▼まだあった、こんな“節約術” さらなる値上げへ…生活防衛の最前線を取材!【バンキシャ!】
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3日、バンキシャ!は神奈川県のホームセンターへ。“節電”をうたった商品に、多くの客が集まっていた。
家族ら5人で暮らすこちらの男性が、中学1年生の息子と買いに来たのは扇風機。3台をまとめ買いするという。
父親
「クーラーをできるだけ使わないようにして、扇風機にしようかなって」
大の暑がりだというこの男性が、それでもエアコンを使わないワケは──。
──(記者)ちなみに電気代ってどれくらい?
息子
「7万じゃない?」
──え!?
父親
「高くて7万くらいいっちゃったんですね。オール電化なんで、うち」
──6月から(電気の)値段が上がるのはご存じ?
父親
「そうですね」
息子
「地獄だね」
父親
「地獄ですね。生きていけるか…。夏、この調子で生きていけるか自信ない」
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夏本番を前に、6月1日から大手電力7社は電気料金(規制料金プラン)を値上げした。今月の使用分は、先月と比べ、標準家庭でおよそ900円~2800円上がると試算されている。この値上げの波をどう乗り切るのか。取材をすると、暮らしに合わせた節電の工夫が見えてきた。
──こんにちは。
バンキシャ!が訪ねたのは、夫と娘と3人で暮らす女性の自宅。去年からは2匹の愛犬も家族に加わった。
女性
「わんちゃん中心になってますね。わんちゃん来てから」
犬は体温調節が苦手なため、エアコンは欠かせない。1月の電気代は1万7000円を超えたという。先月は9400円ほどに落ち着いたものの、迫り来る“冷房の季節”に戦々恐々としていた。
──どうされます?
女性
「やっぱりもうちょっと何か考えないとですね」
さっそく、女性は家の中の節電ポイントを探し始めた。まずはお風呂場。
女性
「この(給湯器の)電源が入りっぱなしです。いつもこれを消せばいいかな」
そして、廊下では……。
女性
「察知するとつく(ライト)を大工さんがいいよって言うからそれにしたんですけど、通ってもいないのに、そばにいるだけでついちゃうんですよ。だからこれをスイッチ形式にしたいと思います」
一方、こちらは20代の会社員。一人暮らし5年目にして最近、節電に取り組み始めたという。
20代の会社員
「長期で実家に帰る時とかは、冷蔵庫の中を空っぽにして、冷蔵庫や大きい家電(のコード)も抜いたりしてます」
こちらは、会社員の男性(30)。彼女と同居中の家で“思い切った節電”を実践しているという。その夜、自宅を訪ねると……。
──え、暗いですよね!?
電気が消えていて、玄関を入ったところから暗い。
男性
「そうですかね」
そう言って男性は笑った。しかし、リビングも相当暗い……。天井の電気はつけず、テレビと間接照明の光だけで生活しているという。
──雰囲気いいですよね。
同居の女性と男性は、同時に声を上げて笑った。
女性
「夜、ずっとこれだよね。ごはん食べたあととかは。電気つけない方が部屋も涼しい感じがして、エアコンもいらないかな」
先月の電気代は、およそ4800円。同居を始めて3年、なぜここまで徹底しているのか。
女性
「貯金はしなきゃなって思ってますけど。将来のために」
──将来っていうのは…ご結婚?
男性
「まあまあ、そうですよね。将来の結婚とかのために、節約していますね」
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家計を直撃する電気料金の値上げ。今回、値上げ幅が最も大きかったのが48%アップの北陸電力だ。(規制料金プラン・先月比)
バンキシャ!はそのエリアの一角、福井県敦賀市にある市場へ。新鮮な魚に、大きなカニ、ホタテ…、おいしそうな海の幸がずらりと並ぶ。
店長「いらっしゃい!」
商品を並べる冷凍のケースや、イカなどを入れる生け簀(いけす)は、どれも電気が欠かせない。こちらの店では、4月の電気代はおよそ33万円だったという。
──今月、6月分はどれくらいになる?
店長
「5万円くらいはアップすると予想しています」
北陸電力の値上げは実に43年ぶり。そのため、「開業以来、初の取り組みとして節電やってます」と店長は話してくれた。
営業時間が終わると、商品をバックヤードの冷凍庫へ移動し、ショーケースの電源は落とすようにしたという。
一方、この地域には複雑な事情が。実は同じ福井県でも、敦賀市は大幅な値上げとなる北陸電力エリア。しかし、お隣の美浜町は関西電力エリアで値上げはない。“格差”が生じているのだ。
店長
「一つ隔てた隣町では値上げがないっていうところで、いいなっていう、うらやましい面もあるんですが、そこは理解して頑張っていきたいと思います」
(*6月4日放送『真相報道バンキシャ!』より)
引用先:https://news.yahoo.co.jp/articles/62792379c3e94f153e6602c96ea1163ba60836e7