この記事のポイント
- 独り暮らしを始めたばかりの若年層
新たに社会人として独立したばかりの方で、日々の生活費の管理や将来の貯金計画を立てる必要がある方。 - 金融資産を形成したい30代〜40代
キャリアが軌道に乗り、より具体的な財産形成を考え始めている年代の方。特に住宅購入や子供の教育資金など、具体的な将来の大きな支出に備えたい方。 - 退職を控えた50代〜60代
退職金の運用や老後の資産管理に関心がある方。将来的な収入減に備えて、効率的な資産運用と貯金戦略を計画したい方。
この記事は、一人暮らしの貯金や資産形成について解説した記事です。
- 一人暮らしの貯金の実態
日本の3世帯に1世帯以上が一人暮らしであり、特に20~30代の間では貯金をすることが一般的な悩みであること。また、月々の平均的な貯金額や貯金へのアプローチが解説されています。 - 年代別の金融資産の状況
各年代ごとの金融資産(預金、株式、投資信託など)の保有額の平均値と中央値を詳細に解説し、大きな差異があることを指摘。特に30歳から40歳代で金融資産の平均保有額が高くなり、60歳代では退職金を受け取ることでさらに上がる傾向にあります。 - 貯金の目的と計画の重要性
貯金を行う際には目的を明確にし、それに応じて短期、中期、長期の期間を設定することの重要性。具体的な貯金額と用途を計画的に管理することで、無理なく資産を形成する方法が提案されています。
今回は、貯金やお金の管理について解説します。
社会人になるタイミングで一人暮らしを始める方は多いのではないでしょうか。
一人暮らしには何かとお金が必要にはなりますが、万が一の場合や将来に備えて一定額の貯金を蓄えておくに越したことはありません。
とはいえ、毎月の給与額の中からどの程度を貯金に回すべきなのかは正直難しく悩みますし、周りがどの程度貯金をしているのかも気になるところです。
この記事を参考に、これから一人暮らしを始める方、貯金を考え始めた方の最初の一歩としてご活用いただけますと幸いです。
一人暮らしの平均貯金額:月々の貯金目標を設定
「令和2年国勢調査」(※1)によると、日本では現在一般世帯の3世帯に1世帯以上が一人暮らし世帯という状況になっているようです。
一人暮らしとはいえ、個々人によって職種・生活環境・ライフスタイルなどはさまざまです。
そのため、お金に関する悩みもそれぞれ異なってきます。
ただ、一人暮らしをしている20~30代の方々の多くが共通して抱えている悩みとしては、貯金ができないという点です。
ここでは、一人暮らしの貯金の平均額や月々の貯金額などについて解説していきます。
年代別の金融資産保有状況:平均額と中央値について
お金を貯めることを貯金と言いますが、実際には銀行に預ける以外にもいろいろな手段があります。
ここでは、各年代の金融資産(預金、株式、投資信託など)の保有額の平均値や中央値を解説します。
各年代の金融資産の保有平均額と中央値は以下の通りです。
年代 | 平均保有額 | 中央値 |
20歳代 | 1,060,000円 | 50,000円 |
30歳代 | 3,590,000円 | 770,000円 |
40歳代 | 5,640,000円 | 500,000円 |
50歳代 | 9,260,000円 | 540,000円 |
60歳代 | 13,350,000円 | 3,000,000円 |
(※2 シート4)
同じ年代であっても平均保有額と中央値で非常に大きな乖離がある点が気になる方は多いのではないでしょうか。
平均値は、データの総合計額を総数で割った値です。例としては、10人のデータを取り、そのうちの1人の保有額が1億円だった場合の平均値は1千万円です。
中央値は、データすべてを並べた中央の値です。例として、10人中1人だけが1億円を保有しておりそのほかの9人の保有額が0の場合の中央値は0円となります。
30歳~40歳代は仕事も軌道に乗り始め、役職を得て会社の中核となって働き始める年代です。
結婚し、住居の購入を考える方も多いため金融資産の平均保有額は高くなっています。
また、60歳代では退職金を受け取ることもあり、平均保有額は一気に上がる傾向です。
一人暮らしの貯蓄割合:年間・月々の貯蓄額について
貯金の計画を立てるにあたり、同年代の方々がどの程度貯金・貯蓄をしているかは気になるところです。
賞与などの臨時収入を含む手取り収入からの貯蓄割合は以下の通りです。
年代 | 収入に占める貯金・貯蓄の割合(%) |
20歳代 | 16% |
30歳代 | 16% |
40歳代 | 13% |
50歳代 | 10% |
60歳代 | 8% |
(※2 シート8)
20~30歳代の場合、手取り収入の16%前後を貯蓄に回していることが分かります。
手取り年収が300万円の場合、48万円程度、月々4万円程度を貯蓄・貯蓄に回している形になります。
ただ、この数値は賞与などの臨時収入も含めたものとなるため、賞与を貯金・貯蓄に回し、月々はほぼ貯金・貯蓄しない方も含んでいる点を意識しておきましょう。
貯金の目的と期間別計画:短期・中期・長期の貯金目標
貯金をする際にはまず、目的や使い道を短期・中期・長期の3つの期間に分けて設定するようにしましょう。
具体的な例としては以下の通りです。
短期(半年~3年程度) | 中期(3年~10年程度) | 長期(10年以上) | |
貯金額の目安 | 100万円前後 | 100万円~500万円前後 | 500万円以上 |
使用用途 | ・家具家電の買い替え費用
・引っ越し費用 ・帰省費用 など |
・車の購入、買い替え費用
・妊娠、出産に関する準備資金 ・結婚準備費用 ・新居購入のための頭金 など |
・老後の生活費
・子どもの進学費用 など |
ただ漠然と貯金をしようという思いだけでは実現は難しいです。
上記の様に目標を立て、それぞれ別の預金口座を用意したり、株式や投資信託といった金融資産を保有したりして貯金・貯蓄に備えましょう。
貯金・貯蓄をしなければならないという思いが強くなりすぎて、日々の生活が窮屈なものになってしまうと失敗する可能性が高くなるため注意が必要です。
自分自身のライフスタイルをしっかりと見つめなおし、無理のない範囲で目標を設定するようにしましょう。
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まとめ:一人暮らしで貯金を成功させるために
一人暮らしの平均貯金額や貯金の方法などについて解説しました。
自分自身の収入で生計を立てるとなると、日々の生活だけでなく将来に向けての資産も準備しておく必要があります。
とはいえ、漠然と貯金・貯蓄をしようという思いだけではなかなか難しいのが現実です。
また、超低金利時代といわれている現状では銀行に預ける選択肢だけでは将来に不安が残ります。
ただ、貯金以外の方法を選ぶ場合は選択肢が多く正直どれを選べばよいのかの見極めは困難です。
そんなときは、一人で考えすぎずお金の専門家・プロに相談するようにしましょう。
リサーチオンラインでは専門家がお金に関する悩みに対して適格に対応してくれます。
個々人のライフスタイル・プランに合わせた、その方専用のプランを提示してくれます。
貯金や将来の資産形成にお悩みであれば、ぜひ一度足を運んでみてください。