東急ハンズは2022年10月1日から商号を「ハンズ」へ変更しました。新しい屋号やロゴは、決定次第あらためて告知するとなっています。
東急ハンズからハンズになった経緯、買収をおこなったカインズについても紹介します。
気になったら、ぜひ最後までお読みください。
この記事の目次
東急ハンズがハンズになる経緯
東急ハンズは、東急不動産が独自のDIYを中心としたライフスタイル提案型ショップとして設立しました。1976年8月28日に設立し、2022年4月1日現在の従業員数は2,219名です(※1)。
2022年3月に東急不動産からホームセンター大手、カインズへ買収されたため商号を変更することになりました。
東急ハンズが買収された理由
東急ハンズがカインズへ買収された理由は「業績の低迷」といわれています。東急ハンズ公式による2015年からの売り上げ経過は、以下で紹介するとおりです。
2020年に新型コロナウイルス感染症が流行し始め、2021年の売上は前年比より約300億円も落ちています(※1)。
売上が落ちた理由のひとつは、東急ハンズの多くが首都圏や駅周辺に店舗を展開していたからです。
2021年にコロナの影響で、多くの企業が自宅待機となりました。この時、郊外に店舗を構えるホームセンターでは、巣ごもり需要で売上を伸ばしています。
しかし首都圏や駅周辺の店舗が中心だった東急ハンズでは、大きく売り上げを落としています。首都圏などで働く会社員が減ったのが原因でした。
コロナ後の大幅な売上減が原因となり、東急不動産はカインズへ東急ハンズを売却しました。
2015年3月 | 876億円 |
2016年3月 | 948億円 |
2017年3月 | 964億円 |
2018年3月 | 960億円 |
2019年3月 | 960億円 |
2020年3月 | 950億円 |
2021年3月 | 619億円 |
2022年3月 | 555億円 |
ハンズになり何が変わる?
東急ハンズが、カインズに買収されどのように変わるのか、両社が買収で発表したのは以下のような内容です。両者の得意とする分野や開発している事業を掛け合わせることで、さらなる成長を目指すとしています。
- カインズの製造小売を中心とした商品開発やデジタル技術の推進
- 東急ハンズの商品提案や目利き力を活かした販売
東急ハンズを買収したカインズとは?
カインズは地方を中心とし、郊外に大型店を持つホームセンターです。本社は埼玉県で設立は1989年3月、2022年2月末での総従業員数は12,995名、全国にある店の数は228店舗です(※3)。
カインズはホームセンター業界でトップクラスの売上高。スーパーマーケットなどを運営するベイシアグループの企業です。同じグループには、作業服や作業関連用品を扱うワークマンがあります。株は非上場のため、銘柄コードはありません。
カインズが扱っているもの
カインズが扱っているのは、生活に関連したものが中心です。
- 日用品・キッチン・ランドリー・家電
- インテリア家具・寝具・カーテン
- ペット・ペット関連商品
- アウトドア・フィットネス・自転車
- ガーデニング用品・工具・DIY関連
- 建築・農業資材
カインズが開発したプライベートブランド、カインズオリジナルはインテリアに溶け込むデザインが多くあります。
トイレットペーパーやティッシュのパッケージが、シンプルでおしゃれです。そのまま置いても生活感が出にくいため、人気があります。
オンラインショップを展開、近くにお店がなくても買える
近くにカインズがない人でも購入できる、オンラインショップを展開しています。
カインズの商品は、シンプルなデザインが話題になり、SNSでよく注目されます。しかし郊外の大型店舗が主流のため、都市圏では購入が難しい場合もあります。そんな時利用できるのが、カインズのオンラインショップでしょう。
SNSで話題になったカインズの商品、近くに店舗がなければオンラインを利用するのもいいですね。
カインズはベイシアグループ企業のひとつ
カインズは、スーパーマーケットや電気量販店を運営するベイシアグループの企業です。
ベイシアグループには、アウトドア用品が注目され、SNSで話題のワークマンもあります。
ワークマンは、もともと建築現場や工場などでつかう作業服や作業用品を扱う店です。製品のほとんどは建築現場などで使用するため、丈夫で破れにくい素材で作られたものが特長です。
ブームもあり、ワークマンの商品は求めやすい価格に丈夫なクオリティで、アウトドアにぴったりと注目を浴びるようになりました。最近は作業服を中心としたワークマンと女性をターゲットにしたワークマンプラスというショップも展開されています。
カインズモールのそばにワークマンプラスを併設した店を見かけた人もいるでしょう。
まとめ
東急ハンズの名称が変更され、ハンズになりました。親会社が東急不動産からカインズになったためです。
東急ハンズはコロナの影響を受けて、売上が激減していました。カインズの傘下に入って、ハンズが今後どのようになるのか気になります。
また、東急不動産ホールディングスの株主優待から東急ハンズの買い物優待カードがなくなったことも一時話題になりました。
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