就職や転職の際に東洋経済新報社が毎年発表している「CSR企業総覧」をチェックしている方も多いのではないでしょうか?なかでも、2023年版として発表された「CSR企業総覧(雇用・人材活用編)」のデータを基に算出された「社員の時給が高い会社」ランキング1位のヒューリックに大きな注目が集まっています。なんと時給は7950円!
ヒューリックがどのような企業か気になりますよね。この記事ではそんなヒューリックの概要や歴史、将来への展望を詳しく紹介します。最後まで読めばヒューリックについてしっかり理解できますので、ぜひご覧ください。
ヒューリックの概要とビジネス領域
ヒューリック株式会社(以下ヒューリック)は東証一部上場の不動産デベロッパーです。東京都内の好立地でのオフィスビルや商業施設などの不動産賃貸事業を中核とし、不動産投資や不動産開発にも力を注いでいます。
ヒューリックの主な事業は以下の表の通りです。
ヒューリックの事業 | 主な事業内容 |
不動産賃貸事業 | 都内23区を中心とした保有物件の賃貸
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開発事業 | 新規開発事業およびPPP事業(官民共同事業) |
CRE事業 | 民間企業が保有する不動産の開発・価値向上のサポート |
VA事業 | 保有不動産や物件の価値を高める事業
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さらにヒューリックは、上記の主要な事業のほかに、3K事業と呼ばれる「高齢者・健康ビジネス」「観光ビジネス」「環境ビジネス」も新たなビジネス領域として開拓を進めています。
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ヒューリックの歴史と成長の軌跡
ヒューリックの歴史は古く、1957年に設立された日本橋興業株式会社からスタートします。当初は店舗ビル管理事業でしたが、50年後の2007年に会社名をヒューリックに変更。翌年の2008年に東証一部上場を果たしました。
ヒューリック(HULIC)の社名は「HUMAN(ひと)」「LIFE(生活)」「CREATE(創造)」の英単語からの組み合わせで、さまざまな商品やサービスの創造により、人々の生活をより快適なものに変えたいという願いが込められています。
社名に込められた願いの通り、ヒューリックはさまざまな事業を展開し業績を伸ばし続けています。上場した当初は109億円だった経常利益が、2021年には1,095億円にまで上がり、コロナ禍であっても業績を伸ばし続ける会社として注目され始めました。
そして現在、ヒューリックは社員への好待遇でも就職先として人気です。高い収入に加え、小学校3年生までの勤務時間短縮制度や学童クラブ利用補助金支給など、子育て関連制度も充実し、今後もさらに大きな「伸び」を感じさせる企業として注目されています。
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ヒューリックの将来展望と目標
ヒューリックの成長の決め手は「選択と集中」です。将来の変化を予測し、アクセスよく好立地な駅近テナント物件への投資や開発に力を入れることで大きく成長してきました。今後もその戦略は変わらず、リスクが高い海外や地方の不動産への投資は行わない方針だと明言されています。
その一方、ヒューリックは日本を取り巻く3つの問題にも取り組んでいます。
【日本の3つの問題】
- 人口の高齢化
- 訪日外国人観光客の増加
- 環境問題の深刻化
これらの問題に取り組む3K事業である「高齢者・健康ビジネス」「観光ビジネス」「環境ビジネス」に対し、ヒューリックは新しい事業を展開しています。
ヒューリックの3K事業 | 事業内容 |
高齢者・健康ビジネス | 高齢化社会のニーズへの開発
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観光ビジネス | 外国人観光客やシニア層向け高級ホテルへの開発・投資 |
環境ビジネス | ビルの耐震・長寿命化
再生可能エネルギーへの投資・施設開発
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特に環境ビジネスの分野では、将来的にヒューリックグループ内と全保有物件で必要な電力を自社の再エネ電源から賄うことを目標とし開発が行われています。
この3K事業に加え、子育て分野の「教育ビジネス」を加えた4K事業が、今後の新たな事業展開に検討されています。ヒューリックの中長期経営計画(2020~2029)によると、2029年に経常利益1,800億円突破を目標としており、既存ビジネスと新ビジネス双方を含めさまざまな分野での活躍が期待されます。
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http://research-online.jp/all/economy/17265/
http://research-online.jp/all/economy/17101/
http://research-online.jp/all/economy/16970/
まとめ
ヒューリックは上場以来躍進を続けている会社です。不動産賃貸事業だけではなく、開発事業やCRE事業などさまざまな事業展開を行っており、今後の新ビジネスである4K事業についても大きな期待が寄せられています。
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