老後に貯金がない場合、年金だけで暮らすことはできるのかどうか、気になっている人もいるでしょう。
本記事では、老後、年金だけで暮らしている人の割合や老後に向けてできることについて解説します。老後の生活に不安がある、老後に年金だけで暮らせるかどうか興味がある、若いうちから老後に備えておきたいと考えている人は参考にしてください。
この記事の目次
年金だけで暮らしている人の割合はどれくらい?
2022年9月9日に厚生労働省が公表したデータ(※1)によると、年金だけで生活している世帯は24.9%を占めています。
年金で生活する人の割合は下記のとおりです。
- 全額年金 :24.9%
- 8割年金:33.3%
- 6割年金:15.9%
- 4割年金:14.0%
- 2割年金:8.4%
- 2割未満:3.6%
具体的にどれくらいお金はかかるの?
老後にどれくらいお金がかかるのか見てみましょう。2020年に総務省が公開したデータによると、高齢単身世帯の消費支出の内訳は以下のようになります。(※2)
食費 | 41,373円 |
住居 | 20,950円 |
光熱費・水道代 | 11,687円 |
家事・被服 | 10,303円 |
保険医療 | 7,129円 |
交通・通信費 | 18,310円 |
教育・娯楽 | 15,869円 |
その他(雑費) | 24,888円 |
合計 | 150,509円 |
住居費や光熱費・水道代など、基本料金などがかかるためある程度の金額が必要になります。
今から老後に向けてできること
約4分の1の世帯の人が年金だけで暮らしていることがわかりました。しかし、老後の生活費を100%年金だけで補うことを困難だと考える人は少なくありません。
また、折角の老後、金銭的なゆとりをもって過ごしたいと考える人もいるでしょう。そこで、今から老後のためにできることに目を向けてみましょう。
若いうちから資産を大きく増やすために挑戦したいのは投資です。株式投資や不動産投資、米国株投資などさまざまなものがあります。しかし、初心者にとってはどれもハードルが高くしり込みしてしまう人もいるのではないでしょうか。
そこで、ここからは投資初心者でも簡単にトライできる老後資金の準備方法について3つ解説します。
つみたてNISA
つみたてNISAは、最長20年にわたり投資信託の運用益が非課税になる仕組みです。1年で最大40万円の投資が可能です。
投資信託の収益に対して20.315%の税金が差し引かれます。本来は税金として差し引かれていたはずの利益を再投資できるため、お得なシステムといえるでしょう。
また、投資信託とは投資先を運用の専門家に一任するシステムです。株式投資のように、毎回投資先について頭を悩ませる必要はありません。
投資初心者にとって始めやすい仕組みの1つといえるでしょう。iDeCoと違い簡単に解約できる点もメリットです。
iDeCo
iDeCo(イデコ)は個人型確定拠出年金の略称で、公的年金制度の上乗せとして利用可能な仕組みです。
自分で掛け金を拠出し、投資対象の商品を自分で選択します。iDeCoで得た掛け金と運用益は、60歳以降に一括または年金形式で受け取りが可能です。
掛け金が全額所得控除になるため、節税対策となります。つみたてNISA同様、運用益は非課税です。
iDeCoはNISAと比較すると、途中で解約するのが困難な仕組みです。そのため、意志が弱く、途中でつい解約してしまいがちな人にはおすすめといえるでしょう。
個人年金保険
個人年金保険は保険会社が行っており、着実に老後資金を準備できる仕組みです。iDeCoやつみたてNISAと比較した場合あまり大きなリターンは望めません。しかし、多くの場合、最初から将来受け取れる年金額が明示されているため、興味のある方は検討してみてもよいでしょう。
一定の条件を満たせば個人年金保険料控除の対象となります。年間の支払保険料が8万円を超える場合は、最大4万円分の所得控除が可能となるため、節税対策となります。個人年金保険に加入する際は、個人年金保険料控除の対象となっているかどうか、事前に確認しておきましょう。
途中解約した場合、解約返戻金を受け取れます。ただし、時期によっては保険料を下回ることがあるため注意しましょう。
まとめ
2021年現在、貯金がなく年金だけで暮らしている世帯は約25%です。約4分の1の世帯が年金だけで暮らしていることとなります。ゆとりある老後を過ごすためには若いうちから老後資金の準備を始めてもよいでしょう。
つみたてNISAやiDeCoなどは投資初心者にとっても挑戦しやすい仕組みです。しかし、最初は何から始めればよいか戸惑う人も少なくありません。
リサーチオンラインでは、初心者の皆様からの投資に関する相談を承っています。どのように投資を始めたらいいのか、そもそも何から始めたらよいかなど、投資に関する悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。