この記事の目次
はじめに
「金への投資って別世界の話」
「手軽に金への投資ができるなら始めてみたい!」
そこでこの記事では、「資産としての金」という観点から、金への投資について解説していきます。
金投資への理解が深まりますので、ぜひ読みすすめてみてください。
金(ゴールド)投資とは?資産としての金について
装飾品としても人気の金ですが、資産としての金も多くの支持を集めています。
投資対象としての金の特徴は、不況や世界的な混乱に強いところにあります。
その理由は、通貨や株式などの金融資産とは違い、金は国家や企業の信用にもとづいていないから。
通貨や株式は不況時や世界情勢の先行きが不透明なとき、その価値が暴落します。
国家や企業の先行きが不透明になることで、それらに対する信用が揺らいでしまうことが原因ですね。
一方、金はどうでしょう。金そのものに価値があるため、不況時や世界情勢の先行きが不透明なときでもその価値は下がりません。
混乱時には通貨や株式への投資を控える傾向があります。
投資家は安定した資産を求めるため、金への投資が集中し、その結果、金の価格が上昇します。
これが「有事の金」と言われる所以です。
このような理由から、金は不況や世界的な混乱に強い資産として支持を集めています。
なぜ金に資産性があるのか?
信用リスクがない
国家や企業の信用によって価値が裏付けられているのが、通貨や株式、債券などのペーパー資産です。
国家がデフォルト(経済的破綻)したり企業が倒産したりすると、通貨や株式は価値を失い、紙くず同然になってしまいます。
それに対して、国家や企業の信用の裏付けを必要としないものが現物資産である金なのです。
金は何かの信用によって価値が見出されているのではなく、金そのものに価値がるのですね。
希少性がある
地球上にある金の量は、オリンピックで使われる競技用プール5杯分に満たないくらいの量だと考えられています。
そのうちの4杯程の量はすでに採掘済み。
まだ採掘されていない金は、プール約1杯分、重さでいうと約5万トンです。
いくらでも発行できる紙幣や硬貨とは違い、金の量は有限です。
ここに金の希少価値があるのですね。
世界共通の価値がある
その希少性から、金は世界中で貴重なもの、高価なものという認識があります。
そして、金の価格には「国際価格」という、世界基準となるものがあります。
金の価格は、この国際価格に連動しています。
金投資の種類
金への投資方法としては下記のものがあります。
- 純金積立
- 金投資信託
- 金ETF
- 金地金、金貨
- 先物取引
この記事では、純金積立と投資信託について掘り下げて解説します。
純金積立について
純金積立とは
純金積立とは、毎月一定額、もしくは一定量の金を継続して購入していく投資方法です。
純金積立には以下の2種類の方法があります。
- 毎月1000円、1万円などと、定額で金を購入いていく定額積立
- 毎月1グラム、5グラムなどと、定量で金を購入していく定量積立
純金積立では、金を購入した総額より、売却した際の金額が大きくなれば利益が出ます。
金の価格が変動することを利用した投資方法です。
短期の取引よりも、長期にわたって積立を継続していくことが適しています。
純金積立のメリット
1つ目のメリットは少額から積立できることです。
毎月1000円から積立ができる金融機関もあるので、投資未経験の方でも家計に負担をかけずに始めることができますね。
2つ目のメリットは、金を保有することでリスクを回避ができることです。
不況時に通貨や株式の価値が下落することはよく知られています。
金は不況時には、通貨とは逆の値動きをします。
通貨の価値が下落するとき、金の価値は値上がりする傾向があります。
あなたのポートフォリオの一部に金を組み入れていれば、不況時でも全ての資産がマイナスになるのを防いでくれます。
3つ目のメリットは、金を保有しているという満足感が得られることです。
金融機関によっては、積み立てた金を実物で引き出すことができます。
精神的なものと思われるかもしれませんが、現物の金を所有することはなかなか貴重な体験ではないでしょうか。
純金積立のデメリット
1つ目の購入総額よりも金の価値が下がる(元本割れする)リスクがあることです。
これは金に限らず、全ての投資に言えることですね。
ですがもし、保有している金が元本割れしてしまっても慌てることはありません。
含み損になったからと言って、売却してしまっては、損を確定してしまうことになります。
通貨や株式とは違い、金はそのものに価値があります。
紙切れになることはありませんので、落ち着いて保有し続けましょう。
2つ目のデメリットは手数料が高いことです。
金融機関によって異なりますが、金の購入には購入手数料や消費税がかかります。
また、年会費や保管料がかかる金融機関もあります。
純金積立を検討されている方は、各種手数料についても把握しておく必要があります。
でないと、せっかくのリターンも手数料に持っていかれてしまうからです。
3つ目のデメリットは、金を保有していても配当や利息がつかないことです。
金はそのものに価値がありますが、株式の配当のように、そこからさらに何かを生み出してくれるものではありません。
金投資信託について
金投資信託とは
金の投資信託は金現物や金に連動する金融商品に投資をするものです。
株式や債券などに投資する投資信託と同じように、購入手数料や信託報酬などの手数料が発生します。
金投資信託のメリット
純金積立よりもさらに少額で始めることができます。
金融機関にもよりますが、1口100円から購入できるのも魅力。
純金積立よりも手数料が低く設定されています。
また、現物を保有しないので、盗難や紛失のリスクがありません。
金投資信託のデメリット
金に投資をする投資信託では、株や債券の投資信託とは違い配当がつきません。
金そのものが配当を出さない資産なので、投資信託も配当が出ないのです。
株式や債券の投資信託よりも手数料が高く設定されています。
また、純金積立とは違い、現物の金を引き出すことはできません。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この記事では、
- 資産としての金について
- 金への主な投資方法として純金積立と金投資信託について
解説しました。
金への投資が、実は簡単に始められるということを知っていただけたら幸いです。
金はその価値がゼロになることはありませんが、経済や各国の政治情勢などの影響を受けて、価格が大きく変動します。
価格が低い時に購入し、高騰したときに売却すれば利益を出すことが可能です。
また、金をポートフォリオに加えておくことで、不況時でも全ての資産がマイナスになることを防げます。
金(ゴールド)への投資を検討してみてはいかがでしょうか?