コロナ禍で不動産の内見に変化が見られています。これまで契約希望者と不動産業者が一緒に物件をチェックしていました。しかし、不要な接触を避けることや不動産業者の働き方の変化などにより、契約希望者が予約して自身で物件をチェックする「セルフ内見」というスタイルが増えています。
今回はセルフ内見について、概要やメリット・デメリット、セルフ内見の向き不向きについて解説します。新たな住まいを契約しようとしている方や不動産の購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
セルフ内見とは
セルフ内見は、通常の内見の煩わしい箇所を取り除き簡素化したものと言ってよいでしょう。
通常、内見は以下のように進んでいきます。
- 紹介されている物件の内見予約をとる
- 内見の日に、不動産業者の担当者や大家に案内してもらい、物件を見学する
- 必要に応じて、不動産業者で説明を追加する
行程自体は少ないのですが、不動産業者から物件の距離や気になる点について質問する時間などを考慮すると、多くの時間を費やすことになります。加えて、不動産業者の上手な謳い文句や担当者との会話などで、ゆっくりと物件を見ることもままならない場合もあるでしょう。時間だけがかかり、思うような物件と出会えないことも十分考えられるのです。
一方、セルフ内見はネットや電話で予約した後に鍵を指定の方法で受け取り、契約希望者だけで物件チェックをします。スマホ1つあればすぐに予約ができるため煩わしさがなく、余計な手間なく物件の確認ができるのが特徴です。不動産業者の都合をあまり気にする必要がないため、忙しくて業者と予定を合わせられない場合にも便利な方法です。(※1)(※2)
メリット、デメリット
セルフ内見にはメリット・デメリットがいくつか存在します。セルフ内見をしようと考えている方は、ポイントをしっかりと押さえておきましょう。
メリット
セルフ内見のメリットは、次のとおりです。
- 不動産業者と非対面で物件を見られる
- 不動産業者の営業を受けにくい
- ゆっくりと物件をチェックできる
- 仲介手数料を安くできる場合がある
セルフ内見には不動産業者が立ち会わないため、業者と非対面で物件チェックができます。コロナの感染リスク減少にもつながるため、現代にマッチした方法と言えるでしょう。不動産業者から営業の話なども受けにくいため、会話が煩わしいと思う方には大きなメリットです。
業者に余計な気を遣うこともないため、自身のペースでゆっくりと物件チェックができます。気になる箇所やこだわりたい箇所などに十分時間を割けるため、納得して物件契約に進むことができます。(※1)(※2)
業者によっては、仲介手数料が安くなる場合もあるようです。不動産の契約には敷金や礼金など多くの費用がかかるため、少しでも手数料を安く済ませたい方はセルフ内見を活用してみましょう。
デメリット
セルフ内見のデメリットは、次のとおりです。
- その場で詳細な説明を聞けない
- 申し込み状況が確認できない
- 内見の前に確認事項を詰めておく必要がある
- 交通費は自費負担
不動産業者が立ち会わないことによるデメリットとして、その場で詳細な説明を聞くことができない点が挙げられます。具体的に聞きたいことがあっても後で聞かなければならず、契約希望者と業者の認識のズレが発生する可能性も考えられます。
また、セルフ内見では、予約時点で申し込み状況が確認できません。同じ物件に立て続けに予約が入っている場合は、想定よりも内見できる時間が短くなってしまうこともあるでしょう。
さらに、内見前には当日の行程などを詰めておく必要があります。「鍵をどうやって受け取るのか」「用意するものはあるか」「内見が終わったら不動産業者に連絡するのか」といった細かな事項は、念入りに確認しておきましょう。交通費も自己負担となるため、忘れずに用意しておきましょう。(※1)(※2)(※3)
向いている人・向いていない人
セルフ内見に向いているのは、以下に当てはまる方です。
- 非対面で物件を見たい方
- 不動産業者の営業話をされたくない方
- 忙しくて不動産会社との日程調整が効きにくい方
- 自分のペースで物件を見たい方
- 不動産に対する一定の知識がある方
セルフ内見は通常よりも簡潔な内見なので、自身の都合やペースを優先したい方や内見を何度も行っていて重視すべきポイントを理解できている方は、スムーズに満足いく内見ができるでしょう。
反対に、不動産業者の話をじっくり聞きたい方や初めて不動産の内見を行う方はセルフ内見を使うと不便に感じる部分が増えてしまいます。丁寧な説明でじっくりと物件選びをしたい方は、通常の内見をした方がよいでしょう。(※1)(※2)
http://research-online.jp/all/property/15123/
http://research-online.jp/all/property/15091/
http://research-online.jp/all/property/15002/
まとめ
ここまで、セルフ内見の概要、メリット・デメリット、向き不向きについて解説しました。
セルフ内見は利便性の良さが特徴です。上手に活用すれば内見にかける時間を大きく減らすことができます。物件選びを始めようとしている方は、ぜひセルフ内見の予約を検討してみてください。
物件の内見は、入居のほかに不動産投資の物件購入で行う方もいるのではないでしょうか。不動産投資や資産形成に関する相談は、リサーチオンラインで受け付けています。疑問や悩みなどがあれば、お気軽にお問い合わせください。