はじめに
30代の看護師の平均貯金額は、いくらほどあるべきなのでしょうか。
看護師はプライベートの時間も少なく過酷な仕事に見られますが、お金を使う暇もない30代になると、かなり貯金額は増えているようなイメージがありますよね。
どのような職種でも、貯金は将来のために大切。とくに看護師にとって貯金は、できるだけ続けたほうがよい理由があります。
30代の看護師の貯金額について
看護師の年収は、全体平均で約478万円とされています。
全職種の女性平均年収は約378万円なので、看護師は給料が高いという一般的な印象通りといえるでしょう。
そのぶん貯金額も多くなると予想されますが、30代の看護師の場合は、20代の看護師とさほど貯金額が変わらないともいわれているのです。
常勤の30代の看護師の場合、貯金平均額は200~300万円、300~400万円が同率程度。非常勤の看護師なら、一番多いのが50万円前後です。
しかし30代後半になると、常勤看護師で1,000万円という貯金額の人も増えますので、30代看護師の貯金額の全体像を見ると30代前半は貯金が難しい背景があるともいえます。
貯金ができない30代の看護師が多い背景
看護師の貯金額は、年代によって若干異なるものの、30代の看護師は前半と後半でかなりの違いが見受けられます。
30代で貯金をしていない人は14~17%もいるため、年収とのバランスを考えると不思議に思いますよね。
仕事のキャリアも長くなる中堅看護師の30代。貯金ができないのはいくつかの要因があります。
女性の30代といえば結婚や出産、育児が始まる年代。
結婚してマイホームや車の購入など、多額な出費もあるでしょう。
独身30代の看護師の場合もライフスタイルが関係して、貯金できない事情があるようです。
看護師という職業は、心身共に大変ですよね。
そのためプライベートを充実させることが難しく、食事も自炊よりテイクアウトが増えることも。
また仕事のストレスを発散するために、海外旅行やエステに通うなど、自分へのご褒美としてお金を使うこともよくあるのです。
このような背景を考えると30代の看護師は、貯金がしっかりできる人とできない人の差がつく年代なのかもしれません。
結婚資金が必要になる
30代の看護師にとって大きな出費になるのが「結婚資金」です。
バブル時代にように結婚式にお金をかける人は近年減っているといわれていますが、地域によっては派手な結婚式を行うところも未だにあります。
通常結婚式といえば、数百万単位で資金が必要になりますので、30代看護師はこのようなライフイベントに向けた貯金があったほうが安心。
将来結婚を想定していなくても、まとまった貯金額があることは安心材料になるでしょう。
貯金はコツコツと続けることが大切。看護師で多いのは、月額3万円~5万円という貯金額のようです。
ボーナス時期はまとめて貯金ができるチャンスなので、定期預金など、自分が続けやすい方法でスタートしてみましょう。
転職に向けた金銭的な備えが必要
看護師は国家資格が必要になる職業なので、必ずしも病院だけが勤務場所にはなりません。
看護師は仕事柄転職が多いといわれていますが、30代になるとキャリア転換を考える人もいるでしょう。
看護師の働く場所は、医薬品メーカーや学校、さらに企業の看護師として勤務するなど、さまざまなスタイルが存在します。
プライベートを充実させるなら、土日が休みのクリニックなどもよいかもしれません。
このように転職を考える場合、必要になるのが資金。
すぐに仕事が決まるとは限りませんので、退職後に給与がない時期を過ごすためにも、生活資金としての貯蓄があったほうが転職活動に集中できます。
自分のスキルをアップして、よりよい環境で働きたい人なら、資格取得やスキルアップのための勉強費用もあるとよいでしょう。
思い切って海外の医療を学びたいと思ったら、渡航費用などの多額の資金が必要になるため、自分の可能性を広げるためにも貯金は欠かせません。
体調を崩した場合の医療費
社会保険に入っていても万が一のことを考えたら、医療費は余裕を持って貯蓄しておきたいですよね。
30代の看護師は普段の疲労も溜まり始め、20代とは違った健康リスクも増えるかもしれません。
責任のある役職につけばストレスも多くなり、体調を崩しやすくなる年代ともいえるでしょう。
健康でいたいと思う気持ちが逆にストレスになり、自分に負担をかけることも考えられます。
もし体調を崩して入院が必要になれば、医療費はもちろんですが、その間の生活費もないと辛いですよね。
健康管理もお金の管理も、普段から準備できることがたくさんありますので、とくに30代という年齢は考えられる限り、お金の余裕を作ることが大切なのです。
まとめ
30代の看護師の貯金額は、ライフイベントがあるかないかでかなり変わってきますね。
多額の出費がある年齢なので、20代の頃から貯金を始めることが理想的です。
また仕事とプライベートのバランスをとるためにも、モチベーションがアップするようなお金の使い方や、効率的に貯蓄ができる方法を考えるのも大切かもしれません。