毎年なんとなく受け取って終わりがちな源泉徴収票。しかし 2025年（令和7年）だけは、必ずチェックすべき大きな変更があります。基礎控除、扶養、学生バイト、配偶者控除など、家族のお金に直接影響する重要ポイントが一斉に変わった年 だからです。この記事では、税金が苦手でもわかるように、今年必ず知っておくべき内容だけを5分で学べる形にまとめました。
この記事でわかること
2025年の源泉徴収票の大幅変更点がわかる
収入別の基礎控除額（58〜95万円）がわかる
新制度「特定親族特別控除」の仕組みが理解できる
16種類の所得控除とチェックすべきポイントがわかる
源泉徴収票で必ず確認すべき5つの項目がわかる
記事の3点要約
2025年は基礎控除が収入に応じて変動（58〜95万円）するため全員が確認必須の年。
新設された「特定親族特別控除」により、大学生のバイトで扶養が急に外れる問題が解消。
控除が16種類に整理され、家族の所得・保険料・控除漏れのチェックがこれまで以上に重要。
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FAQ｜2025年の源泉徴収票
A. はい、2025年からは年収によって基礎控除額が58〜95万円の間で変動するため、会社員・パート・アルバイトを含むほぼ全員が影響を受けます。間違った控除額が設定されていると、税額が数千円〜数万円変わる可能性があるため、源泉徴収票の基礎控除欄は必ずチェックしてください。
A. 12月31日時点で19〜22歳の学生で、年収123万円超〜188万円以下の場合に「特定親族」に該当します。とくに年収150万円以下の場合は控除が最大63万円維持されるため、親の税負担を抑えられます。源泉徴収票の「特定親族」欄で区分が正しく記載されているか確認しましょう。
A. 仕組み自体が大変わりしたわけではありませんが、控除の分類と記載方法が整理されたことで「見落とし」「計算ミス」が起きやすくなりました。特に配偶者控除・扶養控除・iDeCo掛金などは誤入力が多いため、今年は数字をしっかり見直すことが重要です。
A. 会社は1月31日までに市区町村へ源泉徴収票のデータを提出するため、1月中ならスムーズに訂正できます。2月以降の訂正は、会社の再送付に加え、税額が変わる場合は自分自身で確定申告が必要になるため手間が増えます。気づいたらすぐに連絡するのが最善です。
A. 次の項目に1つでも当てはまる場合、確定申告が必須です。
これらは年末調整では反映されないため、必ず自分で申告する必要があります。
この記事の目次
今年の源泉徴収票はここが激変
1.基礎控除が「人によって違う」ルールに
→ 収入に応じて58〜95万円に変動
基礎控除とは？
税金を計算する前に国が自動で差し引いてくれる金額。控除が大きいほど手取りが増える。
去年までとの違い
昨年までは 基礎控除48万円でほぼ一律。今年からは 収入によって5段階に変わる方式 に変更。
【給与のみの人】基礎控除の早見表
初心者向けまとめ
- 今年は 全員、基礎控除が変わる可能性
- 間違えば税金が数千〜数万円変わる
- 源泉徴収票の「基礎控除欄」を必ずチェック！
2.新制度「特定親族特別控除」
→ 大学生のバイトで“急に扶養から外れない”
これまでの問題
大学生がバイトで年収130万円を1円でも超えると、
-
親の扶養から一気に外れる
-
親の税金が数万円〜10万円以上アップ
という “崖ルール（急激に不利になる仕組み）” がありました。
新制度でどう変わる？
2025年から年収が増えても控除が“徐々に減っていく”方式 に変更。
これにより、扶養から「急に外れる」ことがなくなりました。
親が受けられる控除額のイメージ
初心者向けまとめ
- 新制度で 「130万円超えたら即アウト」 がなくなった
- 大学生が多少稼いでも、親の税金が急に増えない
- 今年の源泉徴収票で 「特定親族」欄が正しいか必ず確認
3.控除が16種類に整理
→ 配偶者・扶養・保険料など、数字ミスが起こりやすい年
控除とは？
税金の計算前に収入から差し引ける金額。
多いほど税金は安い。
今年の変更点
控除が整理され、合計16種類に統一。
| 種類 | 控除名 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 本人系控除 | 基礎控除 | 全員 |
| 障害者控除 | 本人が障害者 | |
| ひとり親控除 | ひとり親 | |
| 勤労学生控除 | 学生の本人収入 | |
| 家族系控除 | 配偶者控除 | 配偶者の所得が一定以下 |
| 配偶者特別控除 | 配偶者の所得が多めでも対象 | |
| 扶養控除 | 16歳以上の扶養家族 | |
| 特定扶養控除 | 19〜22歳の学生 | |
| 特定親族特別控除（新） | 大学生の稼ぎすぎ問題の緩和 | |
| 保険系控除 | 社会保険料控除 | 健康保険・国民年金など |
| 小規模企業共済等掛金控除 | iDeCo・共済 | |
| 生命保険料控除 | 生命保険 | |
| 地震保険料控除 | 地震保険 | |
| 寄付・損失系 | 寄付金控除 | ふるさと納税など |
| 雑損控除 | 災害・盗難 | |
| その他 | 医療費控除（確定申告） | 医療費10万円超など |
控除が16種類に整理された今年は、数字のミスが起きやすい年 です。
そのため、次の3つだけ必ず確認してください。1. 配偶者・扶養家族の所得が正しいか
控除の判定は「年収」ではなく「所得」。
ここがズレると控除額が一気に変わるので要チェック。2. 社会保険料・iDeCoの金額が漏れていないか
iDeCoや企業型DCの掛金が記載されていないと、丸ごと控除されず損します。
3. 自分が使える控除が抜けていないか
生命保険料・地震保険料・扶養・ひとり親など、
該当する控除が入っているかだけ確認すればOK。
初心者向けまとめ
- 家族の働き方で控除額が大きく変わる
- 特に「配偶者控除・扶養控除」は誤りが多い
- 2025年は例年以上に数字の確認が重要
源泉徴収票はここだけ見ればOK（初心者向け5ポイント）
住所
翌年1月1日時点の住所になっているか？→ 住民税の自治体が決まる重要項目
支払金額（年収）
自分の記憶とズレていないか？→ 年収の記載ミスは意外と多い
基礎控除
あなたの年収に合った基礎控除額になっているか？→ 早見表と照合
配偶者控除
配偶者の所得・年収が正しく反映されているか？※パートは「年収160万円以下」が判断の目安
扶養親族（特に学生）
「特定扶養」か「特定親族」か区分が正しい？→ 学生のいる家庭は必ず確認
年末調整では反映されない
→ 自分で確定申告が必要なケース
医療費控除
医療費が多い年は必ず申告。
ふるさと納税
ワンストップ特例を使っていない場合は確定申告が必要。
副業20万円超
業務委託・アルバイト含む。
住宅ローン控除（初年度）
初年度は年末調整では対応不可。
雑損控除
災害・盗難などの損害が対象。
間違いに気づいたときの対応
1月中（できれば中旬まで）
→ 会社に訂正を依頼
※最もスムーズに処理される
2月以降
→ 会社に訂正依頼
→ 税額が変わる場合は 自分で確定申告も必要
今年の源泉徴収票は“5分の確認”で大きな差がつく
2025年の源泉徴収票は例年とは違う「特別な1枚」です。しかし、難しい知識は必要ありません。
-
基礎控除
-
配偶者控除
-
扶養（特に学生）
この3つだけ確認すれば、税金で損をするリスクはほぼゼロ になります。今年だけはぜひ、源泉徴収票を5分だけチェックして、あなたと家族の手取りをしっかり守ってください。
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