はじめに
結婚前の貯金は、パートナーに秘密にしている人は意外と多いかもしれません。夫婦の共有財産は結婚後に築いたものなら納得ですが、独身時代の資産をどう考えるか迷ってしまうことがあります。
そこで今回は、結婚前の貯金を秘密にするか、それとも共有財産としてオープンにするか、困った時の考え方についてご解説していきましょう。
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結婚前の貯金事情について
結婚には何かとお金がかかりますが、独身時代にコツコツと貯金した人は、そのお金をどうするべきか困ってしまうこともあるかもしれません。
生涯を共にするパートナーには隠しごとはしたくないのも事実。しかしお財布事情は全て打ち明けられないこともありますよね。数年前の統計によると、23~39歳の既婚男女を対象にして、「結婚前のへそくり」について調査した結果、半分はへそくりがないと回答。
へそくりをした人の中で最も多かった金額は10万円未満、なかには1000万円以上という人もいるようです。しかし実際には、独身時代の貯金は多くの人が数百万円ともいわれていて、正確な金額は掴めない状況もあるでしょう。
アンケートでも正直に答えられない人が多いように、結婚相手となるとさらに秘密にしたくなるのは自然かもしれません。
法的にはどうなるか?
結婚前の貯金を秘密にしている人は決して少なくないようですが、法的には結婚後、自分のお金はどのようになるでしょうか。そこで秘密にしている人があまり罪悪感を抱かないよう、法的な判断についてご説明します。
独身時代の貯金や自分名義の車など、結婚後は共有財産にはなりません。法的には結婚前に所有していた財産は個人資産とみなされますので、パートナーがあてにすることはできないのです。
独身時代の財産は「特有財産」と呼ばれ共有財産とは別のもの。また結婚前に自分の親から贈与を受けた財産なども、法的には結婚後夫婦の共有財産にはなりません。
逆に結婚前のローンなどの負債も同じく個人の責任となりますので、パートナーが負担する責任はなし。しかし夫婦の一方が保証人になっているケースは対象外です。
結婚前の貯金を秘密にしたほうがいい理由とは?
結婚前の貯金を秘密にするかどうかは自分次第。本当は貯金100万円なのに50万円と少なく話すなど、多少のごまかしは誰しもあるかもしれません。
結婚前の貯金を秘密にしたほうがよい理由としては、まず法的に個人財産であることがひとつ。また結婚後に自由になるお金がなく辛い状況を考えると、結婚前の貯金は秘密にしておきたいですよね。
独身時代の財産は自分が頑張って稼いだお金。結婚後に家計から捻出しにくい自分の趣味や交際費などは、できれば自分のお金を使いたい人もいるでしょう。
決して金額ではありませんが、何かの時に自由に使えるお金があるという状況は精神的に楽になる可能性がありますね。さらにあまり嬉しくないお話ですが、近年離婚件数も増加していますので、万が一のことを考えて離婚後の生活のために結婚前の貯金は秘密にして保有しておくという考え方もあります。
離婚した女性は経済的にも立場が弱くなることもありますので、個人財産はそんな時にも役に立つかもしれません。
秘密にするのが嫌な場合の対処
結婚前の貯金を秘密にするのは、どうしても相手に申し訳ないと思う人もいるでしょう。お金は夫婦関係にひびが入るほど重大なことなので、隠しごとはせずになんでもオープンにできる関係が理想的です。
もし個人財産を秘密にしたくない場合は、正直にパートナーに打ち明けることも方法のひとつ。その際に自分がどのように個人財産を使うか、明確に意志を伝えて理解してもらうことも大切ですね。
法的には自分の財産なのでどのように使っても問題はありませんが、結婚後はできるだけ金銭的にお互いにサポートしたいと思うのも当然のこと。
その場合は万が一のことを考え、夫婦として使ってもいいだけの金額を教えることもよいでしょう。実際の貯金額の一部を別の口座に移し替えてオープンにしておくということも方法です。
結婚前に一緒に貯金をする
結婚前の貯金を秘密したくなるのは、将来の不安を思うと自然な考え方でしょう。たとえ夫婦であっても、感情的にお金を考えることはできませんよね。
金銭感覚が全く違う夫婦も世の中には多く存在しますので、後悔しないためにも結婚前は二人で一緒に貯金することもオススメ。それなら個人財産に手をつけることなく、しかも二人の名義で増やす資産なら、結婚後もお互いに納得できるでしょう。
結婚式や新婚旅行の費用、新居の準備、さらに将来のマイホームの資金など、結婚を機会にお金が色々と必要になります。夫婦の共有財産は結婚する前からも貯蓄することは可能なので、ライフステージに合わせた貯蓄の目的を考えることもオススメです。
まとめ
結婚前の貯金を秘密にするかどうかは個人の判断です。とても慎重になることなので、言って後悔するよりも、後から正直に報告するタイミングのほうが気分的には楽かもしれません。