「貯蓄から投資へ」というスローガンを耳にしたことがある人は多いでしょう。2014年に始まった「NISA(ニーサ)」もその一環です。
最近さらに強く言われるようになったのは、日本の家計における金融資産が2022年3月末に2,000兆円を突破した事実なども関与しています。(※1)日本人は個人金融資産の半分以上を現預金で保有しています。そのため、米国やイギリスと比較して、日本ではなかなか家計金融資産が増加しないと考えられているのです。
しかし、「貯蓄から投資へ」と言われても、具体的にどうすれば良いのかわからない人は少なくありません。本記事では個人におすすめの投資方法について解説します。
個人で投資を始める方法
低金利が続く日本においては、貯蓄金額を増やしても将来的な資産の増加が見込めません。そこで、資産運用として投資を検討する人もいるでしょう。
個人で投資を始めるには、さまざまなものがあります。ここではとくに初期投資に多くの資金を必要としない、初心者におすすめの投資方法を3つ解説します。
なお、投資は貯蓄と違い、元本保証がなく必要に応じて各種コストがかかる点は把握しておきましょう。
不動産投資
不動産投資とは、アパートやマンションを所有し貸し付け資産を得る投資方法です。最初に不動産を購入するため、最低でも1,000万円くらいは必要だと感じ、尻込みしている初心者の方も多いのではないでしょうか。
一般的に不動産投資の元手額の目安は物件価格の2~3割(※2)と言われています。そのため、物件価格が1,000万円であれば、200万円~300万円で十分です。
また、金融期間が求める条件と合致すれば、フルローンを組めます。そのため、場合によってはより少ない資金で投資できます。
不動産投資は株式や投資信託と比べ「物が目に見える」点がメリットです。見えないものに投資するよりも、目に見えるものに投資した方が安心と考える方は大勢います。
投資信託
投資信託は少額から投資を始められる資産運用の1つです。投資からお金を集め、投資のプロが複数の資産に分散投資し、資産を増やします。
証券口座を開設し、投資信託先を選択、購入するだけなので手間がかかりません。投資信託を始める場合も多少の勉強は欠かせませんが、株式投資や不動産投資のように自分で多くのことを勉強する必要がない点もメリットです。
株式投資
株式投資とは、自分で投資したい会社を見つけその会社の株を購入する投資方法です。配当金や値上がり益、株主優待を得られます。
株価の低い銘柄であれば1万円程度から始めることも可能です。基本的には100株単位の購入ですが、証券会社によってはミニ株といい、それ以下の単位で購入できるものもあります。
株式投資で運用益を上げるには、どの企業に投資するか、いつ株を購入するか、といった勉強が欠かせません。
勉強方法
ここからは、それぞれの勉強方法についてみていきましょう。
不動産投資
不動産投資の大まかな知識は、インターネット検索で得られます。ただし、インターネット上の情報は珠玉混合なのが難点です。より深く正確な情報を求める場合は、専用の書籍を購入しましょう。
ある程度専門用語がわかるようになった段階で、セミナーに参加します。リアルタイムの情報が手に入ります。基礎知識が身についた段階で、物件見学や不動産訪問など実際に身体を動かして物件を見に行きましょう。多くの物件を見ることで、物件に対する目を養えます。
投資信託
投資信託の場合、初心者向けの専門書籍を選び1冊読んでみると良いでしょう。インターネット上の情報は珠玉混合なのでどれを選べばいいか、かえって時間がかかります。
最初にインターネットで勉強したい場合は、大手証券会社が運営するサイトがおすすめです。一般的に証券口座は無料で開設できるので、それらのサイトを活用しても良いでしょう。
株式投資
株式投資を始める時は、インターネット上で証券口座を開設するのがおすすめです。無料で開設できるので、お金は一切かかりません。
証券口座のサイトでは、株式投資の始め方や仕組みはもちろんのこと、最新のニュース、専門家の株式評価・株式投資には欠かせない決算情報・業績情報を見られます。
ただし、これらのサイトを見ても、専門用語がわからない、より初心者向けの情報を知りたいという場合には、初心者向けの専門書籍がおすすめです。用語の解説書を手元に置いて、インターネットの情報を読み解きましょう。
まとめ
低金利が続く日本においては、貯蓄金額だけを増やしても将来的な資産の増加が見込めません。子どもの教育資金や老後の資金が心配だという人も多いでしょう。そのために、資産運用として投資を検討しましょう。
投資には、投資信託や株式投資などさまざまなものがあります。なかでも、現在、手元に投資用の資金があまりないという初心者の方におすすめなのが不動産投資です。ビジネスマンや公務員であれば、ローンを組みながら投資ができる点がメリットです。
興味のある方はこの機会に不動産投資を始めてみてはいかがでしょうか。