SNIDELでお馴染みのマッシュホールディングスが買収?

「SNIDEL」や「gelato pique」は誰もが一度は聞いたことがある有名ファッションブランドです。これらのブランドを手がけるアパレル会社は「マッシュホールディングス」です。

 

11月中旬、マッシュホールディングスはアメリカの投資ファンドに買収されると報じられました。果たして、マッシュホールディングスを買収した投資ファンドとはどのような会社なのでしょうか。また、どのような経緯で買収となったのでしょうか。今回は世界中で報じられたマッシュホールディングスの買収劇について解説します。

マッシュホールディングスとは?

マッシュホールディングスはファッション・コスメに関するブランドを複数展開している会社です。代表的なブランドを紹介します。(※1)

◯ファッション

  • SNIDEL
  • gelato pique
  • LILY BROWN
  • emmi
  • AOURE

◯コスメ

  • Cosme Kitchen
  • Biople
  • Make up Kitchen
  • Celvoke

 

本社は東京にあり、これらのブランドはすべて日本発のものとして国内外で親しまれています。近年ではアジアへの事業展開が目立ち、中国や台湾でも拠点を構えています。

 

グラフィック事業を営む会社として1998年に設立し、2005年にファッション事業に参入しました。ファッション・コスメの他フード事業にも参入しており、ナチュラル・オーガニックを特徴とした商品展開を得意としています。(※2)

 

マッシュホールディングスは、日本を代表するファッションやコスメを発信し続けてきたファッション業界の大手企業といえるでしょう。

どこに買収されるの?

マッシュグループホールディングスを買収したのは、アメリカの「ベインキャピタル」です。ここでは、ベインキャピタルという会社について紹介します。

 

ベインキャピタルは、アメリカに本社を置く投資ファンドです。日本企業にも多くの投資実績があり、日本には2005年にオフィスを設立し、以後は国内最大手のPE(プライベートエクイティ)ファンドとして企業支援を続けています。

 

PE投資とは非上場企業に投資をすることで、投資をする側はIPO(新規株式公開)や株売却による利益の獲得、投資を受ける側は経営改善や成長ノウハウの獲得による企業成長を実現できます。ビジネスモデルが投資の判断基準となることが多く、成長過程にある企業が投資を受けられれば劇的な成長を見込めるのが特徴です。

 

ベインキャピタルが支援した企業の例を紹介します。

 

  • ベルシステム24
  • ドミノ・ピザ
  • D&Mホールディングス
  • ニチイ学館
  • すかいらーくグループ
  • 雪国まいたけ

 

国内の有名企業に次々と投資し支援をしていることがわかりますね。ベインキャピタルは多くの投資実績を誇る国内トップクラスのPEファンドといえるでしょう。(※3)

買収に至った経緯

国内最大手のPEファンドであるベインキャピタルは、なぜマッシュホールディングスを買収することとなったのでしょうか。買収の経緯について見ていきましょう。

 

ベインキャピタルとマッシュホールディングスが買収で合意したのは、近い将来の上場を目的としたためです。

 

マッシュホールディングスは、2022年8月期の売上高が1023億円と初めて1000億円を突破しました。コロナ禍でアパレル業界全体が不調の中、業績を伸ばし続けており、今後更なる成長が見込まれる状況です。一方で売上高の9割は国内のもので、海外事業に課題があります。

 

そこで、実績のあるベインキャピタルの協力を得て、海外展開・経営体制の整備をし急成長を目指そうとしたのです。積極的な海外事業やデジタルマーケティングの拡充を行い、今後3年から5年の間に上場することを目標に掲げています。また、上場後には国内と海外の売上高を同額まで増やすとし、売上高3000億円を目指すとしています。

 

マッシュホールディングスの社長である近藤広幸氏は一度全ての株式をベインキャピタルに売却後、4割程度を買い戻して、引き続き商品の企画開発に携わるようです。経営管理やマーケティングなどはベインキャピタルの協力を仰ぎ、海外事業での成功を目指します。

 

成長を目指す企業と資金やノウハウを提供して事業拡大を支援するファンドとの思惑が一致した、友好的買収であることが伺えますね。(※4)(※5)

http://research-online.jp/all/economy/15069/

http://research-online.jp/all/economy/15006/

http://research-online.jp/all/economy/14620/

まとめ

ここまで、マッシュホールディングスの買収について、ベインキャピタルの分析を織り交ぜながら、経緯を解説しました。

 

マッシュホールディングスの経営権がベインキャピタルにわたることでSNIDELやgelato piqueに今後影響があるのかが気になる点です。今後はマッシュホールディングスの動向を注視しながら、有名ブランドのファッションを楽しむとよいでしょう。

 

マッシュホールディングスが目指す「上場」はIPO投資の対象です。IPO投資は当選すれば利益を得られることが多く、投資の成功体験として大きな経験となります。リサーチオンラインでは投資や資産運用に関するご相談を受け付けています。ぜひお気軽にご相談ください。

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