最長20年間運用益が非課税になるつみたてNISA。投資初心者でも始めやすく、多くの人が利用している投資制度です。SNSで運用結果を報告したり、運用方針の発信をしたりする方も増えています。
筆者もつみたてNISAを2年以上行っています。わずか2年と歴は短いですが、つみたてNISAを始めてから多くのことを学べました。今回は、筆者の直近1年の運用歴を振り返りながら、つみたてNISAへの率直な評価や続けるコツなどを紹介します。「今年こそ投資を始めたい」と考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
この記事の目次
つみたてNISAを始めたきっかけ
筆者がつみたてNISAを始めたのは、前職の上司の進言です。「給料をいくらか貯蓄に回しても、なかなか貯金が増えない」といったお金の話題の際に進められました。
その際に「ある程度知識をつければ、誰でもすぐに始められる」「近年はブームが来ていて、多くの人が口座を作っている」といったアドバイスもいただき、すぐに口座開設をして、つみたてNISAを始めました。
その後は、銘柄変更・積立額の設定に苦労しながらも毎月積み立てを続けています。口座の移管等も行いながら続けてきた筆者のつみたてNISA歴は、まもなく3年目に突入しようとしています。
銘柄の選び方
筆者の購入銘柄は多くの変遷を経て、現在は以下の3つを購入しています。
つみたてNISAで購入する銘柄を選ぶ際は、以下のポイントを重視しました。
- インデックスファンドであること
- 複数の地域・種類の商品を購入すること
- 信託報酬が安いこと
値動き・管理コストにかかる重大なポイントなので、ぜひ参考にしてください。
インデックスファンドを選ぶ
つみたてNISAで購入できる商品は、ほとんどが投資信託です。投資信託はインデックスファンドとアクティブファンドに分かれます。両者の違いは以下のとおりです。
インデックスファンド | アクティブファンド |
インデックス(株価指数)に連動することを目指すファンド | インデックス(株価指数)を上回る成果を目指すファンド |
つみたてNISAに向いているのはインデックスファンドです。インデックスファンドは指数に連動して値動きし、価格の動きがわかりやすいためです。また、信託報酬や購入時の手数料もアクティブファンドに比べて安くローコストで投資ができます。
どちらを選んでも正解はないのですが、初めて投資をする方はインデックスファンドを購入して勉強しながらゆっくりと積み立てていくとよいでしょう。
複数の地域・種類の商品を購入する
投資の3原則は長期・積立・分散といわれます。中でも分散投資には銘柄研究が重要です。複数の地域や金融商品へ投資し、特定の商品の価格下落による損害を最小限にとどめましょう。
さまざまな地域へ投資したり複数の商品を購入したりすれば、リスク管理につながります。
信託報酬が安い商品を選ぶ
投資信託の購入には信託報酬が発生します。つみたてNISAにおいても購入のたびに発生するため、できる限りコストをかけないのが理想的です。
信託報酬が安いといわれる商品はローコストで運用できるため人気が高く、証券会社の投資信託購入ランキングでも上位に位置しています。
月5,000円〜8,000円で運用した結果
ここからは、筆者がつみたてNISAで運用した結果のうち、直近1年分を見てみましょう。以下の写真は、直近1年分の運用結果です。
現在の積立金額は8,000円で安定していますが、5,000円・7,500円の月もあったため資産が若干少なくなっています。
写真は2023年1月末時点のものです。前年から続くS&P500の低調な動きに引っ張られ、一時期は+3,000円程度の利益を出すも一貫してマイナスが続いていました。
つみたてNISAを運用してみた感想
筆者がつみたてNISAを利用してみて感じたことは、以下の3つです。
- 始めるタイミングで損益が変わる
- 経済情勢がわかるようになる
- 利益が出るのには時間がかかる
始めるタイミングで損益が変わる
つみたてNISAは早いうちに始めたほうがよいですが、あまりにもタイミングが悪いと初動でつまづき、投資を辞めてしまう可能性があると感じました。
筆者が楽天証券に口座を移管した2022年は、1月以降に株価指数が落ち始めなかなか回復に至っていません。そのため、昨年からつみたてNISAを始めた方は利益がマイナスになっている方もいるでしょう。
一方、株価が低迷している時期につみたてNISAを始めれば、経済情勢の回復具合で利益が大きく伸びる可能性があると感じています。
経済情勢がわかるようになる
つみたてNISAを始めたことで、より国内・世界の経済情勢がわかるようになりました。値動きがあると原因となる事象がわかるため、より関心を持ってニュースを見ることができています。
利益が出るのには時間がかかる
つみたてNISAは長期投資向けの制度です。積立金額にもよりますが、投資の3原則に立ち返り少しずつ地道に積み立てることが重要だと感じます。購入銘柄を決めて黙々と積み立てながら、時々メンテナンスをして様子を見るのが、つみたてNISAの最適な運用方法かもしれません。
「短期で結果を出したい」という方にはあまり向かない制度です。短期で利益を得る場合は、株式の積極的な取引、FX、仮想通貨などを試してみるとよいでしょう。ただし、これらの投資は大きなリスクを伴うため、闇雲に始めるのは避けた方がよいです。
http://research-online.jp/all/asset/14706/
http://research-online.jp/all/asset/15259/
http://research-online.jp/all/asset/15138/
まとめ
ここまで、つみたてNISAの経験談について紹介しました。つみたてNISAは何年も行うことでメリットを享受できる投資方法です。1年間運用してみて思うような結果にならなかった方も、引き続き積立を続けることが重要です。ぜひつみたてNISAで、投資の楽しさを味わってみませんか?
リサーチオンラインでは、つみたてNISAのシミュレーターを用意しています。必要事項を入力すればすぐに節税額や運用効果を検証できるため、つみたてNISAを始めたいと感じた方はぜひご活用ください。