商品の購入方法 | 毎月一定額の積み立て | その都度 | 積立投資のみ |
利用目的 | 個人年金、自身の退職金 など | 自由(住宅購入資金、教育資金 など) | 自由(住宅購入資金、教育資金 など) |
iDeCo・NISAの始め方は?初期投資は?
iDeCoやNISAを始めようと思った際に気になるのは、初期費用や運用可能期間ではないでしょうか。
iDeCoやNISAの初期投資額や運用可能期間は以下の通りです。
iDeCo | NISA(一般) | NISA(積立) | |
最低運用金額 | 5,000円/月から | なし | なし |
年間運用額の上限 | 144,000円~816,000円 | 1,200,000円 | 400,000円 |
累計運用額の上限 | なし | 6,000,000円 | 8,000,000円 |
運用可能期間 | 原則60歳まで | 5年間 | 20年間 |
対象商品と運用範囲
iDeCoとNISA、それぞれの対象商品と運用範囲などについて解説してきます。
iDeCo
iDeCoの加入対象者は以下の通りです。
- 国民年金第1号被保険者
- 国民年金第2号被保険者
- 国民年金第3号被保険者
- 国民年金任意加入被保険者
iDeCoの運用方法について解説します。
iDeCoは運用管理機関が選定し提示する運用商品の中から、掛け金の拠出者自らが選んで組み合わせて運用をしていくのが大きな特徴です。
運用にあたっては、自分自身が理想とする将来像を叶えるための指針を定め、許容できるリスクの度合いなどを考慮し運用商品を選んでいきましょう。
運用管理機関はあくまでも運用商品を提示するのみに徹し、商品を進めることはありません。
商品の選定や運用についてはあくまでも掛け金の拠出者の判断と責任において運用されます。
NISA
NISAは2024年から制度内容が刷新されます。
そこで、この記事では2024年から実施される新しいNISAについて解説します。
なお、2023年までに投資した内容については新制度の外枠で原稿措置における非課税措置が適用されるようです。
新しいNISAの対象年齢は18歳以上です。つみたて投資枠と成長投資枠の2つの投資枠があり、それぞれの併用が可能です。
投資対象商品は以下の通りです。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
投資対象商品 | 長期の積み立て・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託等 |
年間の投資可能額は、積立投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。(※3.)
投資利益の課税と非課税
iDeCoとNISAの投資利益の課税と非課税について解説します。
iDeCo
iDeCoに関する税制制度は以下の通りです。
拠出時 | 非課税
|
運用時 |
|
給付時 |
|
(参考:※1.)
NISA
2024年から実施される刷新されるNISAに関する税制制度について解説します。
NISAとはそもそも、NISA口座内で毎年一定金額内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。
非課税となる年間投資枠は、つみたて投資枠で120万円、成長投資枠240万円です。
非課税になる保有期間はどちらの場合でも無期限となっています。
非課税となる口座内の金融資産の保有額には制限があり、つみたて投資枠と成長投資枠の総額で1,800万円となっている点に注意しましょう。(※3.)
http://research-online.jp/all/asset/17218/
http://research-online.jp/all/asset/16581/
http://research-online.jp/all/asset/16227/
まとめ
将来に向けた資産形成の方法として耳にする機会の多い、iDeCoとNISAについて解説しました。
iDeCoとNISAは性質が大きく異なるため、自身がどういった意図で利用するかが選択の大きなポイントとなります。
とはいえ、どちらも個人で調べて取り組むには専門的な知識も必要になるため敷居が高いです。
難しいと感じた際には専門家の知識を借りるという選択肢を積極的に選ぶようにしましょう。
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