
結論からお伝えします。サラリーマンでも、確定申告を正しく使えば「毎年、数万円〜十数万円」単位で手取りが変わる可能性があります。税金は「勝手に引かれるもの」ではありません。
知らないだけで払いすぎている税金が、会社員にも確実に存在します。この記事では、「なぜ会社員でも確定申告が重要なのか」「どの制度を、どの順番で使うべきか」「年収別にどれくらい差が出るのか」を、制度・数字・実務の3点から徹底的に整理します。
この記事でわかること サラリーマンでも確定申告で節税できる仕組み 年末調整だけでは戻らない税金の正体 確定申告を使った最優先の節税対策一覧 年収別にどれくらい手取りが変わるのか 会社員が確定申告で失敗しない実務ポイント 記事の3点要約
サラリーマンでも確定申告を活用すれば、医療費控除や住宅ローン控除、iDeCoなどにより手取りを増やせる可能性が高い
年末調整だけでは対応できない控除や申告漏れが多く、確定申告をしないことで税金を払い過ぎているケースが少なくない
控除制度の優先順位と申告手順を理解すれば、会社員でも無理なく、確実に節税効果を得られる
確定申告を活用して、賢く節税を実践しましょう。
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FAQ|サラリーマンの確定申告と節税
A. はい、あります。医療費が年間10万円を超えた場合、ふるさと納税をワンストップ特例以外で行った場合、住宅ローン控除の初年度、副業所得が年間20万円を超えた場合などは、確定申告をしないと本来戻ってくるはずの税金を受け取れません。年末調整だけで完結しない控除は多く、確定申告をしないことで毎年数万円単位の損が発生している会社員も少なくありません。
A. 年末調整は会社が給与所得に関する基本的な控除を反映する手続きで、対応できる範囲が限られています。一方、確定申告は個人が自ら所得と控除を申告する最終調整で、医療費控除や住宅ローン控除の初年度、寄附金控除、副業所得の申告など、年末調整では扱えない内容を反映できます。節税効果が出やすいのは確定申告です。
A. 原則として、1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合に対象となります。ただし、総所得金額等が200万円未満の場合は「総所得金額等の5%」を超えた部分が対象です。本人分だけでなく、生計を同じくする家族の医療費を合算できるため、世帯全体で集計することが重要です。
A. 寄附先が6自治体以上ある場合や、ワンストップ特例制度を利用していない場合は確定申告が必要です。また、医療費控除など別の理由で確定申告を行う年は、ふるさと納税もあわせて確定申告で申告する必要があります。ワンストップ特例を使っていても、確定申告をすると自動的に無効になる点に注意が必要です。
A. はい、会社員でも十分対応できます。源泉徴収票と各種控除証明書が揃っていれば、入力項目はそれほど多くありません。e-Taxを利用すれば画面の案内に沿って入力でき、医療費や保険料などもデータ連携で自動入力できるケースがあります。事前に書類を整理しておけば、作業時間は1〜2時間程度で完了することが一般的です。

この記事の目次
まず結論|確定申告で
得をするサラリーマンは多い
次のうち、1つでも当てはまるなら確定申告を検討すべき人です。
- 年間の医療費が10万円を超えた
- ふるさと納税をワンストップ特例以外で行っている
- 住宅ローン控除を初めて受ける年
- 副業の所得が20万円を超えている
- 年末調整で保険料控除や扶養の申告を忘れた
- 家族の国民年金保険料を自分が支払っている
これらはすべて、確定申告をしないと税金が戻らない典型例です。
サラリーマンの税金はこう決まる
節税の出発点
節税を考える前に、税金の構造を押さえます。
所得税の基本構造
所得税は次の流れで決まります。
総所得
- 所得控除を差し引く
- 課税所得
- 税率を掛ける
- 税額控除を反映
- 所得税が確定
ここで重要なのは、課税所得をいかに下げるかもしくは税額そのものを直接下げるかです。
住民税も確定申告の影響を受ける
住民税は前年の所得を基に計算され、構成は以下の通りです。
- 所得割:課税所得 × 約10%
- 均等割:約4,000円
- 森林環境税:1,000円
確定申告で課税所得が下がれば、翌年の住民税が自動的に下がるという副次効果があります。
年末調整と確定申告の決定的な違い
年末調整は「会社ができる範囲の精算」です。一方、確定申告は「個人しかできない最終調整」です。
年末調整だけでは対応できない代表例
- 医療費控除
- ふるさと納税(条件次第)
- 住宅ローン控除の初年度
- 副業所得
- 控除申告の提出漏れ
会社員が損する最大の原因は、ここにあります。
会社員が使える控除を一気に整理
所得控除(課税所得を減らす)
- 基礎控除
- 配偶者控除/配偶者特別控除
- 扶養控除
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 医療費控除
- 寄附金控除
税額控除(税金を直接減らす)
- 住宅ローン控除
節税効果が大きいのは、税額控除 > 所得控除という順番です。
【最重要】
確定申告を軸にした節税対策7選
ここからが本題です。効果が大きい順に解説します。
1.医療費控除|確定申告の王道
医療費控除の基本
・年間医療費が10万円超
または
・総所得の5%超(少ない方が基準)
対象は本人だけでなく、生計を同じくする家族分を合算可能です。通院のための公共交通機関の交通費が含まれる場合もあります。
還付の考え方
控除額 × あなたの税率これが実質的な節税効果になります。高所得者ほど、還付額が大きくなりやすいのが特徴です。
2.セルフメディケーション税制
・対象市販薬の購入額が年間12,000円以上
・医療費控除との併用は不可
医療費が10万円に届かない年は、こちらが有利になるケースがあります。
3.ふるさと納税|住民税を直接圧縮
自己負担は2,000円。それ以外は所得税・住民税から控除されます。
確定申告が必要になるケース
・寄附先が6自治体以上
・ワンストップ特例を使っていない
・医療費控除などで確定申告を行う年
この場合、ふるさと納税も確定申告でまとめて処理します。
4.住宅ローン控除|初年度は確定申告必須
住宅ローン控除は税額控除です。
・年末ローン残高 × 控除率
・所得税から直接差し引き
・引ききれない分は住民税から一部控除
初年度の確定申告を忘れると、控除を受けられません。2年目以降は、年末調整で対応できるケースが多くなります。
5.iDeCo|課税所得を強力に下げる制度
iDeCoの最大の特徴は、掛金の全額が所得控除になる点です。
例として、年間24万円拠出すると
→ 課税所得が24万円減少
→ 所得税・住民税が軽減
運用益が非課税で、受取時にも控除枠があります。
6.生命保険料控除・地震保険料控除
見落としが多いのが「控除証明書の提出漏れ」です。年末調整で出し忘れても、確定申告で回収可能なケースがあります。
7.扶養・配偶者控除の見直し
次の変化があった年は要注意です。
・結婚、離婚
・配偶者の働き方変更
・子どものアルバイト収入増
・親の年金収入変動
年末調整でズレた場合、確定申告で修正できることがあります。
【年収別】確定申告で差が出るイメージ
あくまで目安ですが、実務感覚としては次のような差が出やすいです。
年収400万円前後
・医療費控除+ふるさと納税
→ 数万円規模の還付・住民税軽減
年収600万円前後
・医療費控除+iDeCo+保険料控除
→ 年間5万〜10万円前後の差
年収800万円以上
・住宅ローン控除+iDeCo+各種控除
→ 年間10万円超の影響も珍しくない
確定申告の流れ|会社員が迷わない手順
1 源泉徴収票を準備
2 控除に必要な証明書を集める
3 申告書を作成
4 提出
5 還付・住民税反映を確認
還付申告は早めに動くほど資金繰り面でも有利です。
確定申告で失敗しないチェックポイント
- 家族分の医療費を合算していない
- 通院交通費を計上していない
- ふるさと納税の証明書を紛失
- 保険料控除証明書の提出漏れ
- 住宅ローン控除初年度の申告忘れ
節税の差は、ほぼ「漏れ」で決まります。
節税の注意点|やってはいけない考え方
- 控除のために不要な支出を増やす
- 節税=得だと思い込み、家計を圧迫する
節税は「必要な支出を、正しく申告する」ことが前提です。
サラリーマンの節税は
確定申告で完成する
サラリーマンの税金は、自動的に決まっているようで、実は確定申告次第で大きく変わります。
- 医療費控除
- ふるさと納税
- 住宅ローン控除
- iDeCo
- 各種控除の申告漏れ
これらを正しく整理し、確定申告に反映させることが、手取りを最大化する最短ルートです。「知らなかった」では、税金は戻りません。今年こそ、自分の確定申告を見直してみてください。
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