これから積立NISAを始めようと検討中の場合、毎月いくら積み立てるかが悩みどころです。
「家計やお小遣いに影響の出ない範囲で、できるだけ多く積み立てたい」という方のために、本記事では月1万円を積立NISAで積み立てたらどのくらい利益が出るかを解説します。
また、単利で運用した場合と、複利で運用した場合の違いについても説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1万円でどれくらい利益が出る?
まずは、毎月1万円を積み立てた場合に、どれくらい利益が出るのか見ていきましょう。例として、毎月1万円を年利3%で10年間積み立てた場合をシミュレーションしてみました。
年利とは1年あたりの利率のことで、積立NISAでいうところの利息です。利息とは、決められた割合を毎年受け取ることのできるお金を指します。
出典:金融庁ウェブサイト
毎月1万円を年利3%で、10年間積み立てた場合、10年後の元本総額は120万円です。資産運用によって得られる想定利益は約19.7万円、よって積立総額は約139.7万円となります。
例えば、積立期間を20年にしてみると、想定される利益はどれくらい上がるでしょうか。
出典:金融庁ウェブサイト
毎月1万円を年利3%で20年間積立NISAを運用した場合、元本240万円に対し、運用利益は約88.3万円になります。
上記の例のように、毎月1万円積み立てる場合でも、積み立てる期間が長いほど利益は増えます。積立NISAを始めるなら、できるだけ早いほうがお得になる仕組みです。
そのため、「毎月1万円しか積み立てられない」とは思わずに、「長く積み立てればよい」という考え方で積立NISAを利用しましょう。
単利と複利で運用した場合
次に、単利と複利で運用した場合をシミュレーションしてみましょう。
そもそも単利とは、最初に投資した元本にだけ利息がつくタイプの金利を指します。1万円を投資した場合、運用で得られる利息は1万円に対しての利息です。(※1)
例えば、年利が0.5%の場合、1万円を1年運用すると500円の利息がつきます。2年目も同様に、最初に積み立てた1万円に対し利息がつくので、500円の利益が手に入る仕組みです。(※2)
一方、複利とは元本に利息を組み入れた金額に対して、利息がつくタイプの金利です。(※1)
1年目は元本1万円に対して、500円の利息がつくところまでは単利と同じですが、2年目は10,500円に対して0.5%の利息がつきます。つまり、利息は525円もらえるということです。
3年目は11,025円に対して551円の利息がつき、4年目は11,576円に対して利息がつきます。(※2)
ではここで、1万円を年利3%で積み立てる場合を考えてみましょう。
積立期間 | 単利 | 複利 | 差額 |
10年後 | 13,000円 | 13,439円 | 439円 |
20年後 | 16,000円 | 18,061円 | 2,061円 |
30年後 | 19,000円 | 24,273円 | 5,273円 |
上記の表を見ると、単利よりも複利で運用したほうが、運用益が大きくなっているのが分かります。10年では439円の差ですが、20年運用すると2,061円もの差です。
つまり、長期間運用すればするほど、複利効果は高まります。もちろん、元本となる金額が多いほど運用益は大きくなるため、毎月1万円を積み立てて元本を増やしていくことは重要です。
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まとめ
積立NISAで毎月1万円(年利3%)を積み立てると、10年後の積立金額は約139.7万円です。元本は120万円ですから、約20万円増えた計算になります。銀行口座に入れておくだけではほとんど増えないため、毎月1万円でも積み立てることで資産を増やすことが可能です。
また、単利と複利の運用利益を比較すると、複利のほうが単利より利益が大きくなります。資産運用で増えたお金を使うのではなく、元本と一緒に運用していくほうが早く資産が増えます。
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