生命保険はどのように選べば良いか!?基本的な知識や用語を解説

2016年〜2021年の間、生命保険に加入した世帯の71.2%*が生命保険会社の営業職員と保険代理店から加入をしています。

生命保険の営業職員や代理店からおすすめされる商品をそのまま加入してしまい、あとから後悔してしまうケースは多々あります。

今回は「自分に合った保険」に加入することができるよう、生命保険の基本的な仕組み、知識や用語を解説していきます。

生命保険とは?基本的な仕組み

生命保険とは大勢の人から平等にお金(保険料)を出しあって、そのお金を出してくれた人の中から「もしも」の時にお金(保険金)を受け取ることができることを約束したものです。

よく「貯蓄は三角、保険は四角」と言います。

貯蓄はコツコツ三角のようにお金を積み立て、途中で「もしも」のことが起こった場合、貯まったお金を受け取ることしかできません。

一方生命保険であれば、保険料を払った後に期間中「もしも」の時に保険金額の全額を保険金として受け取れることになります。つまり、保険期間中いつでも保険金を受け取れることが「保険は四角」と言われる所以です。

これが生命保険の基本的な仕組みとなります。

生命保険の種類は?

生命保険は、主に4つに分類することができ、「死亡保険」「生存保険」「生死混合保険」と「その他の保険」に分類することができます。ここでは4つの生命保険について解説していきます。

死亡保険

死亡保険とは、被保険者(保険の対象者)が死亡した場合に契約時に決められた保険金受取人に保険金が支払われます。

死亡保険には「定期保険」と「終身保険」に分けられます。

定期保険は期間が定められた保険で、期間が過ぎて生存していた場合は保険金を受け取ることができず、払った保険料は何も戻ってこないといった「掛捨て保険」になります。

ただし、保険料は割安で大きな保障が得られます。

一方、終身保険は保険期間が一生涯続きます。つまり死亡したら保険金は必ず保険金受取人が受け取るため、保険料は定期保険より割高になります。

保険料を支払う期間を「保険料払込期間」といい、保険料払込期間には「終身払」、決められた年齢や期間まで払うことを「短期払」といいます。

保険料払込期間が長ければ長いほど保険料は割安になります。

生存保険

生存保険とは、被保険者が保険期間満了後に生存していた場合に保険金として受け取ることができる「学資保険」や「個人年金保険」などのような商品を指します。

学資保険は将来の学費準備のため、個人年金保険は老後資金の準備など資金準備の目的が明確な場合に加入を検討すると良いでしょう。

保険期間中に被保険者が死亡した場合、学資保険、個人年金保険とも保険料を支払った分のみ保険金として受け取ることができます。

生死混合保険

生死混合保険とは、死亡保険と生存保険を組み合わせた保険です。被保険者が保険期間内に死亡した場合に保険金として受け取ることができ、保険期間満了後に生存している場合にも保険金(満期保険金)を受け取ることができます。

生死混合保険の商品として「養老保険」があります。

その他の保険

その他の保険として、病気やケガによる入院、手術などに備える「医療保険」、寝たきりなど介護状態に備える「介護保険」、病気やけがによって収入が減ることに備えた「就業不能保険」などがあります。

経済的なリスクに対する生命保険の必要性

私たちの生活には、さまざまな経済的なリスクが存在します。そのリスクとして「万が一」「病気・ケガ」「長生き」に分けられ、この3つのリスクを生命保険で備えることで安心して暮らすことができます。

3つの経済的なリスクに対しての生命保険の必要性を解説していきます。

万が一に備える

万が一死亡した場合に備える保険として、「定期保険」や「終身保険」になります。

例えば、子育て期間の場合に学費などによる資金が必要になりますが、期間が一時的なもので資金がかなり必要な場合は保険料負担の少なく大きな保障が得られる「定期保険」で備えるとよいでしょう。

葬祭費用や、相続手続き完了までの当面の生活費など生涯においていつでも必要な資金を受け取ることができる「終身保険」で備えると良いでしょう。

病気やケガに備える

病気やケガによる治療費に備える保険として「その他の保険」で紹介した医療保険のほか、病気の種類に特化した「がん保険」や「生活習慣病保険」などがあります。

また、病気やけがの状況によっては、働けなくなり収入が減る場合に備える保険として「就業不能保険」になります。

治療費が高額になる場合には健康保険などの公的な保障がありますが、がんなど病気の種類によっては、より高額な治療費を払うことにより家計に負担がかかるほか、特に住宅ローン返済中やお子さまの進学など重なる支出が多い時期においては、かなりの影響を及ぼします。

長生きに備える

長生きすることでより多くお金が必要となる長生きリスクや将来のライフイベントによる資金を生命保険の貯蓄機能を活用して備えることができます。

貯蓄機能が備えられている商品として「終身保険」や「個人年金保険」、「養老保険」などがあります。

保険料が割高な終身保険に加入をし保健期間中に保険料が払えない場合、「自動振替貸付金」という制度で保険料を支払わず保障を継続することができます。これは終身保険を中途解約することによりもらえるお金(解約返戻金)の中から保険料を立て替える機能があります。この貸付金は途中で返済することもできますし、保険金を受取時に差し引いて受け取ることもできます。

将来の老後資金を準備する保険として「個人年金保険」で備えることもできますが、養老保険の満期保険金や終身保険を中途解約による解約返戻金で年金で受け取ることによる備えも可能です。公的年金で補いきれない分をまかなうお金となり、長生きへの備えとなります。

また、寝たきりなどによる介護状態となった場合に準備する保険として「介護保険」や終身保険を中途解約による解約返戻金を受け取ることで備えることもできます。公的な介護保険では補うことができない分や生活用品の購入などで活用することができます。

ただし、終身保険などを途中で解約する場合はそれまで払った保険料よりも解約返戻金が下回ることや、契約してから短期で解約した場合や低解約返戻金型の終身保険は解約返戻金がほとんどないこともありますので注意が必要です。

まとめ

生命保険を活用すると、生活を取り巻くあらゆるリスクに備えられます。ただしリスクの度合いは、家族の状況やこれからのライフプランによって異なります。

生命保険に加入する場合は「何のために加入をするのか」といった目的を持つことがもっとも重要です。

ご自身のライフプランを頭に描いた上で加入を検討しましょう。

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