東京都が21年間も消費税を納めていなかった——時効で消えた“数億円”、都民が負担する衝撃の真実

FAQ｜東京都の消費税未納問題

• Q.1 東京都はなぜ21年間も消費税を納めていなかったのですか？

  A. 主な原因は、「特別会計」における課税・非課税区分の認識不足です。
  都営住宅の家賃収入は非課税ですが、駐車場や売電などの一部事業は課税対象になります。この違いが整理されておらず、担当部署の引き継ぎや内部チェックが十分に行われなかったことが、長期間の未納につながったとみられます。

• Q.2 未納分の消費税は、最終的に誰が支払ったのですか？

  A. 納付された1億3642万円（本税・加算税・延滞税を含む）は、東京都の財源から支出されました。
  つまり、実質的には都民の税金が"行政のミス"の穴埋めに使われたことになります。この構造が「都民負担の二重化」として批判を集めています。

• Q.3 どうして21年分すべてが回収されなかったのですか？

  A. 消費税などの国税には徴収の時効（原則5年）があります。
  悪質な脱税の場合は7年まで遡れますが、今回のケースは「制度理解の不足による未納」と判断され、5年の時効が適用されました。
  そのため、2002年～2018年分の17年分は回収できない扱いとなりました。

• Q.4 この問題で東京都に法的な罰則はあるのですか？

  A. 現時点では、東京都自体に刑事罰や行政処分は科されていません。
  法人や個人事業者であれば、同様の未申告行為は重加算税や刑事告発の対象になることもありますが、自治体は法人格を持たないため、組織としての刑事処分は想定されていません。ただし、今後の調査で担当者の責任や内部処分が議論される可能性があります。

• Q.5 今後、同じような問題を防ぐにはどうすればいいですか？
  A. 再発防止には、以下の3つが鍵となります。

  • 特別会計ごとの課税区分の見直しと定期監査
  • 消費税に関する職員教育と引き継ぎ体制の強化
  • 外部税理士・会計監査によるチェック機能の導入

  💡 特に、インボイス制度導入後は取引データが明確化されるため、適正な税管理を徹底する仕組みづくりが不可欠です。