年収が高いことで知られているキーエンスですが、実際にはどのようなことをしている会社なのかご存じでしょうか。
最近では、キーエンス出身をネタにYotubeの投稿をするインフルエンサーもおり、さらに認知度の高くなっている企業です。
本記事では、キーエンスはどのような会社なのか、また平均年収が他の企業に比べて高い理由など、気になる情報をお伝えします。ぜひ参考にしてご覧ください。
この記事の目次
キーエンスってどんな会社?
キーエンスは、ファクトリー・オートメーション専門のメーカーです。付加価値の高い製品や、生産性向上のための商品開発をしています。
現在は日本だけでなく、世界各地に会社をもつキーエンスですが、創立当初は兵庫県に設立され、社名も今とは違うものでした。
ここからはキーエンスの沿革や、具体的な事業内容についてお伝えします。
キーエンスの沿革(※1)
キーエンスは1974年に、前身であるリード電機株式会社として設立されました。現在の社名に変更されたのは、本社が大阪の高槻市に移転された2年後の1986年です。
1985年にはアメリカ現地法人 KEYENCE CORPORATION OF AMERICAを設立し、グローバルカンパニーとしての頭角を表します。同時期に製造子会社クレポ株式会社(現キーエンスエンジニアリング株式会社)も設立。
1987年に大阪証券取引所市場第二部上場、2年後には東京証券取引所市場二部上場と好成績を残します。
さらに、1990年には早くも東京・大阪証券取引所市場第一部上場に躍り出ました。
その後は、ドイツや中国、インド、ブラジル、インドネシア、ベトナム、フィリピンなどに法人を立ち上げ、現在46カ国230拠点で事業を展開しています。
社長はどんな人?(※2)
現在のキーエンス代表取締役は中田有氏。1997年にキーエンスに入社し、センサ事業部長を経て、2019年に現在の役職へ就任されました。
中田氏は自身に対して負けず嫌いと称しており、常に自分の仕事ぶりを省みていたようです。
己に厳しく、真摯に職務を全うする姿が現在の役職へと抜擢された理由なのかもしれません。
キーエンスの事業内容(※3)(※4)
センサ測定器や画像処理機、制御・計測機器、研究・開発用 解析機器、ビジネス情報機器などを扱う企業です。
電機・電子業界を中心に、自動車業界や食品・薬品、金属、鉄鋼、化学・プラント業界など幅広い業界で、生産性向上の為の「ものづくり」に取り組んでいます。
その中でも、キーエンスの大きな特徴はセンサー商品市場の分野です。接触タイプのセンサーは他社でも多くの商品が売り出されていますがキーエンスでは「非接触センサー」を強みとして商品を展開しています。
その他の製品でも、業界初の商品を次々と生み出しており、新商品を中心に高い売上を立てている点は、他社にはない大きな強みと言えるでしょう。
なぜこんなに給料が高いの?(※5)(※6)(※9)
日本全体の平均給与は、男性で545万円、女性が302万円となっています。これは国税庁の「民間給与実態統計調査」(令和3年度分調査)によるものです。
対して、キーエンスの社員全体の平均年収は2,183万円となっており、日本全体の平均と比べて大きく上回っています。20代でも、平均年収1,000万円を超える値です。
なぜこんなにも差があるのでしょうか。理由を解説します。
自社の工場をもたないことによる経費削減
キーエンスは自社の工場をもたないファブレス企業です。そのため、ランニングコスト等がかからずに、その分を従業員に還元できていることが大きな理由の一つでしょう。
自社の工場をもたないことはデメリットがあるように感じますが、市場の変化にも柔軟に対応できるなど、大きなメリットも多くあります。
賞与が年4回もあるってホント?
年収ランキングが常に上位のキーエンスですが、その実態は賞与が4回あることだと言われています。基本給だけをみると、他社と大きく差はないようですが、年に4回のボーナスの総額が約1年分の給与の額となり、平均年収が高くなっている訳です。
営業利益の10%を原資として社員に還元しているとの情報もあることから、事業の利益をうまく生み出すことで現在の状態を維持していると言えるでしょう。
http://research-online.jp/all/economy/15447/
http://research-online.jp/all/economy/15395/
http://research-online.jp/all/economy/15320/
まとめ
本記事では、キーエンスの主な事業内容や給与事業の実態についてお伝えしました。
平均年収が高い理由は実にシンプルで、工場をもたないことで経費を削減することに加えて、新たな商品を次々と生み出し企業自体の利益をしっかりとあげていることが理由でした。
営業利益を惜しみなく社員へ還元することで、従業員の労働意欲を高めるきっかけになり、現在のような営業成績を残せているのではないでしょうか。
今回ご紹介したキーエンスを含め、名だたる企業は今後も株価の上昇が予想されます。リサーチオンラインでは、投資や資産運用、税金対策等に関する相談を受け付けていますので、ぜひお気軽にお問合せください。