知ってる?今年の6月に厚生年金と国民年金引き下げ

厚生年金・国民年金共に2022年6月の支払い分年金額から、原則0.4%の引き下げが行われています。(※1)

本記事では、国民年金・厚生年金の年金額や引き下げられた理由について解説します。あわせて、将来の年金受給額を増やす方法について解説しますので、将来の年金受給額を少しでも増やしたい方は、参考にしてください。

国民年金「ひと月の受給額」

2022年4月からの年金額は、2021年度と比べ、原則0.4%引き下げられました。4月分の年金は6月15日に支給されており、次のとおりです。

2022年度(月額)2021年度(月額)
64,816円65,075円

年金支給額は物価及び現役世代の賃金の動向に合わせ、毎年増減しています。昨年と比べ、物価は0.2%減、賃金(2018~2020年度の平均動向などを反映)は0.4%減となっています。

年金の原資は、働く現役世代の納める保険料です。そのため、現役世代の負担を増やさないよう、保険料の水準を一定で固定し、その代わり高齢者に支給する年金を抑える仕組みをとっているのです。

今回は、年金の保険料を納付している現役世代の賃金が減少したため、年金額も引き下げられることとなりました。

厚生年金「ひと月の受給額」

厚生年金も国民年金同様、原則0.4%引き下げられています。6月15日から支給される、夫婦二人分の標準的な年金額は次のとおりです。この金額には、老齢基礎年金を含みます。

2022年度(月額)2021年度(月額)
219,593円220,496円

厚生年金・国民年金を増やす方法を増やす方法

このように、厚生年金・国民年金は毎年見直しが行われ、頻繁に増減します。安定した余裕のある老後を過ごすためには、将来年金をもらう際、少しでも多くもらいたいと考える人も多いでしょう。

ここでは、これから年金を受給する際に役立つ、年金受給額を増やす方法について主なものを解説します。すぐに役立つものから、時間がかかるものまでさまざまですので、ご自分の年齢や状況に合わせて選択してください。

繰り下げ受給

年金は原則として65歳から受け取れます。ただし、本人が希望すれば66歳以降の好きなタイミングから受給を1か月単位で遅らせることが可能です。

これまでは70歳が上限でしたが、2022年4月1日以降は上限が75歳に引き上げられました。

繰り下げる場合は、1ヶ月につき0.7%増額支給されます。そのため、 70歳0ヶ月まで繰り下げた場合、42%の増額、75歳まで繰り下げると84%の増額となります。(※2)

誰しも寿命は分からないため、繰り下げ受給をした場合に、一生の受取総額がどうなるかはわかりません。しかし、繰り下げ受給により毎月の受取額の増額が可能になる点は把握しておきましょう。

付加年金

国民年金の被保険者と65歳未満の任意加入被保険者は、付加保険料を納めると受給年金額が増加できます。付加保険料の月額は400円、2022年度の定額保険料は月額16,590円です。(※3)

国民年金基金

第1号の国民年金に加入している自営業者やその家族などが対象です。国民年金基金は次の2つの型があり、どちらかまたは両方の選択が可能です。

  • A型:15年間保証の終身年金
  • B型:保証期間のない終身年金

A型の場合、年金受給前または保証期間中に死亡した場合、遺族に一時金が支給されます。なお、必要な掛金は加入時の年齢により異なります。

iDeCo

iDeCo(イデコ)は個人型確定拠出年金ともいい、将来に備え自分でつくる年金です。月々5,000円から、自分自身で積み立て好きな商品を運用します。60歳から75歳までの間に、年金または一時金として受け取れる制度です。

積立金額が所得控除の対象となるため、所得税や住民税が減税されます。そのため、将来だけでなく、毎年支払う税金に対しても節税効果が得られる点がメリットです。さらに、運用益が出た場合でも、その利益に関して税金はかかりません。

NISA

NISAとは、投資で得た利益が非課税になる制度です。通常、株や投資信託などで売買益や配当金、分配金などの利益を得た場合、約20%の税金がかかります。しかし、NISAやつみたてNISAを利用すると、非課税となり利益を全額受け取りが可能となります。

2022年7月現在、NISAの種類は「NISA」と「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類です。ただし、ジュニアNISAの運用は2023年度末で廃止となります。

老後資金のためにNISAを行う場合は、年間40万円まで投資でき、20年間非課税期間がある「つみたてNISA」を検討してみましょう。

http://research-online.jp/all/asset/13931/
http://research-online.jp/all/asset/14115/

まとめ

2022年6月より、国民年金・厚生年金の受給額は減額されています。年金受給額は、現役世代の賃金や物価変動により毎年のように変動します。

老後資金に不安がある場合は、本記事を参考にさまざまな対策をしておきましょう。また、この機会にiDeCoやNISAを始めとした投資について興味を持った方もいるのではないでしょうか。もっと多くのことを知りたい方は、是非、下記バナーよりお問い合わせください。

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