2023年3月期の連結決算で前期と比較して純利益が26%増の1兆1,806億円となって過去最高益を獲得した三菱商事。
1兆を上回るほどの純利益を獲得している三菱商事ってどのような会社なのかと気になってる方も多いでしょう。
そこで今回は、三菱商事がどのような会社であるのかを詳しく解説します。三菱商事の会社概要について気になっている方は、ぜひご覧ください。
三菱商事ってどんな会社?
三菱商事株式会社とは、東京都千代田区丸の内に本社が位置する大手総合商業会社です。三菱商事は、1954年7月1日に創業した会社であるため、2023年で69年目とさまざまな歴史がある企業です。(※1)
三菱商事では、三菱商事が所有する拠点と約1,700社の連結事業会社と協働しながら事業を展開しています。(※2)
例えば、三菱商事では、天然ガスや金属資源、食品産業などの合計12グループと幅広い事業をおこなっており、世界中で精算、製造、開発などの役割を担っています。(※2)
そんな三菱商事は、2023年4月1日時点で国内で11ヶ所、海外で110ヶ所の拠点を保有しているため、日本だけに留まらず世界中で活躍している企業といえるでしょう。(※1)
なお、三菱商事は、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅と並んで五大商社と呼ばれており、日本を代表する総合商業会社といえます。(※3)
三菱商事の歴史
2023年3月期の連結決算で1兆円を上回った三菱商事の歴史について興味がある方も多いでしょう。三菱商事の歴史は、以下の通りです。(※4)
年代 | 歴史 |
1954年 | 総合会社である三菱商事が新発足して東京と大阪の両証券取引所に株式上場する |
1967年 | 三菱商事が初めて経営計画を発表する |
1968年 | ブルネイで初の大型投資となるLNG(液化天然ガス)開発事業への投資を決定する |
1971年 | 三菱商事の英語表記を”Mitsubishi Corporation”と記載する |
1986年 | 三菱商事が初めての経営計画として「K-PLAN」を発表する
社内売上高よりも収益重視の方針を徹底した |
1992年 | 「健全なグローバル・エンタプライズ」を目標とした経営方針を発表する
連結重視と資産の優良化を進めつつ、組織・人材のグローバル化を強化する |
1998年 | 経営計画「MC2000」を発表する
事業の選択と集中、戦略分野の強化、顧客志向を重視して足場を固めることに着手している |
2001年 | 「新たな価値創造への挑戦」を掲げた「MC2003」を発表する
バリューチェーンの拡大や収益力強化に加えて、新規事業の創出を重視している |
2004年 | 「INNOVATION 2007」を発表する
経営ビジョンとして「新・産業イノベーター」を掲げており、将来の戦略分野へ対応することを目的にR&D活動を加速する仕組みを導入する ※R&D活動とは、自社の事業領域に関する研究や新技術の開発などをおこなうこと |
2010年 | 「中期経営計画2012」を発表する
収益モデルの多様化を踏まえたマネジメントシステムや経営インフラ設備を整備する |
2016年 | 「中期経営戦略2018」を発表する
企業像として「創意工夫により新たなビジネスモデルを構築して、自らの意思で社会に役立つ事業価値を追求することで、経営能力の高い人材が育つ会社」を掲げた |
2018年 | 「中期経営戦略2021」を策定する |
2021年 | 「カーボンニュートラル 社会へのロードマップ」を策定する |
2022年 | 「中期経営戦略2024 MC Shared Value(共創価値)の創出」を発表する
三菱商事グループの総合力強化による社会課題の解決を通じて、スケールのある共創価値を継続的に生み出すことを目標として掲げている |
上記の表を確認することで三菱商事が、年代や経営状況によって目標や行動指針を変化させていき、利益を獲得してきた企業であることが把握できます。上記の表を参考にし、三菱商事の歴史について理解を深めましょう。
今後の展望
三菱商事は、2024年3月期では9,200億円と減益する見通しです。(※5)
なお、三菱商事の中西社長いわく「南米での銅や欧米での再生可能エネルギーなど長時間かけて育成をした事業が成果を生んでいるため、資金高が落ち着いていてもいつかは1兆円の利益に持ち込める」と推測しています。
つまり、三菱商事が今後さらに会社の利益を獲得するためにも、2024年3月期に獲得できる利益を納めに設定しているといえるでしょう。2023年3月期連結決算で1兆円を上回った日本を代表する商社の三菱商事。
数年後にどれほどの純利益を獲得できる会社になっているのかが楽しみですね。
http://research-online.jp/all/economy/16717/
http://research-online.jp/all/economy/16495/
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まとめ
2023年3月期の連結決算で1兆円を上回った三菱商事は、年代と自社の成長に沿った経営方針で徐々に利益を拡大していきました。三菱商事が今後どのような経営方針で会社経営をしていくのかを追っていくことで、資産運用をおこなう際の勉強になるでしょう。
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