紙の保険証2024年秋に原則廃止⁉︎マイナンバーカード

デジタル庁は、現行の健康保険証を2024年の秋までに原則廃止とし、その機能をマイナンバーカードへ一体化することを発表しました。デジタル社会推進施策の一環として、マイナンバーカードの役割は急速に大きくなると想定されます。

 

今回は、マイナンバーカードに保険証の機能が集約されることになった背景、一体化のメリット・デメリット、マイナンバーカードの作り方について解説します。ぜひ最後まで読んでマイナンバーカードについて理解を深めましょう。

 

保険証が廃止される理由は?

現行の保険証が廃止される理由は、利便性向上のためです。

 

現行の保険証は健診・通院・身分証明で使用できます。しかし、医療に関する行政手続きなどは、保険証だけではできず市町村の窓口へ足を運ばなければなりません。

 

マイナンバーカードがあれば、手続きも一緒にできるので煩わしい手間を省けます。今回の保険証の廃止は、行政サービスの手続きをオンラインでより手軽に行うための措置であるといえるでしょう。(※1)(※2)(※3)

保険証がマイナンバーカードになる2つのメリット

保険証とマイナンバーカードが統合されるメリットは、2つあります。それぞれ紹介していきます。

1.いつでも健康保険証として使える

1つ目は、いつでも健康保険証の機能を使える点です。

 

現行の保険証は退職・転職・引越しなどさまざまなタイミングで切り替えの手続きが必要です。このため、一時的に手元に有効な保険証がない場合があります。この際に病院にかかるようなことがあると、費用や事後手続きで不安が生じますよね。

 

マイナンバーカードも更新のタイミングがありますが、早めに更新を済ませれば常に保険証の機能を使用できます。マイナンバーカードと保険証が一体化していれば、切り替えのタイミングや時期を気にせずに保険証を利用できます。(※3)(※4)

2.手続きを簡単に行える

2つ目は、手続きを簡単に行える点です。

 

市区町村の各担当窓口へ行って手続きをするのは大変ですよね。マイナンバーカードがあれば、カード1枚であらゆる手続きを簡単に行えます。

 

簡素化できる手続きの一例を紹介します。

手続きの例 メリット
  • 確定申告がオンラインでできる
  • 医療費の控除などが自宅で手続きできる
  • 申告窓口へ出向く手間を省ける
  • 高額療養費制度
    (高額な医療費を支払ったときに、あとで自己負担の限度を超えた額が払い戻される制度)の利用ができる
  • 市区町村で発行する限度額認定適用証がなくても制度の利用が可能
  • ポータルサイトで薬の情報・健診結果・費用の確認ができる
  • おくすり手帳が不要になるため、通院・健診時に持参するものが減る
  • 費用がわかるため、確定申告がスムーズになる

このように、手続きの手間を省くことが可能です。マイナンバーカードがあれば余計な手間がかからず円滑な手続きができます。(※3)(※4)

保険証がマイナンバーカードになる2つのデメリット

保険証とマイナンバーカードの一体化は、メリットばかりではありません。2つのデメリットについても確認しておきましょう。(※3)(※5)

 

1.個人情報の管理に不安がある 

1点目は、個人情報の管理への不安です。

 

すでにマイナンバーカードには保険証や銀行口座の紐づけが可能です。今後紐づける情報が増えると、その分個人情報を国に提供することとなります。個人情報を知られたくない方は、マイナンバーカードの仕組みを不安に思うかもしれません。

 

また、紛失や盗難による情報漏洩のリスクが気になる方もいるでしょう。こちらは、マイナンバーカード作成時に設定する電子証明書の暗証番号さえ知られなければ大きな被害には至りません。しかし、カードに記載の情報を悪用される可能性もあるため、管理の仕方には注意が必要ですね。(※3)(※5)

 

2.マイナンバーカード自体の更新が必要になる

2点目は、マイナンバーカード自体の更新が必要になる点です。

 

運転免許証や保険証と同様に、マイナンバーカードも更新が必要になります。加えて、電子証明書も更新が必要です。それぞれの有効期限については次のとおりです。

更新するもの 有効期限(※6)
マイナンバーカード
  • 成人:発行日から10回目の誕生日
  • 未成年:発行日から5回目の誕生日
電子証明書
  • 発行日から5回目の誕生日

期限の2〜3ヶ月前に市区町村から有効期限通知書が届くため、通知書を受け取ったら速やかに手続きするようにしましょう。(※3)(※5)

マイナンバーカードの作り方

マイナンバーカードの作成方法は、次の4つです。

方法 作成手順(※7)
PC
  1. 申請サイトにアクセス
  2. メールアドレスを登録
  3. 登録したメールアドレス宛に通知される専用サイトにアクセスし、顔写真を撮影する
  4. 生年月日などの必要事項を入力する
  5. 入力事項を送信して完了
スマホ
  1. 交付申請書のQRコードを読み取りオンライン申請サイトにアクセス
  2. メールアドレスを登録
  3. 登録したメールアドレス宛に通知される専用サイトにアクセスし、顔写真を撮影する
  4. 生年月日などの必要事項を入力する
  5. 入力事項を送信して完了
証明写真機

(対応しているもののみ)

  1. メニュー画面で個人番号カード申請を選択
  2. 交付申請書のQRコードをバーコードリーダーにかざす
  3. 画面案内に従い、顔写真と必要事項を入力
  4. データを送信して完了
郵送
  1. 交付申請書に必要事項を記入
  2. 申請書に同封の送付用封筒に封入※公式サイトから封筒素材のダウンロードも可能
  3. ポストに投函

4つの中から好みの方法で作成しましょう。

 

作成されたカードは、本人が直接受け取るのが原則です。申請後、1ヶ月程度で交付通知書が届きます。通知書に記載の受け取り場所に通知書、本人確認書類、通知カードを持参し受け取りに行きましょう。(※8)

 

交付まで1ヶ月程度かかるため、​​これから取得する方は早めに申請しておくとよいでしょう。(※7)(※8)

http://research-online.jp/all/economy/13809/

http://research-online.jp/all/economy/2384/

まとめ

ここまで、保険証廃止の背景・保険証がマイナンバーカードに統一されるメリット・デメリット・マイナンバーカードの作成方法について解説していきました。

 

マイナンバーカードは、保険証機能の一体化により2024年秋までの取得が実質義務化されたといってよいでしょう。保険証廃止までの動向を注視する必要がありますね。

 

リサーチオンラインでは、保険や資産運用のご相談も受け付けています。気になることがある方は、お気軽にご相談ください。

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