経済状態が不安定な現在、自分自身の生活を守るためにも資産形成は必要です。資産形成の手段は1つに限定せず、複数用意しておくと万が一の時のリスクヘッジになります。
資産形成の手段の1つとして外貨預金を検討しているが、外貨預金とはどういったものなのか、どのように始めればよいのかがよく分からない。
こういった悩みをお持ちの方は一定数おられると思います。この記事では、外貨預金とはどういったものなのか、外貨預金の始め方、外貨預金を始める際の注意点などについてお話しします。
これから外貨預金をご検討中の方はお役立てください。
外貨預金とは
外貨預金とは、自身が所有している日本円を海外の通貨に換金し預金する方法です。
海外の通貨は多岐にわたりますが、代表的なものとしては以下が挙げられます。
- アメリカのドル
- ヨーロッパのユーロ
- オーストラリアの豪ドル
預けて入れている資金に対し利息が発生するのは日本での預金と同様ですが、海外の通貨の場合はそれぞれの国によって金利が異なる点が特徴的です。
また、預け入れている外貨を日本円に換金し引き出す際に為替レートの影響を受ける点も外貨預金の特徴だといえます。
金利に加え、預入時と引き出し時の為替レートの差によって利益や損失が発生するため注意が必要です。
外貨預金の始め方
外貨預金を始めるためには、普通預金口座のほかに別途外貨預金専用の講座を改めて開設する必要があります。
注意すべき点として、外貨預金専用口座は1つの通貨ごとに1つ開設する必要がある点です。
アメリカのドルと、ヨーロッパのユーロでそれぞれ外貨預金を検討している場合は、アメリカのドル用とヨーロッパのユーロ用でそれぞれ外貨預金専用口座を開設しなくてはなりません。
外貨預金用の専用口座の開設が無事に完了すれば、口座に日本円を該当する海外の通貨に換算し預け入れれば外貨預金がスタートする形です。
注意すること
外貨預金を始める際の注意点や外貨預金の実施により得られるメリット、デメリットなどについてお話していきます。
- 外貨預金を始める際の注意点
- 外貨預金のメリット
- 外貨預金のデメリット
外貨預金を始める際の注意点
外貨預金を始める際の注意点は大きく3つあります。
- 為替手数料がかかる
- 預金保険制度の制度対象外
- 別途税金がかかります
1.為替手数料がかかる
外貨預金を実施する際には、TTS(預け入れレート)とTTB(払い戻しレート)の2つのレートが用いられ、それぞれに為替手数料が含まれるため注意が必要です。
TTSとは、Telegraphic Transfer Sellingの略称で、自身が円貨預金から外貨預金に預け入れる際に用いられる為替レートになります。
TTBとは、Telegraphic Transfer Buyingの略称で、外貨預金を円貨預金に払い戻す際に用いられる為替レートです。
2.預金保険制度の対象外
日本では、預金保険制度と呼ばれる制度があり、万が一金融機関が破綻した場合でも元本1,000万円と利息分は保護されます。
ただし、この制度の対象となるのは円預金のみで、外貨預金は対象外となるため注意が必要です。
3.別途税金がかかる
外貨預金の利息に対しても円預金の利息同様、「復興特別所得税」を含め、20.315%の源泉分離課税(国税15.315%、地方税5%)がかかるため注意しましょう。
また、為替差益は雑所得に該当し確定申告による総合課税の対象となります。
為替差損については、ほかの雑所得の黒字から控除ができるため、忘れず処理するようにしましょう。
外貨預金のメリット
外貨預金のメリットは大きく3つです。
- 円預金よりも金利が高い場合が多い
- 為替差益が期待できる
- 投資商品の中では分かりやすく始めやすい
円預金よりも金利が高い場合が多い
外貨預金ではさまざまな国の通貨を預金の対象として選択可能です。
一般的にはいずれも円の預金よりも高い金利が設定されている場合がほとんどです。
為替差益が期待できる
為替変動は予測が難しいため、損失を被る可能性がありますが、同時に資産が増える可能性もある点に注目しましょう。
円安に進んだ場合は、円預金への払い戻し時に為替差益を追加で得られます。
投資商品の中では分かりやすく始めやすい
外貨預金は専用口座を開設し、該当する外貨へ換算し預け入れを実施すれば完了と分かりやすい点が特徴です。
ほかの投資商品の様に専門的な知識が必要な場合が少なく、分かりやすい点が魅力の1つとなっています。
外貨預金のデメリット
外貨預金のデメリットも大きく3つあります。
- 為替手数料がかかる
- 元本割れのリスクがある
- 預金保険の対象外
為替手数料がかかる
円と外貨の換算時には為替手数料が発生します。
為替手数料は金融機関によって異なるため、事前に調べておきましょう。
元本割れのリスクがある
為替相場によっては、払い戻し時に預け入れた時点よりも資産が少なくなる元本割れのリスクがあるため、注意が必要です。
預金保険の対象外
円預金の場合、金融機関が破綻した場合でも元本1,000万円と利息を補償する預金保険があります。
ただし、預金保険の対象は円預金のみとなり、外貨預金は対象外なため注意しましょう。
http://research-online.jp/all/asset/16643/
http://research-online.jp/all/asset/3484/
http://research-online.jp/all/asset/16866/
まとめ
資産形成の手段の1つとして考えられる、外貨預金についてお話をしました。
外貨預金は金融商品・投資商品の中でも始めやすい商品ではありますが、気をつけるべき点はいくつか存在します。
1人で考え実践していると不安が生じてくる方は少なくないでしょう。
そういった際には、遠慮せずプロに相談し力を借りるようにしましょう。
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