医療関係者に馴染み深いアステラス製薬ってどんな会社?

アステラス製薬は、日本を代表する製薬会社のひとつです。2022年8月2日に人事異動があり、新しい役員が2名選出されました。

また、開発中である遺伝子治療薬の臨床試験が差し止めになったことも話題になっています。今回はアステラス製薬が、どのような会社なのか紹介します。

アステラス製薬ってどんな会社?

アステラス製薬は、日経平均株価・TOPIX Core30・JPX 日経インデックス400の構成銘柄のひとつです。

【銘柄コード】は4503。2005年に、前身の山之内製薬と藤沢薬品工業が合併してできました。本社は東京都中央区日本橋本町にあり、創業は1923年です。

2021年3月期の売り上げは1兆2,495億円で、営業利益は2,513億円、研究開発費は2,245億円。従業員数は、15,455名となっています(※1)。

アステラス製薬は国内製薬メーカー大手5社のうちのひとつ

アステラス製薬は国内製薬メーカー大手5社のうちのひとつ、新薬(創薬)をつくる会社です。

アステラス製薬の主な薬は、前立腺がん治療薬「イクスタンジ」や免疫抑制材「プログラフ」、過活動膀胱治療薬「ベタニス」など。

これらはブロックバスターに成長し、世界中で売れている製品で、アステラス製薬の売り上げの多くを担っています。またアステラス製薬の売り上げの約80%は海外となり、新興国を含む世界70カ国で販売されています。

ブロックバスターとは、1年間の売上高が、1,000億円を超える医薬品に対して称するものです。

アステラス製薬の人事異動

2022年8月2日の発表人事でCMOに谷口忠明氏、CPO&CECOに杉田勝好氏の就任が発表されました。おふたりがどのような人物なのか紹介します。

CMO(メディカル担当)は谷口忠明氏

2022年8月2日の発表人事によると、新メディカル担当(CMO)谷口忠明氏の就任が決まりました。

谷口忠明氏は、がん領域を専門とする外科医です。現在は、アステラス製薬エグゼクティブアドバイザーを務めています。また現在CMO担当のBernhardt Zeiher氏は、9月30日付で退任が決まっています。

CPO&CECO(人事・コンプライアンス担当)は杉田勝好氏

アステラス製薬は2022年10月1日付けで、経営管理・コンプライアンス担当の名称を人事・コンプライアンス担当に変更すると発表。また杉田勝好氏が就任することも決まりました。

杉田勝好氏は、2021年5月より人事部門長を務めた人です。入社以前は日本マイクロソフト株式会社で執行役員・常務・人事本部長を務めていました(※2)。

治験差しどめ

アステラスジーンセラピーズ(アメリカ)の遺伝子治療薬の臨床試験が差し止めになっています。

アステラスジーンセラピーズとは、アメリカのベンチャー企業オーデンス・セラピューティクスが名称変更した会社です。2020年に約3,200億円でアステラス製薬が買収しました。

差し止めになったのは「AT132」という遺伝子治療薬候補として開発中のものでした(※3)。

臨床開発段階にあったのは「AT132」

「AT132」は、小児神経筋疾患に対する遺伝子治療薬候補として開発中のものです。またAT132の臨床試験は、2度目のストップとなりました。

AT132は、X連鎖性ミオチュブラーミオパチー(XLMTM)の患者さんを対象とした遺伝子治療薬候補です。申請承認されれば、将来のブロックバスターになるとして期待されています。臨床試験がストップし、承認申請は2026年度以降となるため、予定より6年遅れる見込みとなりました。

XLMTMは遺伝性の病気で、極度の筋力低下や呼吸不全が特徴の神経筋疾患。新生児4〜5万人に1人の割合で発症するとされ、生後18か月以上の生存率は50%の難病です。

遺伝子治療薬とはどのような薬?

遺伝子治療薬は、遺伝子を主成分とした薬です。遺伝子の異常が原因で病気になっている場合に、正常な遺伝子を投与して治療するためのものとなります。

遺伝子治療薬は、がんの治療でも効果の高い方法として注目され、アステラス製薬でも特に力を注いでいる分野です。病気の原因に直接働きかけるため、少ない回数で症状を改善できます。

従来の薬の開発よりも困難が伴う

遺伝子医療薬の製造や取り扱いは、従来のものよりもずっと難しく時間がかかります。

一般的な薬が製品として承認されるまでにも、長い年数と資金が必要です。遺伝子医療薬は、がんや遺伝性の難病へ応用できるとして、期待されています。

アステラス製薬は、差し止めを受けても遺伝子治療薬への取り組みは続けるとしています。

https://research-online.jp/all/economy/14045/
https://research-online.jp/all/economy/13909/

まとめ

遺伝子治療薬へ力を入れているアステラス製薬について紹介しました。アステラス製薬は日本を代表する企業で、国内大手の製薬会社の五指に入ります。

遺伝子の異常による病気を治療する薬の開発に、力を入れています。アステラス製薬は、日経株価指数などを構成する銘柄のひとつ。投資の検討候補として覚えておいてもいいかもしれませんね。

 

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